だから僕は海外に出る、さあ君も

「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。

だから僕は海外に出る、さあ君も - ニートのガラパゴス日本脱出日記

ガラパゴス化している日本の奴隷的な労働環境と保守的な社会構造に適応できずに海外脱出したニートが海外視点で綴るブログ

仕事なんかクソだろ? 就活やめて日本を出よう! 奴隷やめて海外に出よう! 語学を学び世界に出よう! 「仕事なんてクソだろ」が売り文句の「ニートの海外就職日記」に影響を受けた、あるニートのブログ

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Facebook充実度で就活生を評価するいかにも日本らしい公私を混同する企業

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最近の就活では、人事担当者は、候補者のFacebook(FB)ページを見ている。担当者によっては「友達」申請までしてくる場合もある。ある候補者は、面接での印象に反して、FBページが盛り上がっていたことから「人望がある」と評価を逆転された。

企業は候補者のFBページを見たり、友達申請したりする

シューカツ、人事担当者から「友達」申請 FBで情報戦 朝日新聞 (2013年08月30日)
人事部は就活生たちのFacebookのココを見ている 週プレニュース (2012年11月15日)

それにしても、どの程度の就活生がFBページを見られることを想定しているのだろうか?また、友達でもなければ、採用もされていない会社の人と「友達」になることを、彼らは快く思っているのだろうか? 会社の人からFBの友達申請を嫌がっている人が多いという事実がある。内定前であれば、応募先企業の担当者から友達申請を断りにくいのが現状であろう。断ったら「コミュニケーション能力がない」「何かやましいことがある」と決めつけられて、マイナス評価されるだけだろう。

FBページの盛り上がりで候補者を評価するのは愚の骨頂

週プレニュースの記事中の人事コンサルティング会社の採用担当者は、外国人のFB友達がいれば評価を上げるそうだ。また、彼は「プロフィールの写真がキャラクターだったり、出身地や大学などの基本情報が記載されていなかったりするとSNSに向いていない」と言っている。しかし、どの情報をどこまで公開するかは本人の自由ではないか。公開したくない情報を公開していないからといって「SNSに向いていない」などと言われる筋合いはない。

  • FBで情報を公開していない→SNSに向いていないのでマイナス
  • FBでキャラクターの写真→社交性がなさそうなオタクっぽいでマイナス
  • 外国人の友達がいる→社交性と英語力がありそうなのでプラス
  • 飲み会やスポーツをしている→協調性がありそうなのでプラス

などと、日本的なステレオタイプに基づいた体育会系の精神根性論全開のマイルールで採否を決める日本企業のガラパゴス体質は、今も昔も全然変わっていない。まだキャリアがない学生の採用ならば、成績、英語力、所持資格や専攻などの客観的な能力を勘案して決めればよいではないか。FBの充実度と、職業能力とは何の関係もない。ステマ企業なら別だろうが。(笑)

企業は土足でプライベートに入ってくるな

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朝日新聞の記事に出てきた就職情報サイトを運営する会社の社長は「FBなど実名公開型のソーシャルメディアは、使いこなす学生が有利になっていくだろう」 と言っているが、使わざるを得ない状況にしているだけではないか。「みんなFBを就活に使っているから」「みんなFBに顔写真を出しているから」などと言って、「みんなしているのに、あなただけしないのは協調性がない」と日本企業の十八番の協調性(という名の同調圧力)を口に、FB就活をさも当然のようにして、プライベートな空間であるFBに土足でドタドタ入ってくる。はっきり言って迷惑千万だ。

FBでリアルが充実している感じがする写真を評価するような企業に限って、会社内でも、生産性や効率より、飲みニケーションのような勤務時間外の付き合いを重視しているのだろうなと勘ぐってしまう。

就活生の日常をFBで探るなら、社畜の日常もアップアップ(笑)

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そんなに就活生の日常の姿まで探りたいなら、企業の方も会社の日常を包み隠さずFBページに載せたらどうか。就活生のFBページを見る担当者が「どんな人と働くのか」を知りたいように、就活生も「どんな企業で働くのか」を知りたいだろう。午後11時を指す時計を背景にうつろな目で残業中の先輩の写真とか、大声で叱責中の体育会系の社畜の動画とか、精神論全開の社訓とか色々あるだろう。

週プレニュースの記事の最後は「問われているのは、本人の『社会人として当たり前の常識があるか』という点に尽きる」で締められていたが、その言葉を次のように変えて返してやる。「問われているのは、サビ残や有給なしを強要しない労基法を遵守する『先進国の企業として常識があるか』という点に尽きる」と。

フェイスブックが危ない (文春新書)

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