今日(2月14日)は、バレンタインデーである。首都圏でも雪が降り積もっているようで、ホワイト・バレンタインデーの様相を見せている。しかし、非モテにはつらい季節だ。
外国人も驚く日本の「非モテ」文化
お隣の韓国にも日本のような非モテ文化がある。ホワイトデーの1ヵ月後の4月14日を「ブラックデー」と定めて、恋人ができなかった者同士が集まるという。
打って変わって、欧米には非モテ文化はない。モテる・モテないは当然あるが、「彼女(彼氏)いない歴=年齢」なんて人は相当珍しく、いたとしたら宇宙人扱い(笑)される。そんな欧米人に日本のことを話ても信じてもらえなかったので、英文記事を探して見せたら、非常に驚いて、「Facebookでシェアするわ(笑)」って言われた。
普通(フツー)にしていたら彼女(彼氏)なんてできるっていうけど
よく「フツーにしてたら、恋人なんてできるよ」って言われる。では、「フツー」って、一体何だろうか? フツメンであるだけではフツーには当てはまらない。「オシャレな服を着る」「格好いいクルマに乗る」「流行りのTVや音楽に敏感」「場の空気が読める」といったところだろう。ネットにはまり込んでいたり、趣味がサブカルチャー系だったり、TVをあまり見ずにトレンドに疎かったりするようなマイノリティ(少数派)に属する人たちは、世間はフツーとは見なさない。
「理系女子」や「アキバ系男子」といった言葉があるが、これはフツーの定義に当てはまらない人を、ひとくくりにして異端児扱いする、いかにも日本的な言葉である。
マイノリティに不寛容な日本特有のKY文化が非モテを生む
日本社会は、マイノリティに対して極めて不寛容だ。みんな一緒が大好きで、マイノリティは排除しようとする。マイノリティに対する同調圧力こそが「空気読め」(KY)という言葉であるのは、先のエントリーで書いたとおりである。このKY文化は、男女の恋愛をも阻害する。男も女も、フツーの人を求めているが、フツーではない人を好きになることもある。その場合、「空気」が恋愛の邪魔をするのだ。
ネットで「男子がどん引きするイタイ女の行動TOP10」「ダメンズにひっかからない5つのポイント」「モテる習い事」といった記事をよく見かけるが、これらは同調圧力の典型例と言える。
マイノリティに属する人を好きになって、友達に相談しても、
「私は彼のことが好きなんだけど、彼ってちょっとだけオタクっぽいよね」
「あんな男、やめときなよ」「フツーの人にしなよ」
となる。
このように、誰かを好きになっても、その人がマイノリティであるだけで、日本特有の空気が全力で恋の邪魔をする。
出身国も言葉も違う者同士がカップルになっていたり、オンラインゲームで知り合った者同士が結婚したり、元受刑者が罪を償い結婚して家庭を持っていたりするのが珍しくない海外とは対照的だ。
恋は「するもの」ではなく「落ちるもの」
恋愛するためだけに、わざわざ自分らしさを捨てて、フツーな人になる必要なんてない。恋をするために、さして興味がないファッションに足を突っ込んだり、トレンドの勉強をしたりするなんて愚の骨頂だ。
恋をするために自分を変えるのではなく、恋に落ちたときに自分を変えよう。具体的には、誰かのことを好きになった時点で、恋愛を成就させるための行動を起こせばよい。「恋は盲目」と言われるが、恋に落ちると自然に恋愛の優先順位が上がる。英語で誰かを好きになることを、“fall in love”(恋に落ちる)というが、正に「落ちる」である。
モテ・非モテはあっても、誰から見ても魅力ゼロの人なんていない
英語では、男女間の相性のことを、「化学」を意味する「ケミストリー」(chemistry)と言う。恋愛が、2つの異なる物質が化学変化を起こして融合しあい、融合できない物質同士は絶対に融合できないところが、化学にそっくりなことからきている。
モテる人とモテない人の違いは、このケミストリーが合う人が、100人に1人か、30人に1人であるか違いに過ぎない。母数は違っても、分子が0なんてことはまずありえない。
日本のKY文化は、化学変化を起こそうとしている物質を無理矢理分断して、化学変化が起きないように邪魔しているようなものだ。しかし、あなたが非モテを自認していても、あなたとケミストリーが合う人は必ずいる。大切なことは、その機会を逃さないことだ。そして、出会う確立の母数を増やすため、外に出て、多くの人と交わることだ。
ちなみに、私は「海外」という外に出た。
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