ブラック企業・ブラックバイトや貧困ビジネスなどの問題が取り沙汰されて久しい。ブラック企業や貧困ビジネスが現在の日本にはびこるのは、当たり前のことではないかと私は思う。(もちろんそれらを擁護するつもりは毛頭ない)
ブラック企業や貧困ビジネスがはびこる理由
私たちは、資本主義社会の中で生きている。資本主義とは、労働者から労働力を商品として買い、それを使ってモノを生産し、得られた利益でさらに拡大していくという社会の仕組みである。資本主義社会では、利潤追求こそが企業の目標である。
法令遵守が利益につながるわけではないので、不法行為であっても「バレる可能性は低い」「仮にバレても経営への影響は少ない」「よそもやってるし、まあいいか」と企業が判断すれば、それはまかり通ってしまう。法に触れない非人道的・人権を軽視した行為も同様である。言い方は悪いが、経営者は「金儲けのためには何をやってもいい」と考えているカネの亡者なのだ。生物の本能が子孫を増やすことのように、カネを増やすことが資本主義における本能である。
利益水増し・食材偽装・事故や不祥事の隠蔽・外国人実習生の劣悪な労働環境・脱法シェアハウス・日雇い派遣・しつこい迷惑メール・誇大広告・今は無きコンプガチャ・認知症事故遺族への鉄道会社の無慈悲な賠償請求……etc
これらの根底にあるのは拝金である。
私は「金儲け=絶対悪」と言っているわけではない。適度な競争は、産業の発展に不可欠である。ただ、金儲けが優先されるあまり、弱者の権利が軽んじられたり、非人道的な行為がまかり通ったりすることが問題なのだ。
拝金主義が蔓延していくと、世の中はどんどん荒廃していく。だからこそ、行き過ぎた行為には「ノー」と声を上げる必要がある。
ブラック企業の本音と私たちの現状
全員がそうとは言わないが、ブラック企業経営者の本音はこうであろう。
- 「こいつら頭悪いから、労基法の『ろ』の時すら知らないだろうな。有給なんて与えるな。どんどんサービス残業させちまえよ。ガハハハハ!」
- 「こいつらコミュ力ないから、仲間を募って団結なんてできないだろうな。労基法云々と言ってきたら、『嫌なら辞めろ! お前の代わりなんていくらでもいるんだぞ!』って言ってやれば何もできやしねえぜ。ガハハハ!」
これに対峙するのに必要なものは何か?それは、知識(教養)と団結(仲間)の両方である。どちらかが欠けていても、ブラック企業とは闘えない。
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RPGで例えてみよう
先日、最新作が発表されたばかりのドラゴンクエストで例えてみよう。
最初は主人公となる勇者1人、レベル1の状態からスタートする。それでは、魔王にはとてもかなわない。仮に、いくら仲間がいても全体のレベルが低いと勝てないし、いくら勇者1人のレベルが高くても仲間がいないと勝てない。勝つには、仲間がいて、かつ、レベルが高くなければならない。
ゲームの世界におけるレベルは、攻撃力・防御力・すばやさなどで決まる。現実世界におけるレベルはどうやって決まるのか?知識・生活力・共生力などである。ゲームの世界ではたくさんのモンスターを倒し、経験値を積むことでレベルアップする。現実の世界では、勉強して知識を身につけ、多くの人と触れあうという経験の積み重ねでレベルが上がる。ゲームの世界での武器は剣だが、現実世界での武器は知識である。(「博学は力なり」“Knowledge is power"って言うしね)
ブラック企業の跋扈を許したのは私たち
経済成長が頭打ちになり、国際競争が激化する中、多くの企業が生き残りをかけ、コストダウンに取り組んでいる。そんな中、多くの企業が正規雇用を手控え、非正規雇用を増やした。その結果、低所得で不安定な若者が増え、未婚率が増えた…とはよく言われている。確かに非正規雇用と未婚率は比例している。*1
しかしである。勉強して知識を積み重ね、時代の変化を見越した社会の仕組みを作り上げようとせず、理不尽なことに対しても団結して立ち向かってこなかった、私たち国民にも責任があるのではないかと思う。
おひとりさま・ぼっち・ソロ充といった言葉が現代日本を席巻しているが、その裏には、他人とうまく付き合えない現代の若者の姿が見え隠れする。恋人はおろか友達すら作れず、ネットで「リア充がー」と言っている人が、共通の利害のために、属性や価値観の違いを乗り越えて手を取り合い、共に闘うことができるのだろうか?
仲間同士でミニバンに乗ってイオンに行くマイルドヤンキーと呼ばれる地方在住の若者のどの程度が、日本の諸問題を理解しているのだろうか?
ブラック企業・ブラックバイト・貧困ビジネスは、そういう現代日本人のひ弱さ(無知・無関心・団結力の低さ)が生んだモンスターなのかもしれない。
どうすればいいのだろうか? 妙案が思いつかない。貧困と人口減でにっちもさっちもいかなくなるまで気づかないのだろうか?
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