「ニュース記事やブログ記事のコメント欄はオワコンである」というイケダハヤトさんの辛口記事が話題になっている。私はこの意見に賛同する。あまりにも‘Spot on!!’だったので、私も久しぶりに記事を書いてみた。
私は、ウェブのコメント欄、特に大手サイトのものは一切見ない。理由は簡単、見るに堪えないほどレベルが低いからである。特に日本最大のポータルサイトであるヤフーニュースのコメント欄は酷い*1。
言いたいことがあればブログに書こう
ニュース記事やブログ記事に対して、賛否は別にして、「ちょっと言いたい」という気持ちはよく分かる。それを踏まえたとしても、コメント欄は時代遅れ以外の何物でもない。なぜなら、今はSNSやブログが存在するからである。
言いたいことがあれば、自分のブログを作ってそこで書こう。わざわざブログを作るほどではないけど、ちょっとしたアドバイスや批評などを送りたい場合は、SNSで言及すればよい。(悪口を言うためだけの捨てアカウントは論外) 記事を書いた人が、その記事への反応を知りたければ、エゴサーチをすればいいだけのことである。
据え付けのコメント欄の出番はどこにもないんだよね。イケダハヤトさんの言うように、“匿名のどうしようもないおっさんを集めるホイホイツール”以外はね。(実際にヤフコメに書き込む人は40代が突出して多い*2)
それでもあえてコメント欄に書き込むのはなぜだろうか?
ちょっと考えると、以下の2点に絞られた。
- 匿名で発言したいから。(自分の発言に責任を持ちたくないゆえの匿名)
- 「アクセスが多いサイトのコメント欄」という笠に着なければ、ほとんど誰も読んでくれない程度のコメントしか書けないから。
個人ブログでも内容次第で末永く読まれる
匿名であっても、正鵠を射た鋭い意見、複雑な事柄を分かり易くかみ砕いた記事、役に立つ記事を書けば、読者やフォロワーはどんどん増えていく。最初は少なくとも、SNSでひとたび拡散すればネズミ算式に増える。検索サイトで上位に表示されると、長い間多くの人の目にとまることになる。
ちなみに、私のブログは、著名なブログの足下にも及ばない。それでも、月間平均に2万〜3万のアクセス数(PV)がある。開設当初はアクセス数は1桁(笑)。平均滞在時間は約2分、リピート率は3〜4割なので、そこそこ見られていることがわかる。収入も微々たるものだが、はてなブログProの利用料と書籍購入費は十分にまかなえている。
まだブログやSNSが一般的ではなかった頃に開設していた別サイトも、雑誌や書籍で紹介されて、見本誌を送付してもらったこともあった。
他方、ウェブのコメント欄はどうか。コメント欄のコメントは、運営者の裁量(運営者の意に添わない意見)や期限切れであっけなく削除される。その上、運営者の裁量で勝手に利用されることもある。*3
自分のブログやSNSであれば、よほどのことがない限り削除はされない。無断で利用されることもない。(利用規約はしっかりと確認を) その上、内容によっては、末永く読まれ続ける。(逆に消したいけど消せないこともあるけど)
ヤフーニュース、BLOGOS、中央日報などウェブニュースの記事に、金魚の糞のように糞コメントしか残らないコメント欄を設けて儲けての時代は終わった。もう一度書きます。今はウェブコメントではなくブログとSNSの時代である。
今や、ブログなんて誰でも簡単に作れる。一昔前のように、HTMLだの、CSSだの、FTPだのの知識は必要ない。(デザインに凝りたい人は別だけど)
コメント欄は続々と閉鎖されている
海外のニュースサイトにもコメント欄がある場合もあるが、日本ほどの賑わいは見せていない。それどころか、続々と閉鎖されている。
コメント欄があると、コメントをした人が反応を確かめようと足繁く通うため、アクセス数は増えるけど、品位が低下することは否めない。
ニュースやブログ(情報発信系)のように、サイト運営者自身が提供する記事が主体のケースについてである。サイト運営者は利用者同士のコミュニケーションの場を提供していて、利用者同士のコミュニケーションが主体の場合、コメント欄は当然のことながら必要不可欠なものである。(ただ、このケースにおいても、登録なしの匿名で書き込めるコメント欄は時代遅れであると思っているけど)
コメント欄のイノベーション……は難しい
その記事についての、賛否両論を含む読者の建設的な反応を簡単に見られる仕組みというのはあった方がいいのではと思う。ただ、コメント欄のイノベーションは難しいと思う。
クーロン(quelon)という人工知能によるコメント管理システムがあるけど、差別語や暴言を使わなければいいというものでもないし。
ヘイトをまき散らネットユーザーの知性と品性は、フィンランドの小学生より下*4だから。
一般教養と小論文とグループ面接による就職・進学にも使える汎用試験を作って、一定以上のスコアがある人だけ参加できるようにするぐらいしか案が思い浮かばない。
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