だから僕は海外に出る、さあ君も

「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。

だから僕は海外に出る、さあ君も - ニートのガラパゴス日本脱出日記

ガラパゴス化している日本の奴隷的な労働環境と保守的な社会構造に適応できずに海外脱出したニートが海外視点で綴るブログ

仕事なんかクソだろ? 就活やめて日本を出よう! 奴隷やめて海外に出よう! 語学を学び世界に出よう! 「仕事なんてクソだろ」が売り文句の「ニートの海外就職日記」に影響を受けた、あるニートのブログ

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マタハラしたり高学歴女性に単純労働させたりする日本はおかしい

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Googleのトップページを開くと、Doodleになっていて、クリックしてみると今日(3月8日)は「国際女性デー」らしい。先のエントリー「『仕事を優先できない=戦力外』な日本社会が女性の社会進出を阻む」に引き続き、女性の社会進出をテーマにしたい。

高等教育を受けた女性が単純労働せざるを得ない日本の愚

子持ちの既婚女性の多くが、専業主婦かパートタイマーである。専業主婦は年収がほぼゼロ、パートタイマーは、配偶者控除の対象となる年収103万円以下というケースが多いだろう。*1

これは女性の労働力という宝の持ち腐れである。今や、女性も男性と同じように高校に行くのが当たり前だ。大学以上の高等教育を受ける女性も少なくない。ところが、就職となると、明らかに性別で差別されている。多くの女性は、結婚や出産を機にに辞めることを前提にされる。たとえ院卒という高学歴であっても、比較的簡単な仕事(単純労働)しか任せてもらえない、最悪、ワーキングプアに陥ってしまうのが現実である。

高学歴女子のワープアが急増中 (ITmedia eBook USER)

図録▽管理職女性比率の国際比較

(出典:図録▽管理職女性比率の国際比較 (社会実情データ図録))

そのため、日本の女性の管理職に占める割合はわずか10%であり、国際的に見ても、極めて低い水準だ。*2キャリアを生かして働き続ける「キャリアウーマン」と言われる女性もいるが、彼女らの多くは結婚から遠ざかっているのが現実である。

かつては男女の区別に合理性はあったけど、今はもはや時代遅れ

洗濯板で洗濯する人昭和時代中期までは「男は外、女は内」という考え方に合理性があった。日本に限らず、海外でも同じだ。妻のことを「家内」「奥さん」、夫のことを「主人」「旦那」と呼ぶのも、その名残である。英語で夫を意味する“husband”も「一家を治める人」が原義だ。*3

家電がなかった、あるいは普及率が低かった頃は、家事ですら重労働だった。子供を背負い、商店を回って買い物をし、洗濯板で洗濯し、薪で風呂を焚くといった生活風景は、誰もが映画やドラマで目にしたことがあるだろう。

洗濯乾燥機しかし、時代は変わった。コンビニやスーパーが日常的な存在となり、白物家電の普及した今日、家事は重労働ではなくなった。お米を炊くのもスイッチ1つ、風呂を沸かすのもボタン1個、洗濯も全自動が当たり前となった。最近は、食事の個配やロボット掃除機も普及しつつある。

利便性が高くなったのは、生活だけではない。職場も同じだ。OA化やFA化により、体力が物を言う肉体労働は少なくなった。

こんな時代に、女性を差別する合理的理由は皆無に等しい。「男は仕事、女は家庭」なんて考え方は時代錯誤も甚だしい。

女性の活用は大賛成

働く女性世の中の半分は女性である。男と女で、欲しい物も関心のある事も異なる。男性が、女性のニーズががっちり捉えた商品を作ることはなかなか難しいだろう。さらに日本では、性別だけでなく、年代も非常に意識される。中高年の女性向け商品であれば、同じ年代の女性が中心となって企画開発した方が、よりニーズに合致したものを作れるのではないか。

それにも関わらず、女性の社会進出が今一つ進んでいないのが日本である。以前に比べたら進んでいるが、海外に比べたら進んでいないと言わざるを得ない。女性の社会進出を阻害しているのが、理由を問わず休むことを悪と見なす日本の労働観であることは、「休むこと=悪と見なす日本社会がみんなを不幸にする」で書いたとおりだ。

「マタハラ」にみるお互いに足を引っ張り合う日本社会

以前、マタハラという言葉を耳にした。マタハラは、マタニティハラスメントの略で、妊娠中の女性に対する嫌がらせのことである。新語の網羅率が高いデジタル大辞林(『キラキラネーム』は載っている)にも載っていないことからも、比較的新しい言葉であることがわかる。

セクハラより多い“マタハラ” 職場の妊婦への無理解が 流産招き少子化解消を阻む ダイヤモンド・オンライン

出産なんて生涯で数えるほどしかない。そんな数回の産休を取られることすら、迷惑と感じて、差別や嫌がらせをする日本社会ってどれだけ心が狭いのだろうか。

彼らは、お互いに足を引っ張り合っていることが、日本の少子化を加速させていることに気付かないのだろうか?少子化が日本の将来に暗い影を落としていることを知っているのだろうか?

安倍首相は女性の社会進出を掲げているけど

安倍首相は女性の社会進出の促進を推進している。私は、個の尊重を否定するような封建的な国家主義政策には賛同できないが、女性の社会進出の促進については大いに支持している。

女性が輝く日本へ | 首相官邸ホームページ

しかしながら、現実はそうはいかない。金融緩和や憲法解釈変更はトップだけで決められるが、女性の社会進出の促進といったことは、私たち日本国民の意識改革なしには、前に進まない。そのためにも、

  • 「仕事と家庭の両立はできない」
  • 「妻の収入が夫より高いのはおかしい」
  • 「男は仕事、女は家庭」
  • 「いかなる理由であれ、休むことは他人に迷惑をかけるいけないこと」

といった考え方は、今日では時代遅れであり、それが人類未踏の危機*4を乗り越えるための足かせになっていると認め、日本人一人一人が考え方を悔い改める以外にない。

高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書)

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©2018 だから僕は海外に出る、さあ君も by 佐野由自