悪ふざけによるSNS炎上が止まらない。ほぼ毎日のように起こっている。先のエントリーでは、「いちいち拡散させる必要性はない」と書いたが、今回は別の視点から書いてみた。
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まさに『ネットはバカと暇人のもの』になってしまった
- バカ:
- ITリテラシーが低く、ネットやSNSの特性を理解せず、自分の度を過ぎた悪ふざけを顔を出してSNSに自慢げに投稿する者。ネットは、自分の興味のあることしか見ないため、時事ニュースに関心が薄い。こういった炎上事件が相次いでいることすら知らない人も少なくない。従来のガラケー利用者がスマホに移行して、SNSを使い始めたことで近年増加した。
- 暇人:
- ITリテラシーが高く、ネット利用時間が長い者。あらゆる方法を駆使して、炎上しそうなネタを探しまくり、見つければ拡散させて炎上させる。炎上して騒ぎになること自体を楽しんでケースが多い。この騒ぎを、ネットスラングで「祭り」という。以前から存在した。
先のエントリーで、対処方法を考えてみたが、これといった良案が思い浮かばない。夏休みが終われば幾分は沈静化するだろうが、この手の炎上事件は、これからも出てくるだろう。バカと暇人のいたちごっこは止みそうにない。
悪ふざけは続くよいつまでも
SNSが一般的になる前から、この手の悪ふざけは行われていたのは、先のエントリーで書いたとおりだ。客側から見れば、バックヤードで何が行われているか知るすべがなかっただけに過ぎない。一般人による悪ふざけも、その場に居合わせた人でなければ知ることもなかっただろう。
ITリテラシーの高い人がメイン利用者だったSNSが、幅広い層への爆発的普及したことが、こういった悪ふざけを可視化した。小さな子供の悪戯や、非公開のSNSでの悪ふざけ投稿写真も含めれば、相当数に上るだろう。
世にはびこる犯罪がなくならないのと同様、この手の悪ふざけがなくなることはない。仮に、見かけなくなったとしても、マスコミがいちいち報道しなくなったか、晒す側が飽きたか、あるいは、悪ふざけをする側がSNSの公開設定を変えたり、SNS運営者側が初期設定をプライバシー重視に変えたりしたことで、表面化されなくなっただけだと考えるのが自然だ。
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スルーする以外に方法はない
では、私たちはこの手の悪ふざけにどう対応すればよいのだろうか?先のエントリーでは「拡散させてネットリンチをするのはやめよう」と書いたが、今回は私たち自身が不快にならないためにできることは何かを考えてみた。
残念ながら、こちらも妙案は思い浮かばなかった。「知らぬが仏」ということわざがあるが、「知っても仏」となって、スルーするのが心理的に一番楽な方法だろう。そうでなければ、飲食店に行くたびに「もしかして、この店でも……」と疑心暗鬼になるだけだからだ。
確かに、「飲食店のバイトが冷蔵庫に入って、その中に入っていた食品が客に提供されていた」「一般客が飲食店の醤油差しに口を付けて遊んでいた」といった写真を見た以上、気持ち悪くなるし、憤りを感じるのは当然だ。店にクレームを入れれば、一時的には世間体を意識して、従業員教育の強化や悪ふざけ客への注意がされるようになるだろう。しかし、それで完全になくなるわけではないし、いつまで持続できるかも分からない。
私たちは、ファミレスやファーストフードなどの大衆向けの飲食店を利用するときは、悪ふざけが行われているかもしれないという前提で利用することだ。食中毒になったり、ケガをしたりする恐れがない限り、割り切ってしまうことだ。割り切れないなら、従業員教育が行き届いていそうな高級な店に行くしかない。
SNSで悪事が可視化されるのは世界共通
SNSで悪事が可視化されるのは日本に限らず、海外でも起きている。先にも書いたが、この手の悪ふざけを根絶するのは難しい。もし、この手の悪ふざけを根絶しようとすれば、今まで以上に各家庭で「モラル」を徹底教育するしかないのではないだろうか。
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