だから僕は海外に出る、さあ君も

「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。

だから僕は海外に出る、さあ君も - ニートのガラパゴス日本脱出日記

ガラパゴス化している日本の奴隷的な労働環境と保守的な社会構造に適応できずに海外脱出したニートが海外視点で綴るブログ

仕事なんかクソだろ? 就活やめて日本を出よう! 奴隷やめて海外に出よう! 語学を学び世界に出よう! 「仕事なんてクソだろ」が売り文句の「ニートの海外就職日記」に影響を受けた、あるニートのブログ

労働・サービス残業・ブラック企業・社畜・ワークライフバランス・海外脱出・日本脱出・英語・留学・人生・恋愛・政治・社会・日本・ニート・フリーター・貧困・ネット・IT

北陸新幹線開業—人口減なのに新幹線? まだ高度経済成長期のつもりなの?

スポンサー広告

北陸新幹線この週末は、鉄道関連で多くの動きがあった。

寝台特急「トワイライトエクスプレス」と「北斗星」のラストラン、上野東京ラインの開通、東海道新幹線の最高速度アップ、北陸新幹線(長野〜金沢)の開通、そして北陸新幹線の新規開通区間の並行在来線の経営分離である。

その1つが「北陸新幹線」の長野・金沢間の延伸開業だ。開業したばかりの祝賀ムードに水を差すようだが、私はこれについて違和感を感じたので、感じたことを書いてみた。

日本は衰退期なのに、心は高度経済成長期のまま

今回、開業したのは北陸新幹線(長野〜金沢)だが、その後も整備新幹線の建設ラッシュは続く。

北陸新幹線の金沢から敦賀、北海道新幹線の函館から札幌までの建設も決まっている。さらに、北陸新幹線の福井開業は、2年前倒しして2020年にする案まで出ている。JRを羽田空港に乗り入れる新線構想もある。リニア中央新幹線も着工された。鉄道網だけでなく、高速道路網の建設も着々と進んでいる。

留まることを知らない建設ラッシュは、まるで高度経済成長期を思わせる。

しかし、忘れていやしないだろうか。日本は、既に衰退局面に入っているということを。人口が減り、税収が減り、インフラ維持すらままならなくなり、それが人口減を加速させるという負のスパイラルに入っているということを。

新幹線ができれば、高速道路ができれば、空港ができれば…

人口が減り続ける日本に、これ以上新幹線や高速道路を作ってどうするのだろうか?

自治体の関係者は、「新幹線(高速道路)が開通して、移動時間が短縮されれば、企業が進出し、新しい雇用を創出し、都会からの移住者も増え、観光客が押し寄せ、ウハウハだ。我が町の将来はバラ色である」と、自分たちに都合がいいように、そろばんをはじいているのだろうか。

そういうのを「取らぬ狸の皮算用」という。

日本が高度経済成長期にあったとき、太平洋ベルト沿いの大都市同士を短時間で結んだ新幹線は、日本の経済発展に大きく貢献した。これは紛れもない事実だ。おそらく、新幹線を推進する人たちは、この過去の成功体験が忘れられないのではないか。

人口が100万人を超える政令指定都市がいくつも連なる高速鉄道がない地域に新幹線を通すならまだしも、北陸新幹線の沿線人口は多くはない。金沢市46万人、富山市42万人、福井市26万人。いずれの都市も、将来的に人口は減少すると見られている。*1同じことは、東北地方にも当てはまる。

新幹線が開業しただけで、斜陽傾向にある地方経済が持ち直すと考えているならば、楽観的すぎると言わざるを得ない。

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)

分離された並行在来線の経営は前途多難

整備新幹線が開業すると、既存の路線は、JRから経営分離され、三セクによる経営となり、その多くは厳しい経営となる。逆に、沿線人口が多く、黒字が見込まれる路線は、JRが手放さない。九州新幹線が開業した時、鹿児島本線の鹿児島中央〜川内と新八代〜博多は経営分離がされなかった。北海道新幹線開業時も、小樽〜札幌は経営分離はされない予定である。*2

※ 整備新幹線の沿線人口:福岡市146万人・熊本市73万人・鹿児島市60万人・札幌市191万人。

沿線住民の多くは、新幹線を頻繁には使わない。そして、住民の足である在来線は、3セク化に伴い、値上げされる。車を運転できない人にとっては、値上げは家計を直撃する。値上げしたところで、三セクが赤字であれば、赤字補填に投入されるのは、税金である。赤字でなくても、多額の財政支援がなされる。*3

北陸新幹線が開業するまで、北陸と東京を結ぶ鉄路での最速経路だったのが「ほくほく線」である。この路線の開業は、1997年3月と比較的新しい。ほくほく線は、北陸新幹線開業に伴い、稼ぎ頭の「特急はくたか」が廃止された。特急はくたかは、ほくほく線の収益の9割を稼ぎ、16年連続黒字を達成させた。その結果、内部留保は100億円を超えた。しかし、それが廃止になったことで、三セクの優等生が、一転して赤字ローカル線に転落する。内部留保があるので、最低でも20年は安定した経営ができるそうだが、その後はどうなるのだろうか?*4

アメリカは高速鉄道計画を中止した

アメリカにも高速鉄道の建設計画があった。しかし、財政難を理由に中止になった。中止を決めたのは州知事である。フロリダの場合、約27億ドルの連邦予算が用意され、用地買収のような煩雑な作業に目処がついていたにも関わらずである。*5

もちろん、日本の整備新幹線と単純な比較できない。それを考慮しても、財政規律を重んじ、将来世代への負担を押しつけないために、連邦予算を拒否して、中止を決めたのはさすがだ。

土建国家・日本も見習ってほしいものである。

土建国家・日本の行く末?

以前のエントリーにも書いたが、かなり前に、海外メディアで日本の将来について次のように書かれていることを、小耳に挟んだ。

20xx年に日本上空を飛ぶと、「至る所に廃墟が見える」「あれは“新幹線"と呼ばれた鉄道の残骸だよ」「あっちは高速道路だ」「工事が何十年も止まったままだね」「あっちの橋は落ちたままだぞ」「この国はかつて豊かな国だったんだね」と言われるようになるだろう。

私は、FF13の「ヲルバ郷」の姿が頭をよぎった。

最近、インフラ老朽化、人口減、空き家増加や自治体消滅といったニュースを、以前にも増して頻繁に聞くようになった。これを聞いていると、上で書いたことも、あながち悪い冗談では済まされなくなってきているように思う。

それにしても、海外メディアの方が、日本のことをよく知っている。いや、日本のメディアが都合の悪いことを報じないだけか。昨今の「愛国ブーム」を見ていると。

人口減少時代の鉄道論

人口減少時代の鉄道論

このブログをはてなブックマークに追加  

©2017 だから僕は海外に出る、さあ君も by 佐野由自