先日、「海外脱出は100%正しい」という記事を書いた。「海外脱出は100%正しい」に帰着するのは同じだが、今回は、別の視点から書いてみようと思う。
僕は「個人主義」です
私(ブログ著者)は、プロフにも書いてある通り、個人主義者(individualist)である。
日本で個人主義は、しばしば利己主義と混同されるが、まったくの別物だ。
- こじん‐しゅぎ【個人主義】
- (individualism) 個人の自由と人格的尊厳を立脚点とし、社会や集団も個人の集合と考え、それらの利益に優先させて個人の意義を認める態度。ルネサンスおよび宗教改革期における個人的・人格的価値の発見により自覚され、社会の近代化の進行に伴って普及するに至った。俗に、利己主義(egoism)と同一視されるが、基本的に別である。
広辞苑 第六版 ©2008 株式会社岩波書店
私は、物心ついたときから、いわゆる「空気を読む」のが苦手だった。より正確には、空気は読めるのだが、空気を読んで不本意なことに同調するのはすごく嫌だった。
学生時代に受けたリクルート社の適職診断では、「自立志向が強く、起業家向け」といった結果が出された。最近、ネットの性格診断を試してみても、「個人主義指向が強い」という結果が出てくる。
私自身も個人主義であると思っているので、自他共に認める「個人主義者」である。
日本は「集団主義」です
他方、日本は集団主義である。
「集団主義」という言葉は辞書にはなかったが、定義づけると、「自分の意志よりも、集団の意志を尊重する考え方」であろう。もっとも、日本の集団主義は、今に始まったことではなく、農耕民族という日本の文化的要因に起因する。(それについては長くなるので割愛する)
集団主義と個人主義の関係は、まさに「水と油」である。決して混じり合うことはない。
集団主義の人から見れば、個人主義の人はどのように見えているのだろうか? 逆に、個人主義の人から見れば、集団主義の人はどのように見えるのだろうか? 以下に簡潔にまとめてみた。
集団主義⇒個人主義 | 個人主義⇒集団主義 |
---|---|
空気が読めない | お手々繋いでみんな仲良し |
協調性がない | 付和雷同してるだけでしょう |
自己主張が強い | アイデンティティーがない |
ぼっちで寂しくないのかな? | 群れないと何もできないのかな? |
理屈っぽい | 論理的思考ができず、感情に流されている |
典型的な海外かぶれ | 典型的な島国根性 |
※ 必ずしも「個人主義者=ひとりぼっち」ではないのだが、日本では孤立しやすい。日本の個人主義は「孤人主義」にも通じる。
もちろん、個人主義が良くて、集団主義が悪いと単純に優劣を付けられるものではない。ただ、確実に言えるのは、個人主義と集団主義は、正反対ゆえに、互いに相容れないものだ。
合わない環境に無理にいても幸せになれない
これまで個人主義と集団主義について書いてきたが、あなたはどちらに近いだろうか? おそらく個人主義に近いのではないかと思う。
残念ながら、集団主義の日本では、個人主義を貫くことはなかなか難しい。例えば、「海外では履歴書に写真は貼らないし、パソコンで作るのが当たり前だから」と英文履歴書をそのまま日本語にしたような履歴書を提出すると、十中八九落とされるだろう。プライベートにおいて、「僕ははっきり言うタイプだから」と空気を読まないでいると、孤立していくことになる。つまり、日本社会で生きていく以上、不本意であっても、理不尽なものであっても、日本社会のしきたりに従わなければならない。いや、従わざるを得ない。
自分に合わない社会風土の中で生きていて、本当に幸せになれるだろうか? 答えは、否である。自分に合わない靴を履いていると、足が痛くなってくる。それと同様に、自分に合わない環境にいて、幸せにはなることは難しい。それどころか、どんどんストレスが溜まっていく。
では、どうすればいいのか? 自分の方から、自分に合う環境に行けばいい。それは、何度も言っているように、海外に脱出することだ。
「国」を選ぶ時代が来ている
専攻を自由に選ぶように、人生のパートナーを自由に選ぶように、付き合う友達を自由に選ぶように、あるいは、今日着るTシャツを自由に選ぶように、自分が住む国も選ぶ時代に来ている。国を選ぶ基準は、労働環境、子育て環境、住環境、教育環境、社会保障の充実度、ビジネスのしやすさ、多様性の尊重レベル、治安の良さや民主主義の成熟度などだろう。(逆に、国からすれば、人から選ばれる時代でもある)
日本が良いところは、治安の良さとハイテクトイレぐらいのものだろう。その「治安の良さ」も強い相互監視によるもの。
だから、私は自信を持って言おうと思う。何度でも。
「海外脱出は100%正しい」と。
そういう思いがあるからこそ、私は自分のブログに『だから僕は海外に出る、さあ君も』という名前を付けた。
さあ、自由の風に乗って、今こそしよう海外脱出。
今晩(この記事を書いているのは7月7日)は七夕ということもあり、「天」にちなんだことわざを1つ。
Heaven helps those who help themselves.
(天は自ら助くる者を助く)
*
もちろん、私は海外脱出を押しつけているわけではないので、「日本最高!!」「日本大好き!!」と言う人は、どうぞ日本で末永く幸せになってください。過労死しないように。冤罪に巻き込まれないように。人口減で社会保障はズタズタになっていくと思うので、たっぷり貯金するのも忘れずに。あと、安倍政権には気を付けて。あの人は、危険なウルトラナショナリスト*1*2だから。グッドラック。
- 作者: 太田英基
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