だから僕は海外に出る、さあ君も

「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。

だから僕は海外に出る、さあ君も - ニートのガラパゴス日本脱出日記

ガラパゴス化している日本の奴隷的な労働環境と保守的な社会構造に適応できずに海外脱出したニートが海外視点で綴るブログ

仕事なんかクソだろ? 就活やめて日本を出よう! 奴隷やめて海外に出よう! 語学を学び世界に出よう! 「仕事なんてクソだろ」が売り文句の「ニートの海外就職日記」に影響を受けた、あるニートのブログ

労働・サービス残業・ブラック企業・社畜・ワークライフバランス・海外脱出・日本脱出・英語・留学・人生・恋愛・政治・社会・日本・ニート・フリーター・貧困・ネット・IT

長時間労働=絶対悪

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ブログでもたびたび取り上げていることであるが、長時間労働は100%間違っている。それにもかかわらず長時間労働は相変わらずだし、長時間労働を信奉する人も少なくない。この記事では、長時間労働のもたらす弊害を改めてまとめてみた。

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長時間労働はあなたの健康を壊す

過労死はよく知られているが、長時間労働の弊害は過労死・過労自殺だけではない。そこまで至らなくても、長期的視野で見た場合、様々な健康被害を引き起こす。

ワークライフバランスが取れて、アフターファイブや週末は気の合う仲間と水入らずの時間を楽しんでいる人と、連日ストレスを抱えながら夜遅くまで働いている人のどちらが健康を害する可能性が高いだろうか? 答えは火を見るより明らかだ。*1*2

また、体調に異変を感じていても、仕事に支障を来さない限り、仕事を優先して病院にいかない人は相当いる。事実、Googleで「仕事が忙しくて病院」と検索すると42,700件(2017年11月現在)もヒットする。予防医学の観点からも、これは問題であると考える。

もちろん健康問題は、医療費を含む社会保障費の増大に直結する。

長時間労働はあなたの家庭を壊す

以前にオンライン英会話を受講していて、日本の労働環境について話が及んだとき、「働き盛りとされる40代は、年功序列による職場での重責と高収入とは裏腹に、家族とは疎遠になっているケースが珍しくない」といった旨の話をすると、相手の講師が「あぁ、僕の生徒にも『妻とほとんど話してないよ』って人がいるよ……」と返されたのが印象に残っている。実際、東京に住む40代の既婚男性の4割が「自宅に居場所がない」と感じる「自宅難民」であるという。*3 以前には、産経新聞で夫婦喧嘩の原因第1位が「誰のお陰で食えるんだ!?」という発言であるとの記事を目にしたことがある。このような家族は、熟年離婚の予備軍となりうる。

また、夫婦仲の良し悪しを含む家庭環境のあり方は、子どもの成育にも多大な影響を与える*4。問題がある家庭環境で育った子どもは、不登校、ニート、引きこもり、対人コミュニケーション障害などの要因の1つになりうる。

日本では「飲みニケーション」と称する勤務時間外の付き合いが重視される。アルコール依存とまではいかなくても、頻繁に酔って帰宅し、子どもの前で醜態をさらすことは、子どもへの影響は決して小さくない。

酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)

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長時間労働は勉強時間を奪う

長時間労働がなければ、空いた時間を勉強に費やすことができる。勉強といえば、机にかじりつくことを想像しがちだが、そればかりが勉強ではない。本を読んだり、フィールドワークで外に出たり、身近な人と議論をしたりして、自身の教養を高めることすべてが勉強である。

高卒であっても、通信制の大学に行くことで、学位取得を目指すことができる。英語やプログラミングを独学で習得することもできる。知識や技術が高まると、生産性の向上、ひいては国力増加にも繋がる。

テクノロジーは日進月歩で進歩しているのに、自分の持っている知識や技術は卒業時のままで、十年一日同じやり方をしているのでは生産性は高まらないだろう。

長時間労働は外国人労働者を遠ざける

先進国の労働市場は、外国人労働者の力無しでは成り立たない。ところが、長時間労働が蔓延していると、外国人労働者は日本を避けるようになる。せっかく日本に憧れて来日しても、労働環境がひどすぎるがゆえに日本を後にする外国人も少なくない。

そうでなくても、アジアの経済発展により、日本は、「働きたい国」から「旅行したい国」へとシフトしつつある。韓国やシンガポールはもちろんのこと、中国やタイでも日本は「働きたい国」ではなくなってきている。そうなってくると、日本企業は外国人労働力を、アジアのより発展していない地域へと求める。それらの地域でも発展してくると、一体どこの国の人が、日本で働きたいと思って来日するのだろうか? (今の日本は、途上国との経済格差による高賃金以外の理由で、働きたいと思う国ではない)

政府は、正規の労働ビザを発給して外国人労働者を受け入れるのではなく、非常に問題が多い「外国人技能実習制度」*5*6*7の範囲を拡大することで、事実上の外国人労働者受け入れとしている。

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長時間労働は会社を潰す

ブラック企業経営者が「安い賃金で搾取してやったぜ」と思っているかどうかは分からないが、経営者にとっても長時間労働はデメリットが非常に多い。

① 長時間労働が原因で事故が起こる可能性

道路交通法で過労運転が罰則対象であるように、過労状態で運転や機械操作を伴う仕事をすると、最悪大事故につながりかねない。ひとたび事故が起こると、賠償金の支払ったり、法規制が行われたりすることで会社の存亡に関わってくる。以前に相次いだツアーバスの件は記憶に新しいだろう。

② 労働者がいなくなる

以前はネット界隈の一部でしか使われていなかった「ブラック企業」という言葉も、今ではすっかり市民権を得た。ひとたびブラック企業との烙印を押されれば、人手不足の昨今、人材難に陥ることもある。「お前の代わりなんていくらでもいるから」と高をくくっていると、「(人口が減って)働き手がいない。このままだと潰れる。助けて!」ということになりかねない。*8

もっともブラック企業のことだから、深刻な人口減や、それに伴うマーケットの縮小や労働者の減少などはまったく考えておらず、今さえ儲けられればよいという近視眼的な考えしか持ってないのかもしれない。

ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)

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幸せとは何か……もう一度考えてみよう

多くの日本人は、子供の頃から「人生=仕事」ということを親や教師から教え込まれてきた。中高年を中心に「仕事=人生」という価値観も根強く残っている。

「働き方改革」なるものが上から押しつけのように進められている。より大切なのは、すべての労働者の「働き方に対する意識改革」である。「世間が働き方改革云々と言っているから」ではなく、人間にとっての幸せとは何か、働くとはどういうことか、……もう一度、胸に手をあてて考えてみよう。

日本人の働き方の9割がヤバい件について

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©2018 だから僕は海外に出る、さあ君も by 佐野由自