毎年、何らかの「新年の目標」を立てながらも、三日坊主に終わってしまう人が少なくない。過去に立てた豊富な「新年の抱負」を成し遂げる信念を持ち合わせておらず、「お前、去年も同じこと言ってなかったっけ?」「ハハハ」などと抱腹するのは今年で最後にしよう。今年最初の記事は、挫折してしまう人に向けた目標達成のコツを書いてみた。
目標達成のための小さい目標も立てよう
「英語をものにするぞ」「エクササイズするぞ」などといきなり大きな目標を掲げても、例年と同様にくじけてしまうことは目に見えている。例えば、「今年は英語をものにするぞ!よぉし、1日2時間は勉強だ!」「健康のためにランニングするか。よし、1日5キロだ!」と目標を立てても、多くの人は十中八九挫折する。学校をとっくに卒業し、日頃から勉強癖が付いていない人が1日2時間も勉強することは至難の業だ。運動不足で身体がなまっている人が毎日5キロも走ることも然りだ。おそらく1ヵ月も持たない。
そこで、大きな目標とは別に、小さな目標を立てよう。要は目標を達成するための目標を立てるのである。目的は、とにかく継続する習慣を身に付けることだ。
例えば、「英語を毎日5分勉強する。5割できたら及第点」「いきなりランニングではなく、毎日5分のウォーキングをする。5割できたら及第点」といった感じである。「いくらなんでも甘すぎる」という声が聞こえてきそうだが、最初はこのぐらいがちょうどいいと思う。できたら、少しずつステップアップしていくとよいだろう。
達成率を可視化することで見えてくるものがある
自己判断でOKなので、達成率を毎日カレンダーに記録することを提案したい。達成率が80%以上なら◎印、60%以上なら○印、60%未満なら△印、0%なら×印といった具合だ。そうなると、×印を付けた日は達成できなかったことになるが、必ず何か原因があるはず。なぜ達成できなかったのかを原因をよく分析みることは極めて大切だと思う。
例えば、「午後11時から30分間ほど英語の勉強する」と決めていたのにできなかったというのであれば、午後11時から何をしていたのかを振り返ってみよう。やむを得ない理由があれば仕方ないが、現実は「ネットやゲームにはまりすぎて、気が付いたら午後12時前になっていた。もう寝る時間だし明日からでいいやと先送りしてしまった」という人が多いのではないだろうか。
こういうことを繰り返すことで、段々と面倒臭くなっていき、やがて目標を立てたことすら忘れてしまう。「継続は力なり」とよく言うが、逆に怠けることが継続すると「やる気」という力を失ってしまう。まるでドミノ倒しのように。
「怠け心が勝るその瞬間」を把握し、対策をよーく考えよう
挫折しないためには、「挫折しないためにはどうすればいいのか?」ということを深く考える必要がある。「意志が弱いから」で思考停止せずに、具体的にどうすればいいのかを熟慮しよう。そうしないと、昨年と同じ轍を踏むことになる。
具体的には、怠け心が意志力に勝ってしまうその瞬間を思い出し、どうしていればそうならなかったかということを考え、次に同じことを繰り返さないように行動することである。失敗から学ぶとはこのこと。
一例を挙げよう。
- 勉強すべき時間になったことに気付かないというのであれば、スマホでアラームをセットしてみればどうだろうか?
- 朝なかなか起きられないという人は、大音量のアラームを枕元から離れた場所に置いてみてはどうだろうか?
この程度のことは誰もがやっていることだと思う。「それでもできないよ」と言うのなら、さらに考えてみよう。思考停止が一番ダメ。人間は考える葦。
アラームが鳴っても、止めて何事もなかったかのようにまた続けてしまうというのであればどうすればいいのだろうか?
また一例を挙げてみよう。
- 「SNSのタイムラインが気になって気になってしょうがない」ならば、SNSのログインパスワードを複雑かつ長めにして、パスワード保存をオフにして、使用後はログオフを忘れずにするというのはどうだろうか?
- 子供用のスマホ・PCのフィルタリングソフトを使用して、特定の時間帯は機能制限をかけてしまうというのもどうだろうか? (管理パスワードは入力するのが煩わしくなるほど長くしたり、同居人に管理してもらったりすればよいだろう)
- 朝起きられない人は、目覚まし時計をさらに用意して、ダイヤル式南京錠のかかった箱の中に入れておくのはどうだろうか?
やり過ぎだとかバカバカしいという声もあると思うが、このぐらいのことをしないと、怠け心に打ち勝つことは難しい。小さな失敗でも、積み重なれば挫折という大きな失敗となる。このことは、新年の目標の挫折率の高さが証明している。
※ネットから離れると落ち着かなかったり、イライラしたりして、片時も離れられないというのであれば、ネット依存症を疑った方がいい。
「習慣は第二の天性なり」ということわざがあるが、挫折を乗り越えた暁には、習慣が天性のようになっていて、逆にやらない方が気持ち悪くなる。
英語学習・ダイエット・禁煙・運動…etc、新年の目標を立てては挫折するのは去年でオシマイ。今年こそは目標を達成しよう。
- 作者: D・カーネギー,田内志文
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
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