だから僕は海外に出る、さあ君も

「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。

だから僕は海外に出る、さあ君も - ニートのガラパゴス日本脱出日記

ガラパゴス化している日本の奴隷的な労働環境と保守的な社会構造に適応できずに海外脱出したニートが海外視点で綴るブログ

仕事なんかクソだろ? 就活やめて日本を出よう! 奴隷やめて海外に出よう! 語学を学び世界に出よう! 「仕事なんてクソだろ」が売り文句の「ニートの海外就職日記」に影響を受けた、あるニートのブログ

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一億総活躍社会は一億一生総奴隷社会

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安倍晋三首相が「一億総活躍社会」なるものを提唱している。「美しい国」「日本を取り戻す」「女性が輝く」などと同じく、肝心の中身は空虚なままだ。ということで、一億総活躍社会とはどういう社会なのかを書いてみた。

一億総活躍社会とは?

「活躍」というと聞こえはいいが、実際は「奴隷」である。子供から高齢者に至るまで、「馬車馬のように働け」「死ぬまで働け」「とにかくできることをやれ」と奴隷のごとくこき使われる社会が「一億総活躍社会」である。

  • 要介護・生活に困窮している家族(親族)を助けることで「活躍」しよう。(→親族の扶養義務強化*1)
  • 女性は子供を産んで「活躍」しよう。(→菅氏「産んで国家に貢献を」*2)
  • 年金をギリギリまで我慢して働くことで「活躍」しよう。(→年金支給開始年齢引き上げ*3)
  • 人手不足だから学生はバイトして「活躍」しよう。(→ブラックバイト蔓延*4)
  • 社会人はサービス残業したり有給捨てたりして「活躍」しよう。(→残業代ゼロ法案*5)

安倍首相率いる自民党が考える一億総活躍社会とはこのような社会だ。いずれも、「活躍」の前に「お国のために」という言葉が隠されている。(戦中・戦前と一緒だね)

一億総活躍社会において、「リタイアした後は夫婦水入らずでのんびり暮らそう」「今はフリーターだけどいつかは正社員になるぞ」「学生時代は勉強にスポーツに恋愛に青春時代を謳歌するぞ」というのは夢物語になる。すべての日本国民は、日本国家という巨大機構を動かす歯車になることを余儀なくされる

なぜ今、「一億総活躍」?

一体どこから「一億総活躍」などという言葉が出てきたのだろうか?これまでの日本人は活躍してこなかったのだろうか?いやいや、そんなことはない。十分すぎるほど活躍してきた。今日日本が先進国になれたのは、多くの人が活躍してきたからに他ならない。それにも関わらず、さらなる活躍を求めるというのは一体どういう意図があるのだろうか?

もっと活躍してもらわないと日本という国が回らないほど、追い詰められているからである。太平洋戦争末期と同じだ。

※当時は、女学生にまで軍需工場で働かせたり、竹槍訓練をさせたり、「女子学徒隊」という看護要員にしたりした。

日本を追い詰めるもの—それは、待ったなしで膨らみ続ける社会保障費と深刻な人口減だ。最近あちこちで人手不足を聞くが、正に現在進行形で人口が減り続けていることを意味している。その数、毎年24万人。*6

シャッター街働く人がいないと会社も商店も回らない。回らないと潰れてしまう。どれだけ立派な巨大工場を持っていようが、どれだけ一等地に店を構えていようが働く人がいないと意味がない。商店やオフィスの撤退が相次ぐと街はシャッター通りとなり、工場が撤退するとただの廃墟となる。働く場がなくなれば、勤労世帯を中心に、職を求めて人も流出する。まさに人口減少スパイラルと言える。

さらに、2025年から団塊の世代が後期高齢者となる*7。人間は、年を取れば取るほど否応なしに病気にかかったり、要介護状態になったりしやすくなる。年金・医療・介護といった社会保障分野に莫大な税金が費やされることになる。

人口減に伴い、労働力も減る。企業・商店が潰れる。当然ながら税収も減る。それにも関わらず社会保障費は増える一方。その額は毎年1兆円ずつ。*8

1人でも多く、1日でも早く、1日でも長く、働いてもらう以外に道はない。

そういう危機的な状況が、一億総活躍社会という聞こえのいい言葉を作り出したのではないか。

人口蒸発「5000万人国家」日本の衝撃──人口問題民間臨調 調査・報告書

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なぜこうなってしまったのか?

原因は自民党の失政である。少子高齢化は今に始まったことではない。10年以上も前から言われ続けてきた。もっとも指導者が優秀であれば、時代の変化に即した政策を執ったであろう。しかし、官僚たちは天下り先を確保すること、政治家たちは票を取ることしか考えてこなかった。都合が悪いことは先送りし、変革的なことは「前例がない」「我が国の伝統に反する」と拒み続けたのだ。

  • 「女性が輝く社会」と言いながら、未だに夫婦別姓に消極的だったり、「産む機械」と発言したりする時代遅れな自民党。(夫婦別姓を認めていないのはもはや日本だけ*9)
  • 団塊ジュニアの世代が出産適齢期を迎えた時、子育てしやすい環境を作って第3次ベビーブームを起こせなかった自民党。
  • 結婚や出産を望む若年層が多いながらも、それが叶わない場合は自己責任論で冷たく切り捨てた自民党。
  • 日本がアジアの中で群を抜いた先進国であった時、外国人労働者受け入れ政策を取らなかった自民党。アジアが急速に発展した現在、日本は「出稼ぎ先」「定住先」から「旅行先」へとシフトした。(かつての「爆稼ぎ」は今や「爆買い」、アベノミクスは爆発寸前*10、安倍自民党は爆走中)
  • 企業(とりわけ大企業)ばかり優遇する政策を取り続け、弱者や労働者の権利を蔑ろにしてきた自民党。

その結果、机上の理論に過ぎなかった少子高齢化が、人手不足・自治体消滅といった目に見える形で具現化し始めた。「このままだとマジでやばい」と感じた自民党が、鳴り物入りで言い出したのが「一億総活躍社会」という名の一億総奴隷社会である。

一億総奴隷社会を回避するには、自民党というどうしようもない保守原理主義・国家主義政党を、一刻も早く政権与党の座から引きずり下ろす以外に道はない。自民党の存在自体が存立危機事態である。

このままだと、社畜ならぬ「国畜」になってしまう。奴隷になりたくないって? はい、海外脱出。えっ、テロが怖いって? 無策の政府になぶり殺しにされる方がはるかに怖いよ。

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