だから僕は海外に出る、さあ君も 「日本って何か変だなぁ」という疑問を胸に、思い切って海外脱出した著者が、海外からの視点で日本の社会問題や海外脱出アドバイスを綴るブログ。日本の奴隷的な長時間労働にうんざりしている人、ナショナリズム台頭・人口減・財政難の日本の行く末を危惧している人、協調性という名の同調圧力に耐えられない人、とにかく自分の殻を破ろうと思っている人、そんなあなたに『海外に出ること』を選択肢の1つとして提案する。 2018-07-02T07:00:00+09:00 galaneet Hatena::Blog hatenablog://blog/11696248318756874651 生まれる国─ポスト人口減社会と22世紀の日本地図 hatenablog://entry/10257846132597087690 2018-07-02T07:00:00+09:00 2018-07-02T07:00:50+09:00 人口減が止まらない。それらについて、先の記事で人口減少社会の行く末をの記事を書いた。 死にゆく国─人口減で日本はこうなる 老いゆく国─『老年期の終り』と日本 今回は、さらにその先を見据えてみる。 日本は没落する。しかし…… この先、日本は間違いなく没落する。今の日本を見ていると、長く持つ気がしない。 自然界で環境の変化に適応できない種は淘汰されるように、人間社会で時代の変化に適応できない国は淘汰される。有史以来、多くの国が勃興しては没落していった。泣いても笑っても、日本もその1つになるに過ぎないんだよなぁ。— ガラニート (@GalaNEET) 2018年6月26日 地中海沿岸を支配したローマ… <p>人口減が止まらない。それらについて、先の記事で人口減少社会の行く末をの記事を書いた。</p> <ul> <li><a href="/entry/0137">死にゆく国─人口減で日本はこうなる</a></li> <li><a href="/entry/0142">老いゆく国─『老年期の終り』と日本</a></li> </ul> <p>今回は、さらにその先を見据えてみる。</p> <h3>日本は没落する。しかし……</h3> <p>この先、日本は間違いなく没落する。今の日本を見ていると、長く持つ気がしない。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">自然界で環境の変化に適応できない種は淘汰されるように、人間社会で時代の変化に適応できない国は淘汰される。有史以来、多くの国が勃興しては没落していった。泣いても笑っても、日本もその1つになるに過ぎないんだよなぁ。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/1011610740543770624?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年6月26日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>地中海沿岸を支配したローマ帝国は滅び、7つの海を支配した大英帝国もすっかり落ちぶれた。</p> <p>女性を差別し、年齢で差別し、多様性を認めず、不寛容が蔓延し、外国人を排斥し、長時間労働は減らず、長いものには巻かれ、出る杭をたたきのめし……、いつまで経っても旧態依然としたやり口を変えようとしない。こんな国が発展する方がおかしい。現に、様々な指標が日本が没落していることを示している。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20180701194145p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180701/20180701194145.png" alt="f:id:galaneet:20180701194145p:plain" /></p> <h3>22世紀の地図はどうなっている?</h3> <p>「没落する」と聞けば、多くの人は悲観的になるだろう。しかし、逆の見方をすれば、<strong>新しい国が生まれるチャンスでもある</strong>。</p> <p>6500万年前に地球に衝突した小惑星は、地球環境の激変させ、恐竜を絶滅に追いやった。しかし、地球そのものがなくなったわけではない。絶滅した恐竜に変わり、新しい種が地球上に繁栄し始めた。</p> <p>同様、日本が没落しても、日本列島がなくなってしまうわけではない。</p> <p>人が住むのに適した土地がある。ところが、そこには誰も住んでいない。あるのは、崩れかけた廃屋と耕作放棄された土地だけ。(先の記事で示した人口減少社会・日本の行く末) そうなれば、当然入植してくる人がいる。それは、日本人かもしれないし、日本人ではないかもしれない。ただ共通しているのは、<strong>「俺たちでここに新しい国を作っていこうぜ」と考える強い信念と行動力を持った人たち</strong>だ。</p> <div class="column"> <h4>地方移住の罠</h4> <p>「地方創生」の旗印に、多くの自治体が移住者を募集している。ところが、元々の住民と移住者との間でトラブルが起こる場合が少なくない。村八分のような扱いを受けた<sup><a href="#f-255394fd" name="fn-255394fd" title=" 若者の地方移住、地獄の「村八分」には要注意…政府白書は「関心高い」と指摘するけど - 弁護士ドットコム">*1</a></sup>とか、軋轢からうつ病になったというケースもあるという。元々の住民が求めているのは、「(悪しき慣習であっても)その習わしに従ってくれ、さらに自分たちにとって都合がいい人」だからだ<sup><a href="#f-dbaf96f0" name="fn-dbaf96f0" title="地方は若者の「起業家」を使い捨てにしている | 地方創生のリアル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準">*2</a></sup>。他方、移住者が求めているのは、「新しい土地で(自分たちが主体になって)新しいことを始めること」である。そもそも若者たちが地方から出ていくのは、因習に嫌気がさしてのことが多いのだから、よそから移住してきたところで、新旧住民の間で様々なもめ事が生じるのも無理はない。ただ、無人地帯や限界集落であれば、そもそも人がいないのだから、トラブルに発展する可能性は低くなる。このまま人口減が続き、多くの地方から人の姿が消えたとき、古い価値観にとらわれないリベラルでイノベーティブなハングリー精神あふれる若者たちが入ってくるだろう。</p> </div> <p>そして、彼ら(新日本人)は、<strong>新しい国・新しい日本を作っていく原動力</strong>となる。</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="これからの日本"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180701/20180701193808.png" alt="これからの日本" /></p> <figcaption>100年単位で見たこれからの日本</figcaption> </figure> <p>上の図に示すように、日本人の中でも、<strong>古い価値観にとらわれた旧日本人は淘汰され、新しい価値観を持った新日本人が中心となって、新しい国を作っていく</strong>。</p> <p>とは言っても、日本の領土である以上、日本の法律(=霞ヶ関・永田町の論理)が適用される。そうすると、それが足かせとなって自由な街作りができない。そうなってくると、地域住民の民意を武器に、より広範な自治権を求め、中央政府からの権限委譲を勝ち取る方向に向かう。場合によっては、「じゃあ独立だ! 住民投票だ!」ということになるかもしれない。新しい国々が1つにまとまって連邦国家を作り上げていく可能性だってある。まさに「生まれる国」だ。</p> <p>同調圧力という呪いから解放された新日本人は、持ち前の勤勉性を武器に、日本を再び偉大な国にする。その新日本人が作り上げた国が、「東アジアのシリコンバレー」のようになっていくことも十分に考えられる。(逆に、極東の貧民国として落ちぶれたり、全体主義が蔓延し北朝鮮のような独裁国家になっていたりするかもしれないが……良い方向に進むことを信じたい)</p> <div class="column"> <h4>日本語も変わっていく</h4> <p>私たちの母語である日本語も変わっていくだろう。縦社会の象徴ともいえる敬語は使われなくなり、限定詞(英語のa,the,myなど)ができたり、主語の省略がされなくなったりするかもしれない。(日本語に限定詞がなく、主語が省略されがちなのは、日本のハイコンテクスト文化が関係している) 古文の授業では、「昔の日本は上下関係が厳しかったため、『敬語』と呼ばれるものがあったんだよ」と教えられる日が来るかもしれない。</p> </div> <h3>諸行無常──世の中に不変のものはなし</h3> <p>こんなことを言えば、「何を寝ぼけたこと言ってやがる!?」「神州日本は永遠に不滅だ!!」「日本を乗っ取ろうとしてる反日左翼売国奴が」という声が聞こえてくる。</p> <p>しかし、歴史の教科書を思い出してほしい。</p> <p>現在の都道府県という枠組みができてから150年しか経っていない。また、100年前の日本地図では、今の日本地図に加えて、千島列島、南樺太、朝鮮半島、台湾が日本の統治領として赤く塗られていた。海外に目を向けると、アメリカのカリフォルニアやテキサスは古くはメキシコ領であった。近年では、英国のスコットランドやスペインのカタルーニャでは独立の是非を問う住民投票が行われたし、米国のカリフォルニアではトランプ氏が就任後、独立運動が盛り上がったという話は記憶に新しい。</p> <p>100年後の日本地図が、今と同じということはまんざらあり得ないことではない。</p> <p>もちろん私たちはその時代には生きていない。しかし、「ポスト人口減少社会と22世紀の日本地図」を想像するのも悪くはない。</p> <p>ここまで書いていると、私たちは果てしない歴史のストリームの中で生きているのだなぁと、改めて実感する。その中のせいぜい100年の人生、どれだけ小さくても歴史に痕を刻みたいと思う。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062200171/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/4130o1rvisL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ミライの授業" title="ミライの授業"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062200171/galaneet-22/">ミライの授業</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 瀧本哲史</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2016/07/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062200171/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (5件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-255394fd" name="f-255394fd" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"> <a href="https://www.bengo4.com/other/n_8123/" target="_blank">若者の地方移住、地獄の「村八分」には要注意…政府白書は「関心高い」と指摘するけど - 弁護士ドットコム</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-dbaf96f0" name="f-dbaf96f0" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://toyokeizai.net/articles/-/206712" target="_blank">地方は若者の「起業家」を使い捨てにしている | 地方創生のリアル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準</a></span></p> </div> galaneet 「憲法記念日」─自民党に憲法を指一本触れさせてはならない hatenablog://entry/17391345971639988885 2018-05-03T07:00:00+09:00 2018-05-03T14:53:06+09:00 ゴールデンウィーク真っ只中の今日(5月3日)は、「憲法記念日」である。日本国憲法が公布されて以降、もっとも改憲に近づいている憲法記念日ということもあり、各地では改憲派と護憲派が様々な集会を開かれることであろう。 今の日本を見ていると、「改憲」か「護憲」かという二者択一にという風潮になっているように思う。私は、「改憲=絶対悪」だとは思っていない。時代の変化に応じて、足りないところは付け足していったり、変えていったりするのは間違ったことではない。 信用できない日本の政権 しかし、私は、日本国憲法の改正に反対する。なぜなら、今の日本の政権(司法・立法・行政の三権)がまったく信用できないからだ。 「信… <p>ゴールデンウィーク真っ只中の今日(5月3日)は、「憲法記念日」である。日本国憲法が公布されて以降、もっとも改憲に近づいている憲法記念日ということもあり、各地では改憲派と護憲派が様々な集会を開かれることであろう。</p> <p>今の日本を見ていると、「改憲」か「護憲」かという二者択一にという風潮になっているように思う。私は、「改憲=絶対悪」だとは思っていない。<strong>時代の変化に応じて、足りないところは付け足していったり、変えていったりするのは間違ったことではない</strong>。</p> <h3>信用できない日本の政権</h3> <p>しかし、私は、日本国憲法の改正に反対する。なぜなら、今の日本の政権(司法・立法・行政の三権)がまったく信用できないからだ。</p> <p>「信用」とはどれほど重要か、いくつか例を挙げよう。</p> <ul class="nodot"> <li>アメリカが核やICBMを保有するのは賛成だが、北朝鮮が保有するのは断固反対する。</li> <li>ドラえもんが秘密道具をのび太には貸せなくても、出木杉には貸せる。</li> <li>警察官が拳銃を携帯するのは許せるが、一般人が拳銃を携帯するのは許せない。</li> <li>定職を持っている人は住宅ローンの審査が通っても、無職やフリーターの人はまず通らない。</li> </ul> <p>これらはなぜだろうか?──答えは、言うまでもなく「信用できるか否か」である。</p> <p>それと同じだ。私は、<strong>日本(政府)は北朝鮮と同じで、信用できない国である</strong>と思っている。日本の民主主義は張りぼてに過ぎない。</p> <p>日本の政権与党である自民党は、「自由民主党」などと大層な名前を党名にしているが、<strong>これっぽっちも自由でも民主でもない</strong>。個人の自由や権利を制限しようとする方向に持って行くのは自由主義とは相反する考え方だ。透明性に欠け、都合が悪いことは隠蔽し、すべてが夜に決まるような密室談合体質は、お世辞にも民主的とは言えない。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">自民党って本当に面白い政党だなぁ。選挙が近づくと自動運転車のようにブレーキがかかり左によって安全運転になり、選挙が終わるとまた暴走する。選挙前だけリベラル(自由)でデモクラティック(民主)なパーティーになるんだから、もし自民党が党名変更するなら[期間限定]マークをつけたらいい。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/705716143563083776?ref_src=twsrc%5Etfw">2016年3月4日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>自由民主党(笑)。</p> <p>自民党は、個人の自由や権利といったものを激しく嫌っている。<strong>国民なんて、国家という巨大機構を動かす歯車に過ぎない──それが自民党の考え方</strong>だ。事実、第1次安倍内閣の法務大臣は、次のような発言をしていた。改憲案と併せて、自民党の本性が垣間見えるのではないか。</p> <p class="noindent"><iframe src="//www.youtube.com/embed/zYHLPPV30xk" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br /><a href="https://youtube.com/watch?v=zYHLPPV30xk" target="_blank">「国民主権、基本的人権、平和主義…この3つをなくさなければ本当の自主憲法ではないんですよ」 第一次安倍内閣の法務大臣 長勢甚遠</a></p> <p class="note">国民主権・基本的人権・平和主義がない……北朝鮮じゃん。なくさなければならないのは、自民党の存在そのものだよ……。</p> <p>憲法は、個人の自由と権利を守るため、国家権力を縛る役割がある。<strong>個人の自由と権利を制限し、国家権力を強化しようとする連中に、そんな大事な憲法を委ねて果たして大丈夫なのだろうか</strong>? こんな連中を信用できるだろうか?</p> <p>私は信用できない。残念ながら、自民党なんてその程度の連中である。そして、そんな自民党を支持している人たちのおよそ半分は、性差別主義者、人種主義者、偏狭ナショナリスト、拝金主義者といった嘆かわしい人たちだ。</p> <p>自民党がどんな詭弁を弄しようが、自民党の本性は変わらない。このまま自民党の恣にすれば、日本は北朝鮮、中国やロシアのような国になる。</p> <h3>改憲に限らず、「共謀罪」も同じ</h3> <p>改憲に限ったことではない。多くの有識者が共謀罪(「テロ等準備罪」という名の治安維持法)に反対するのも同じ理由からである。</p> <p>日本の刑事司法は、<strong>国連から「中世並み」と揶揄されるほど悪辣</strong>なものだ。ここでは詳細に触れないが、別件逮捕、長期拘留、代用監獄、証拠捏造や拷問まがいの取り調べなどは非常に問題視されている。記者クラブ制度により、<strong>マスコミは警察・検察批判には及び腰</strong>だ。</p> <p>透明性や自浄能力に著しく欠け、<strong>数々の問題を抱えているにも関わらず、それらを解決することなく新しい権力(捜査手法)を与えることで、恣意的に使われるのではないかということを懸念している</strong>からこそ、反対論が巻き起こっている。つまり、「信用できない」ということだ。</p> <div class="column"> <h4>組織を守るためなら平気で法を犯したり、嘘をついたりする日本人</h4> <p>個々の日本人は、礼儀正しく誠実な人が多い。ところが、組織の一部になったとたん、組織を守るためなら平気で嘘をつくようになる。まして、その組織が権力を携えた「国家権力」ともなれば、嘘を嘘で塗り固めるなんて朝飯前だ。嘘がばれたとき、トップが頭を下げ、辞任する。頭を下げた瞬間にカメラのフラッシュとシャッター音が一層激しくなるのは、もはやおなじみの光景だ。</p> </div> <h3>改憲を目前に控え、目の色を変えて本性をむき出しにしつつある自民党</h3> <p>改憲は自民党の結党理由である。</p> <p>今の自民党を見ていると、</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="自民党の本音"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180430/20180430175437.png" alt="自民党の本音" /></p> <figcaption>自民党の本音</figcaption> </figure> <p>といった感情がひしひしと伝わってくる。</p> <ul class="nodot"> <li>「願いを叶えるのはこのフリーザさまだーーー!!!! きさまら下等生物なんかではなーーーい!!!!」と全速力で悟飯たちの元に向かうフリーザ。</li> <li>「一段落したらすべて焼き払ってやる!! クソッ、ここもか!!」とラピュタの心臓部で巨大飛行石を目前に目の色を変えるムスカ。</li> </ul> <p>彼らを彷彿とさせる。</p> <p>そういったピリピリした政権内部の空気を感じ取って、忖度した結果が昨今の過剰な政権批判を自粛する風潮だろう。</p> <h3>立憲主義国家の主権者として物申す</h3> <p>憲法とは、お子ちゃま民主主義国家・日本の政権与党・<strong>自民党のおもちゃなどでは断じてない</strong>。国民のものである日本国憲法を、自民党を筆頭とする全体主義政党(ファシスト)共には指一本触れさせるわけにはいかない。</p> <p>私が改憲に賛成するとすれば、日本が名実ともに真の民主主義国家になった暁だ。ただ、日本会議のような極右カルトの跋扈を許している限り、まだまだ先の話になりそうである。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20180430180038p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180430/20180430180038.png" alt="f:id:galaneet:20180430180038p:plain" /></p> <p>安倍政権が森友・加計問題をうやむやにしたまま、のらりくらりと逃げ切り、国民投票で過半数の賛成を経て改憲がなされるようであれば、その時は、本当に日本を棄てる時かもしれない。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062883872/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/517KroTGm0L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="憲法という希望 (講談社現代新書)" title="憲法という希望 (講談社現代新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062883872/galaneet-22/">憲法という希望 (講談社現代新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 木村草太,国谷裕子</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2016/09/15</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062883872/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (4件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 「昭和の日」─昭和時代を顧み、国の将来に思いをいたすとしよう hatenablog://entry/17391345971639269093 2018-04-29T07:00:00+09:00 2018-04-30T16:29:37+09:00 今日(4月29日)は、「昭和の日」である。昭和天皇裕仁の誕生日だった日だ。 「昭和の日」を大辞林で引くと、 しょうわのひ【昭和の日】 国民の祝日の一。4月29日。激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日。昭和天皇の誕生日に当たる。2007年より、従来の「みどりの日」を引き継いで実施。 スーパー大辞林3.0 (C) Sanseido Co.,Ltd. 2010 とある。 ということで、昭和時代を顧み、国の将来に思いをいたすとしよう。 「激動の日々」を振り返ってみる 「激動の日々を経て、復興を遂げた……」とあるので、まずは激動の日々を振り返ってみよう。 1868年/… <p>今日(4月29日)は、「昭和の日」である。昭和天皇裕仁の誕生日だった日だ。</p> <p>「昭和の日」を大辞林で引くと、</p> <blockquote> <dl> <dt><strong>しょうわのひ</strong>【昭和の日】</dt> <dd>国民の祝日の一。4月29日。激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす日。昭和天皇の誕生日に当たる。2007年より、従来の「みどりの日」を引き継いで実施。</dd> </dl> <div class="source">スーパー大辞林3.0 (C) Sanseido Co.,Ltd. 2010</div> </blockquote> <p>とある。</p> <p>ということで、昭和時代を顧み、国の将来に思いをいたすとしよう。</p> <h3>「激動の日々」を振り返ってみる</h3> <p>「激動の日々を経て、復興を遂げた……」とあるので、まずは激動の日々を振り返ってみよう。</p> <ul class="nodot"> <li>1868年/明治元年</li> <li>1923年/大正12年 関東大震災</li> <li>1925年/大正14年 治安維持法公布 (1941年に全面改定)</li> <li>1929年/昭和4年 世界恐慌</li> <li>1931年/昭和6年 満州事変</li> <li>1933年/昭和8年 国際連盟脱退</li> <li>1936年/昭和11年 二・二六事件</li> <li>1937年/昭和12年 盧溝橋事件</li> <li>1938年/昭和13年 国家総動員法公布・施行</li> <li>1940年/昭和15年 東京五輪(中止)</li> <li>1941年/昭和16年 真珠湾攻撃</li> <li>1945年/昭和20年 東京大空襲、沖縄戦、広島・長崎への原爆投下、敗戦</li> <li>1946年/昭和21年 日本国憲法公布</li> <li>1951年/昭和26年 サンフランシスコ講和条約</li> </ul> <p>確かに激動の日々である。大正デモクラシーの自由主義的風潮はファシズムの中で消え去り、日本はゆっくりと、だが、確実に破滅への道を突き進んで行ったのが分かる。</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="マッカーサー元帥の隣に立つ昭和天皇裕仁"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180428/20180428234317.png" alt="マッカーサー元帥と昭和天皇裕仁" /></p> <figcaption>マッカーサー元帥の隣に立つ昭和天皇裕仁</figcaption> </figure> <h3>国の将来に思いをいたすと……</h3> <p>法律の趣旨にあるように、国の将来に思いをいたすと、「<strong>同じ事(戦争)を決して繰り返してはいけない</strong>」ということを改めて感じる。</p> <p>では、同じことを再び繰り返さないためには、どのようにすればいいのだろうか? ヒントとなるものが、『火垂るの墓』の故高畑勲監督の言葉の中にあった。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="宮崎駿に続き高畑勲も安倍首相を批判!「『火垂るの墓』では戦争を止められない」 - 本と雑誌のニュースサイト/リテラ" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Flite-ra.com%2F2015%2F02%2Fpost-886.html" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <blockquote> <p>「攻め込まれてひどい目に遭った経験をいくら伝えても、これからの戦争を止める力にはなりにくいのではないか。なぜか。<strong>為政者が次なる戦争を始める時は『そういう目に遭わないために戦争をするのだ』と言うに決まっている</strong>からです。自衛のための戦争だ、と。惨禍を繰り返したくないという切実な思いを利用し、感情に訴えかけてくる」</p> </blockquote> <p>確かに、これは為政者が戦争を始める口実に使うものだ。実際、ナチスドイツのヘルマン・ゲーリングは以下のように言っている。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20180428231654j:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180428/20180428231654.jpg" alt="f:id:galaneet:20180428231654j:plain" /></p> <p>また、高畑監督は以下のようにも言っている。</p> <blockquote> <p>「(先の戦争について)いやいや戦争に協力させられたのだと思っている人も多いけれど、大多数が戦勝を祝うちょうちん行列に進んで参加した。<strong>非国民という言葉は、一般人が自分たちに同調しない一般人に向けて使った言葉</strong>です。 『空気を読む』と若者が言うでしょう。私はこの言葉を聞いて絶望的な気持ちになります。私たち日本人は昔と全然変わっていないんじゃないか、と。<strong>周りと協調することは良いことですが、この言葉は協調ではなくて同調を求めるものです。歩調を合わせることが絶対の価値になっている</strong>。(中略) 古くからあるこの体質によって日本は泥沼の戦争に踏み込んでいったのです。私はこれを『ズルズル体質』と呼んでいますが、『空気を読む』なんて聞くと、これからもそうなる危うさを感じずにはいられません。」</p> </blockquote> <p>この日本の「ズルズル体質」は今も昔も変わっていない。特に最近は、同調圧力が高まってきているように思う。マイノリティーに対するヘイトがはびこり、愛国ポルノ(という名の日本賞賛コンテンツ)が蔓延しているのを見ていると、薄ら寒さを感じずにはいられない。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167306034/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/515P5VDD5VL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))" title="「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167306034/galaneet-22/">「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 山本七平</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 文藝春秋</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1983/10</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 84人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 673回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4167306034/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (199件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p class="note">もしかしたら、今は「戦後」ではなく「戦前」なのかもしれない。北朝鮮の融和の動きも、嵐の前の静けさなのかもしれない。そうではないことを願うばかりだが、こればかりは誰にも分からない。</p> <div class="column"> <h4>歴史は繰り返す??</h4> <p>今年(2018年)は、日本が負けたアジア太平洋戦争の終戦から73年目、明治維新から150年目(明治元年=1868年)に当たる年だ。 70年周期で歴史が大きく動くという説がある。70年というのは、だいたい人の生涯に相当する期間である。悲惨な時代を知る人が少なくなり、人々から当時の記憶が薄らいだ時、歴史は大きく動くのだろうか。</p> </div> <h3>悲惨だった「昭和の日」を繰り返してはいけない</h3> <p>自民党としては、「昭和の日」を、戦後の復興から高度経済成長を成し遂げた「古き良き時代」として懐古にふけりたいのだろう。しかし、<strong>忘れてはいけないのは、ここでの復興は戦災から復興であり、そこには戦争による惨禍があったということ</strong>だ。そして、戦争とは自然災害と違って、人が起こすものだ。人が起こすものである以上、防ぐ手立ては必ずある。</p> <p>そのためにも、</p> <ul> <li>為政者はどのように国民を戦争に駆り立てたのか?</li> <li>何故国民はそのような為政者を支持したのか?</li> <li>当時の社会情勢(国民生活、経済、国際情勢……etc)はどうだったのか?</li> </ul> <p>といったことを歴史から謙虚に学び、再び同じような兆候が起きていないか、良き監視者として目を光らせる必要がある。</p> <p>明仁天皇が退位するまで残り1年となり、昭和時代が遠い過去の日になりつつある今、「昭和の日」ということで、昭和時代について考えてみた。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/463459112X/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41VipQwg7PL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="もういちど読む山川日本近代史" title="もういちど読む山川日本近代史"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/463459112X/galaneet-22/">もういちど読む山川日本近代史</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 鳥海靖</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 山川出版社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/05/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/463459112X/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (4件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 社畜の休日─まだゴールデンウィークで消耗してるの? hatenablog://entry/17391345971638968055 2018-04-28T07:00:00+09:00 2018-04-28T08:35:52+09:00 今年もやってきたゴールデンウィーク──年に3回ある民族大移動の時期である。ゴールデンウィークと言えば、「今年も大型連休をふるさとや行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュが始まり……」「成田空港では出国ラッシュが……」という毎年恒例のニュースが耳をよぎる。 渋滞50キロ??──抜けるまで何時間かかるのだろう? ようやくサービスエリアにたどり着いたと思ったら、停める場所がない! ようやく停めたら今度はトイレが長蛇の列! 用を足して腹ごしらえだと思ったら、フードコートで空いてる席がない! 乗車率150%の新幹線??──2時間も立ちっぱなし? 通路にも人があふれているため車内販売は来ないし、トイレに行くこ… <p>今年もやってきたゴールデンウィーク──年に3回ある民族大移動の時期である。ゴールデンウィークと言えば、「今年も大型連休をふるさとや行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュが始まり……」「成田空港では出国ラッシュが……」という毎年恒例のニュースが耳をよぎる。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20180427205626p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180427/20180427205626.png" alt="f:id:galaneet:20180427205626p:plain" /></p> <p>渋滞50キロ??──抜けるまで何時間かかるのだろう? ようやくサービスエリアにたどり着いたと思ったら、停める場所がない! ようやく停めたら今度はトイレが長蛇の列! 用を足して腹ごしらえだと思ったら、フードコートで空いてる席がない!</p> <p>乗車率150%の新幹線??──2時間も立ちっぱなし? 通路にも人があふれているため車内販売は来ないし、トイレに行くことすらままならない。途中駅で降りる場合は、大きい荷物を持って、人をかき分けながらなんとか降りる。</p> <p>想像しただけで疲れるのだが、悲しいかな、これが日本で働くサラリーマンの休日である。</p> <h3>通常時の2倍のお金払って、サービスは通常時の2分の1</h3> <p>ゴールデンウィークは年に3回しかないかき入れ時ということもあり、どこもかしこも高い。JRでは特急回数券が使えなくなっているし、割引切符も設定期間から除外されている。飛行機でもエコノミークラスであっても正規料金並に高くなる。多くの宿泊施設は、今の時期は跳ね上がる。</p> <p>黙っていても客が来るので、需給のバランスを考えれば高くなることは仕方がない。</p> <p>通常よりも割高な料金を払って、通常よりも良いサービスを受けられるかと言われれば、全然そのようなことはない。サービスの質は変わらないどころか、むしろ落ちることが多い。</p> <p>実際、旅行サイトの繁忙期(ゴールデンウィーク/盆/年末年始)に利用した人のレビューを読んでみると、「サービスが悪かった」といったケースが少なくない。高級ホテルならそういうことは少ないだろうが、中級以下のクラスのホテルでは、客の多さにサービスが追いついていないであろうことをふつふつと感じる。ただでさえ人手不足な上に、超多客期なのだから当然だろう。</p> <p>ゴールデンウィーク中の旅行なんて、高い、混む、サービスの質は落ちるの三拍子そろっている。賢明な人は、わざわざこの時期に旅行する必要はない。<strong>たった1週間ずらしただけで、安くて快適な旅行ができる</strong>のだから。</p> <h3>海外だと好きなタイミングで長期休暇が取れる</h3> <p>こういうことを言うと、必ずといっていいほど「この時期でないと休みが取れないのだからしょうがないだろ!!」という反論が聞こえてくる。</p> <p>まぁ、東京で社畜なんてやっていたらそうだろう。</p> <p>これほどまでに同時期に同時に休むのは日本だけだ。実際、有給消化率の低さがそれを証明している。働き方改革(笑)。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="「働き方改革」なのに「有休」取れない日本人 有休消化率ランキング世界最下位" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fwww.huffingtonpost.jp%2F2017%2F12%2F11%2Fsekai_a_23303184%2F" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>海外では、1日〜数日程度の短い休みなら突発でもOK、数週間程度の比較的長い休みは事前に申請しておけばOKとケースが一般的だ。ちなみにフランスだとバカンスは2ヵ月。小中高生の夏休み(1ヵ月強)より長く、大学生の夏休み並である。</p> <p>日本では「ホワイト企業」と呼ばれる会社であっても、さすがに週単位の長い休みを、比較的自由なタイミングで気兼ねなく取れるところは皆無ではないだろうか。</p> <p class="note">※ 日本では、軽い体調不良でも使える有給病欠がないので、有休消化は慎重にならざるを得ない。</p> <p>休暇に入る前には、「すてきなホリデーを」と送り出してくれる。休暇から帰ってきたら<a href="https://www.google.co.uk/search?gl=UK&amp;&amp;tbm=isch&amp;q=office+pranks" target="_blank">デスクに同僚にいたずら</a>していたなんてこともあるらしい。</p> <p>日本だと社畜上司に長い有給を申請すると、「2週間も休暇だと!? ふざけるな!! お前、仕事なめてんのか!!」と怒鳴られそうだ。それでも強行して休暇から帰ってきたら、いたずらどころか席(=籍)がなくなっていたりして。まぁ、「労道」という名のカルト宗教だからね。破門されるね。(笑)</p> <h3>「社畜の休日」(笑)</h3> <p>もっとも、100%の完全なサービスを求め、お互いに足を引っ張り合って、働くことを神聖視している社畜のおっさんたちが幅をきかせている間は、ワークライフバランスなんて夢のまた夢であろう。</p> <p>ということで、東京で消耗している社畜の人は、50キロの渋滞or乗車率150%の新幹線で、つかの間のゴールデンウィークを楽しんでください。<strong>帰った後はいつものブラックウィークが待っている</strong>。6月は唯一祝日がない月なので、次の祝日は「海の日」だ。この次の大型連休は8月のお盆休みである。(猛暑の中、いつものように民族大移動が始まるのであろう……)</p> <p>嗚呼、「社畜の休日」(笑)</p> <h3>ワークライフバランスが欲しい人は……</h3> <p>えっ!? 社畜になりたくないって? 社畜をやめたいって?</p> <p>このブログではおなじみの台詞だが「海外脱出」──お先真っ暗なオワコン国家・日本から刹那でも目を背けるための気晴らしの旅行先としての海外脱出ではなく、より豊かな生活環境(労働環境や子育て環境を含む)を求めて<strong>定住先としての海外脱出</strong>である。</p> <p>もちろん、海外脱出だけでなく、起業するのも大いにありだ。</p> <p>この記事を読んで、顔を真っ赤にして、私のあら探しをし始める暇があったら、さっさと行動に移せばいい。もっとも、それができないから東京でサラリーマンなんかしているのだろう。</p> <p>さっさと行動。一に行動、二に行動、三に行動。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800267358/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/618Dn655zWL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="「ローマの休日」で英語がどんどん話せるようになるDVDブック (宝島社DVD BOOKシリーズ)" title="「ローマの休日」で英語がどんどん話せるようになるDVDブック (宝島社DVD BOOKシリーズ)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800267358/galaneet-22/">「ローマの休日」で英語がどんどん話せるようになるDVDブック (宝島社DVD BOOKシリーズ)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 藤田英時</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 宝島社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/03/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 大型本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4800267358/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 東京でサラリーマンになること=ゲームオーバー hatenablog://entry/17391345971630305679 2018-04-02T07:00:00+09:00 2018-04-02T07:00:43+09:00 東京でサラリーマンになることほどつまらない人生はない。もう少し詳しくいうと、東京にある大企業の総合職ホワイトカラー、中央官僚に公務員として就職することだ。 会社とコンビにセブンイレブン♪ サラリーマンの1日。・痛勤電車に乗る・打ち合わせのための打ち合わせの打ち合わせ(笑)・無駄に長〜い眠い会議・新幹線に乗って出張・同僚と飲みにいく・メール返信・書類作成・FAX送信・忖度・ハンコ押す7時に家出て、23時に帰宅するまでこれの繰り返し。会社とコンビにセブンイレブン。— ガラニート (@GalaNEET) 2018年3月30日 プログラミング演習の例題にいいかも。(笑) 「Shachikuクラスを作っ… <p>東京でサラリーマンになることほどつまらない人生はない。もう少し詳しくいうと、東京にある大企業の総合職ホワイトカラー、中央官僚に公務員として就職することだ。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180328/20180328221222.png" alt="ゲームオーバー" /></p> <h3>会社とコンビにセブンイレブン♪</h3> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">サラリーマンの1日。<br><br>・痛勤電車に乗る<br>・打ち合わせのための打ち合わせの打ち合わせ(笑)<br>・無駄に長〜い眠い会議<br>・新幹線に乗って出張<br>・同僚と飲みにいく<br>・メール返信<br>・書類作成<br>・FAX送信<br>・忖度<br>・ハンコ押す<br><br>7時に家出て、23時に帰宅するまでこれの繰り返し。会社とコンビにセブンイレブン。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/979549260919201792?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年3月30日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>プログラミング演習の例題にいいかも。(笑)</p> <ul class="nodot"> <li>「Shachikuクラスを作って、new演算子でSararymanインスタンスを作って……」</li> <li>「Shachikuクラスを継承して、SuperShachikuクラスを作って……」</li> <li>「中央官庁のキャリアなら天下りが必要だから……」</li> <li>「先生!! エラーが発生しました」</li> </ul> <p><strong>嗚呼、サラリーマン=社畜人生。</strong></p> <h3>サラリーマンはつまらない</h3> <p>サラリーマンになっても、やりたい仕事に就かせてもらえる保証もなく、20代の間は、偉そうな社畜上司の下で、下働きしかさせてもらえない。仕事らしい仕事をさせてもらえるのは30代になってから。卒業から10年も経つと、学生時代に習ったことの多くはすっかり忘れてしまっている。40代でぽつぽつと昇進できる人がでてくる。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">最近よく考えるのが「老いる」ということ。若いころ想像していた「老いる」というのは「いままで出来たことができなくなっていく」というものだった。でも実際には少し違う部分があった。「出来なくなる」以前に「したくなくなる」「興味がなくなる」「どうでもよくなる」という感覚がある。</p>&mdash; 結城浩 (@hyuki) <a href="https://twitter.com/hyuki/status/421566220530249729?ref_src=twsrc%5Etfw">2014年1月10日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>引用したツイートにあるように、歳を取ると、<strong>身体的な衰えだけでなく、新しいことに挑戦しようとする意欲が失われてくる</strong>のだろう。つまり、覇気がなくなって、変化よりも現状維持を好むようになる。年功序列の見本とも言える官の常套句が「前例がない」になっている理由が分かる。</p> <p>詰まるところ、若者らしい覇気があふれている時期は、下働きのような仕事しかさせてもらえない。<strong>歳を取ってそれなりの権限がある地位になった時には、若かりし頃の覇気はすっかり消え失せている</strong>。気が付いたら、若手の社員にダメ出しばかりしているおっさんになった自分がいる。</p> <p><strong>嗚呼、サラリーマン=社畜人生。</strong></p> <h3>サラリーマンは幸せそうに見えない</h3> <p>「たとえ仕事がつまらなくても、幸せだったらそれでいいじゃないか?」という声がある。これはもっともだが、実際、サラリーマンを見ていても、<strong>これっぽっちも幸せそうには見えない</strong>。(東京圏に住む既婚男性の2人に1人は自宅に居場所がない自宅難民とのこと<sup><a href="#f-8fdd2a2b" name="fn-8fdd2a2b" title="家に居場所がない!?“自宅難民”化したお父さんたちの実態調査 | NewsWalker">*1</a></sup>)</p> <p>朝ラッシュの通勤電車のサラリーマンを見ていると、みんな口をへの字に結び、重苦しい雰囲気が漂っている。深夜の下り電車だと、言葉では言い表せない疲弊感が漂ってくる。誰も声を発さず、車内アナウンスと電車の走行音だけがこだまする。故スティーブ・ジョブズの言葉を借りれば、海岸を埋め尽くす死んだ魚のようにみえる。実際、死んだような目をしている。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20140225/20140225164958.jpg" alt="帰途にあるサラリーマン" /></p> <p>この朝ラッシュの電車の雰囲気は私もほぼ毎朝経験した。ただ、1時間目の授業がない時は約90分遅く出られるため、9時台の電車に乗ることになる。まだ混んでいるものの、7・8時台の雰囲気がまったく違ったことを記憶している。</p> <p>それにしても、駅の発車メロディだけは何年たっても忘れられない。通勤時のイライラを少しでも解消するためにとのことだが、メルヘンチックな音楽と、現実社会のギャップが大きすぎる。</p> <p class="note">♪チャラチャラチャラチャラ、チャラチャラチャラチャラ、チャラチャラチャチャチャチャチャ♪……4番線、ドアが閉まります……ピンポン、ピンポン。……この電車は……。</p> <p>サラリーマンは、<strong>本当は幸せでもないのに、「やりがい」という幻想に洗脳されて、今日もつまらない仕事で消耗している</strong>のであろう。</p> <p><strong>嗚呼、サラリーマン=社畜人生。</strong></p> <h3>サラリーマンは未来がない</h3> <p>「大企業のサラリーマンや公務員は安定している」とよく言われる。<strong>安全神話ならぬ安定神話はとっくに崩壊している</strong>。日本という国そのものが未来がないオワコン国家なのだから。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">日本の衰退っぷりがひと目でわかるGIFがこれ 冗談抜きでヤバいぞ<a href="https://t.co/aXDuOVW7av">https://t.co/aXDuOVW7av</a><br><br>変わったのはアジア域内だけで本当に日本「だけ」がはっきり縮小してる。その他の地域のバランスは域内でも安定というのは面白い発見だ。 <a href="https://t.co/Lz2Pvxjg0U">pic.twitter.com/Lz2Pvxjg0U</a></p>&mdash; sakamobi (@sakamobi) <a href="https://twitter.com/sakamobi/status/881423593715884032?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年7月2日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>高度経済成長期であれば、昨日よりも今日、今日よりも明日と日々経済が発展していくのを実感できた。今日の日本で、日々耳にするニュースは「人口減少」「自治体消滅」「介護殺人」といった気が重くなるようなものばかりだ。私が言うまでもなく、日本はオワコンである。多くの日本人が薄々感づいているからこそ、愛国ポルノ(という名の日本賞賛番組)が流行るのだろう。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">② 1986年の入社式と較べた写真。クローンのようでなく自由な感じです。<br>日本は上からの指示に従順な「タテ社会」とされてきたが、周囲から浮かないよう互いに監視し合う奇妙な「ヨコ社会」になっているのかもしれない。足を引っ張り合う、不寛容な平等社会。 <a href="https://t.co/x3fKZRVPPG">pic.twitter.com/x3fKZRVPPG</a></p>&mdash; 猪瀬直樹/inosenaoki (@inosenaoki) <a href="https://twitter.com/inosenaoki/status/872073119027953667?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年6月6日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>ヤフーニュースのコメント欄や2ch掲示板に匿名でゴミみたいな投稿を繰り返したり、Twitterの匿名アカウントでクソリプを飛ばしている層におっさんが多い<sup><a href="#f-973fd572" name="fn-973fd572" title="「ヤフコメはひどい」? 「Yahoo!ニュース」のコメント欄、投稿者は男性が80%以上、40代が突出 - ITmedia NEWS">*2</a></sup>のも納得する。連日連夜の激務、家庭では妻子には蔑ろにされ自宅難民状態だったら、ネットで発散したくなる気持ちも分かる。</p> <p><strong>嗚呼、サラリーマン=社畜人生。</strong></p> <h3>えっ!? これから東京で消耗するつもりなの?</h3> <p>昨日(2018年4月1日)は日曜日だったので、今日は、多くの企業で入社式(という名の奴隷になるための洗脳式)が執り行われたことだろう。</p> <ul class="nodot"> <li>サラリーマンの人は今すぐ辞表を提出しよう</li> <li>サラリーマン目指して就活中の人はESを破り捨てよう</li> <li>内定もらっている人は今すぐに内定辞退の電話を入れよう</li> </ul> <p>これは、エイプリルフールのジョークではなく、本気で言っている。</p> <p>あなたは若くて優秀なのだから、<strong>『サラリーマンin東京』というオワコンのバグだらけの鬼畜難易度のクソゲーでゲームオーバーになる必要はない</strong>。頭が中世で思考停止している日本という衰退途上国で奴隷になる必要はどこにもない。</p> <p>自分の人生を生きよう (これを言うの何度目だろう??)</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729472/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61NVQjKu6fL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="漫画 君たちはどう生きるか" title="漫画 君たちはどう生きるか"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729472/galaneet-22/">漫画 君たちはどう生きるか</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 吉野源三郎,羽賀翔一</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> マガジンハウス</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/08/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4838729472/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (19件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-8fdd2a2b" name="f-8fdd2a2b" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://news.walkerplus.com/article/14712/" target="_blank">家に居場所がない!?“自宅難民”化したお父さんたちの実態調査 | NewsWalker</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-973fd572" name="f-973fd572" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1509/03/news124.html" target="_blank">「ヤフコメはひどい」? 「Yahoo!ニュース」のコメント欄、投稿者は男性が80%以上、40代が突出 - ITmedia NEWS</a></span></p> </div> galaneet 東京でサラリーマンになりました hatenablog://entry/17391345971630321485 2018-04-01T00:00:00+09:00 2018-04-01T01:18:26+09:00 今日(2018年4月1日)から、私は東京でサラリーマンとして就職することになった。それに伴い、ブログ名も『だから僕は海外に出る、さあ君も』から『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』に、ニックネームを「ガラニート」から「ガラリーマン」に変更した。 『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』のタイトルロゴ サラリーマンとして生きていくための7つの心得 私がサラリーマン人生をスタートするのに伴い、「サラリーマンとして生きていくために必要不可欠な7つの心得」を書いてみようと思う。 ① サラリーマンのお陰で今の日本があることを忘れるな 今の日本があるのはサラリーマンのお陰である。日本人が多くの国でビ… <p>今日(2018年4月1日)から、私は東京でサラリーマンとして就職することになった。それに伴い、ブログ名も『だから僕は海外に出る、さあ君も』から『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』に、ニックネームを「ガラニート」から「ガラリーマン」に変更した。</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』のタイトルロゴ"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180328/20180328232017.png" alt="『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』のタイトルロゴ" /></p> <figcaption>『だから僕はサラリーマンになる、さあ君も』のタイトルロゴ</figcaption> </figure> <h3>サラリーマンとして生きていくための7つの心得</h3> <p>私がサラリーマン人生をスタートするのに伴い、「サラリーマンとして生きていくために必要不可欠な7つの心得」を書いてみようと思う。</p> <h4>① サラリーマンのお陰で今の日本があることを忘れるな</h4> <p>今の日本があるのはサラリーマンのお陰である。日本人が多くの国でビザ無しで海外旅行をしたり、当たり前のように豊かな生活を享受できたりするのは、高度経済成長期に一心不乱に働いたサラリーマンのお陰である。高度経済成長期に活躍したサラリーマンは、第一線から退きつつあるが、私たちは彼らの意志を継いで、次世代へとつなげていかなければならない。</p> <h4>② いかなる場合も仕事を優先せよ</h4> <p><img class="hatena-fotolife" title="仕事" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180328/20180328230454.png" alt="仕事" width="300" align="right" hspace="5" vspace="5" />会社は一人の力で回っているわけではない。非常に大勢の社員が協力しあって回っている。 その中の一人が「しんどい」「だるい」と自分勝手に休んだり、残業を拒んだりしたらどうなるだろうか? 歯車が一個でもかければ、どんな巨大な装置も正常に機能しない。それと同じである。「台風が来た」「熱がある」「だるい」などと言って、仕事を優先できない人間は、社会人としての自覚が足りない。社会人たるもの、いかなる場合も仕事を優先して当然である。</p> <h4>③ 苦労することで人間として成長できることを忘れるな</h4> <p>人間は苦労することで成長できる。最近の若者は温室育ちなので、苦労をすることを知らない。草食系か何だか知らないが、とにかく最近の若者は根性がない。「若い時の苦労は買ってでもせよ」とよく言われるが、これはその通りであろう。企業の新人研修では、自衛隊に体験入隊させたり、お寺で修行させたり、素手でトイレ掃除させたりするケースがあるようだが、私は全面的に支持する。給料をもらって苦労をさせてもらえるのだから、会社に感謝すべきだ。</p> <h4>④「やりがい」こそがすべての源と思え</h4> <p>仕事はつらいことも少なくない。そんなつらさを乗り越えるためのカンフル剤とも言えるのが「やりがい」だ。やりがいさえ感じれば、どんな辛いことでも乗り越えることができる。やりがいを感じているからこそ、つらさを乗り越えたときの喜びもひとしおだ。どんな仕事にでも、やりがいは必ず存在する。</p> <h4>⑤「仕事=人生」だということを忘れるな</h4> <p>仕事=人生である。1日の実労働時間を8時間だが、残業時間や前後の通勤時間を含めると、12時間近くになる。また、22歳で就職して、65歳で定年退職するまで43年間会社勤めをするとなると、日本人の平均寿命84歳の約半分に相当する。つまり、人生の半分は仕事なのだ。残りの半分も、入浴、食事や睡眠など人間生活に欠かせないことに費やされることを考えると、「人生=仕事」だ。そのことを忘れるべきではない。</p> <h4>⑥ サラリーマンであることを誇りに思え</h4> <p><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180328/20180328225915.png" alt="剣" width="217" align="left" hspace="5" vspace="5" />サラリーマンとなったあなたは、もはやただの人間ではない。「企業戦士」という名の立派な戦士なのだ。かつて、中世の騎士たちは、鎧をまとい、剣を持ち、愛する祖国のために命を賭けて戦った。鏡を見てみると良い。あなたが着ているスーツのネクタイは、まるで剣のように見えるのではないだろうか。その剣のようなネクタイこそが「戦士の証」である。現代の戦士であるサラリーマンとして戦えることを誇りに思うべきだ。</p> <h4>⑦ 会社に忠誠を誓え</h4> <p>最後は、サラリーマンとして一番大切なことだ。それは、いかなる場合も、あなたを雇ってくださっている偉大なる会社様に忠誠を誓うことである。会社の命令・判断・方針はいつ・いかなる場合においても絶対だ。会社の命令であれば、たとえ法律に反しようが、自分に良心に反しようが従わなければならない。また、的確な指示がなくても、会社の意向を忖度して、「指示無き指示」に従えるようにならなければならない。明確な指示があるまで動かない人間は、「指示待ち人間」と非難されるであろう。</p> <p>上から「公文書を書き換えろ」と言われれば書き換えなければならない。仮に証人として呼ばれても、上の意向を忖度して、うまく証言を拒否しなければならない。</p> <h3>あなたは「スーパーサラリーマン」になれる</h3> <p>ここまでサラリーマンとして生きていくための「7つの心得」を書いてみた。サラリーマンがこれら7つの心得をすべてを完全に兼ね備えれば、どうなるのだろうか?──「スーパーサラリーマン」になることができるのだ。</p> <p>出だしのサラリーマンは「社畜」と嘲笑気味に呼ばれることがあるが、スーパーサラリーマンとなった暁には、「神畜」として称えられる。さらに修行を積めば、「スーパーサラリーマンゴッド」という神の力が宿ったサラリーマンになることができる。</p> <p>あなたが忠誠を誓う会社、そんな会社を取り巻く社会こそが「日本」という国だ。この日本という国は「神の国」である。このことは、大辞林にも載っているし、内閣総理大臣だった人も認めている。さらに世界中の人たちが神の国・日本に熱狂している。目を輝かせながら、「日本SUGEEEEEEEEEEEE!!!!」という外国人を毎週のようにテレビで見かけたことがあるだろう。</p> <p>世界に目を向けると、仕事を求めながらも、なかなか仕事に就けない人が少なくない。そんな中、世界中の人々が憧れる日本、そんな日本の首都・東京でサラリーマンとして働けることを光栄に思うべきだ。</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p><strong>今日は4月1日──エイプリルフ……ァーストである。</strong>新年度の始まりは、何かすがすがしい気持ちになる。これからは、「会社ファースト」で精進していきたい。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121502027/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41973S-jhyL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)" title="世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121502027/galaneet-22/">世界の日本人ジョーク集 (中公新書ラクレ)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 早坂隆</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 中央公論新社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2006/01/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 17人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 482回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4121502027/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (222件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 老いゆく国─『老年期の終り』と日本 hatenablog://entry/17391345971630222986 2018-03-29T07:00:00+09:00 2018-05-03T15:07:39+09:00 以前、日本の実家に行った。私の実家は、高度経済成長期に造成されたニュータウンにあるのだが、「オールドタウン」という言葉がぴったりなほど、街自体が高齢化していることを肌で感じた。 「老人ホーム化」していく日本 以前、このようなことをツイートした。 日本に行って、外国人観光客の数が増えたなぁと実感したけど、実家の近所の公園に健康器具が設置されたり、健康番組が増えたりしたのを見ると、高齢化も進んでいることも実感した。なんか日本という国自体が老人ホームになって、若者は老人のために働くスタッフになりつつあるように思う。— ガラニート (@GalaNEET) 2018年2月25日 他にも、 子どもたちのか… <p>以前、日本の実家に行った。私の実家は、高度経済成長期に造成されたニュータウンにあるのだが、「オールドタウン」という言葉がぴったりなほど、街自体が高齢化していることを肌で感じた。</p> <h3>「老人ホーム化」していく日本</h3> <p>以前、このようなことをツイートした。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">日本に行って、外国人観光客の数が増えたなぁと実感したけど、実家の近所の公園に健康器具が設置されたり、健康番組が増えたりしたのを見ると、高齢化も進んでいることも実感した。<br>なんか日本という国自体が老人ホームになって、若者は老人のために働くスタッフになりつつあるように思う。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/967688627479134208?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年2月25日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>他にも、</p> <ul> <li>子どもたちのかけ声が響いていた公民館の体育館は、中高年のスポーツ・ダンスサークルが多く開かれていた。</li> <li>救急車の出動回数が増えた</li> <li>紅葉マークをつけた車が増えた</li> <li>母校の全学級数は、私が在校していた頃の3分の1にまで減少</li> </ul> <p>といったことが気になった。</p> <p>人口減少とか自治体消滅とか叫ばれて久しい。どこか遠い画面の向こうの世界にしか思えなかった。しかし、自分の生まれ育った街が衰退しているという姿を目の当たりにしたとき、何とも言えないもの悲しい気持ちになった。</p> <p>平日昼間から庭の手入れをしたり、犬を散歩させたり、スポーツに勤しんだりしている高齢者が多い。まだ頑健な人が多い印象だが、彼らは後期高齢者になっていく。歳を取れば取るほどに認知症になったり、疾病を患ったりする確率も増えていく。今後は施設に入る高齢者も増えていくだろう。彼らの子どもたちは、既に自立していることが多いため、誰も住まなくなった家は空き家となる。20年後には別の様相を呈していることだろう。</p> <p>私の実家の街だけでなく、日本全国の自治体で現在進行形で起こっている出来事である。私は、<strong>日本という国自体が老いつつある</strong>ように思えた。</p> <h3>『老年期の終り』</h3> <p>国が老いる──私は、ふと『老年期の終り』という藤子不二雄の超短編漫画を思い出した。初出が1978年というからかなり古い作品だ。</p> <div style="padding: 8px 15px 15px; background-color: #eee;"> <h4>『老年期の終り』梗概</h4> <p>銀河の中心に位置する惑星ラグラング──そこに、地球から来た1人の少年(イケダ)がたどり着く。イケダはコールドスリープ(人口冬眠)で長い眠りについていたが、ラグラングに住む医者の卵であるマリモの手で目覚める。イケダは、未知の文明との接触を求めて、6000年前の2057年にに地球を旅立ったのだった。長い年月をかけてようやく異星文明にたどり着いたと思い歓喜に震えるイケダであったが、翌日にはラグラングの住人と共に60日で地球に帰ることを知らされ、愕然として気を失ってしまう。</p> <p>ラグラングの資料を整理する司書にしてマリモの祖父であるゲヒラ老人は、イケダに人類の歴史を語り始める。実は、イケダが旅立って150年後の23世紀半ばにワープ航法が開発され、人類は銀河の隅々まで探索可能になったのだという。そして人類は、資源、異星文明、植民地を求め、宇宙へと飛び出した。ラグラングは銀河の開発拠点とされた星だったのだ。</p> <p>「まさに爆発的なエネルギーだったよ。あのころが『人類』の『青年期』だったのだろうね」とゲヒラ老人は言う。人々がラグラングを後にするのは、開発拠点としての役割を終えたからだという。</p> <p>「銀河系が開拓され尽くしたわけじゃない。意欲を失ったのだ。いわば『人類』という種全体が青年期を過ぎて…………老年期に入ったんだよ」</p> <p>「まず出生率の低下だな。連邦の人口は急速に減少しつつある。文化の停滞も問題だ。ここ三百年ばかりこれという発見も発明も何もない。何よりもはっきりしているのは……新しい物に目を向けようとしなくなったことだ。人類全体の性向がそうなっている。わしのように古い記録をあさっていると昔の人と現代人の違いにがく然とすることがある」</p> <p>地球に帰還する日、イケダは乗ってきた宇宙船でまた旅立とうとする。止めようとするマリモにイケダは言う。</p> <p>「行けるところまで行くさ。手をつかねて亡びを待つなんてぼくの性に合わないんだ。ほんのわずかでも可能性が残されてるかぎり、ぼくはそれを追ってみたいんだ」</p> <p>そしてマリモはイケダに付いていくことを決める。</p> <p>イケダとマリモを見送りながら、ラグラングにただ1人残ることを決めたゲヒラ老人は思う。</p> <p>「我々からずっと前に失われていものがここにあった。未知に挑む勇気、明日を信じる若さ。遠い将来 遠い星で新しい人類が再出発するかも知れぬ」</p> </div> <p class="note">※ 『老年期の終り』の詳しい情報は<a href="https://www.google.co.jp/search?q=%E8%80%81%E5%B9%B4%E6%9C%9F%E3%81%AE%E7%B5%82%E3%82%8A">Google検索</a>して。</p> <p>作中に古いアメリカ民謡である『マギー若き日の歌』が登場する。</p> <p class="noindent"><iframe src="//www.youtube.com/embed/JvI9oRlHZto?playsinline=1" width="560" height="315" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br /><a href="https://youtube.com/watch?v=JvI9oRlHZto" target="_blank">マギー若き日の歌を 堀内敬三訳詞・ J.A.バターフィールド 作曲 When You And I Were Young, Maggie</a></p> <p>その歌詞を引用しておく。</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="マギー若き日の歌を"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180328/20180328183154.png" alt="マギー若き日の歌を" /></p> <figcaption>マギー若き日の歌を</figcaption> </figure> <h3>「老人化」していく日本</h3> <p>この作品を読むと、今の日本と重ね合わさずにはいられない。現在進行形で起きている出生率の低下、少子高齢化と急激な人口減に加え、草食系やマイルドヤンキーと呼ばれる上昇志向がない若者の増加は、作品の背景とそっくり重なる。</p> <p>実際、<strong>1990年代以前の若者と現在の若者を比べると、その違いに愕然とする</strong>のではないか。</p> <p>かつての若者であれば、良い仕事について、高い給料をもらって、クールな車を買って、魅力的な女性をデートに誘って、結婚して子どもを持って、良い家を買って……といったことが当たり前であった。今日では、出だしである「良い仕事に就く」ということ自体が困難な時代だ。よく「若者の○○離れ」と聞くが、その背景に格差拡大に加え、日本を覆う閉塞感・厭世観があることは間違いない。</p> <p>それに対して、</p> <ul class="nodot"> <li>「日本がダメなら海外に出ればいい」</li> <li>「就職するのではなく起業すればいい」</li> <li>「失敗したら何度でもやり直せばいい」</li> <li>「日本というシステムに欠陥があるなら、少しずつでも直していけばいい」</li> </ul> <p>というのが常日頃の私の主張だ。共感してくれる人はたくさんいるのだが、日本全体から見ればマイノリティーの部類に入ることは否めない。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">最近よく考えるのが「老いる」ということ。若いころ想像していた「老いる」というのは「いままで出来たことができなくなっていく」というものだった。でも実際には少し違う部分があった。「出来なくなる」以前に「したくなくなる」「興味がなくなる」「どうでもよくなる」という感覚がある。</p>&mdash; 結城浩 (@hyuki) <a href="https://twitter.com/hyuki/status/421566220530249729?ref_src=twsrc%5Etfw">2014年1月10日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p class="note">どこまでも嘘を嘘で塗り固める戦後最低最悪の安倍政権だが、'00年代以前の日本であれば、あのようなことがあれば、間違いなく退陣に追い込まれていただろう。「他に適切な人がいない」という理由があっても、お灸を据えることぐらいはできたはずである。そうならないのは、おそらく多くの日本人が「誰がなっても一緒」「もうどうでもいい」と諦観の境地に達しているのだろう。海外から見ると、日本の民主主義はまだまだ成熟していないが、成熟する前に終わろうとしている。</p> <h3>そして、老いから死へ……</h3> <p>手をこまねいてただ滅びを待つという人が多いのは、<strong>『老年期の終り』のように、日本人という民族そのものが老いている</strong>からかも知れない。それとも、日本流の滅びの哲学なのだろうか。</p> <p>先日の記事中で、日本の未来を想像した架空のストーリーで、「上空から見れば日本の至る所に廃墟が見える」と書いたが、廃墟は日本という国の墓標のようにさえ思えてくる。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="死にゆく国─人口減で日本はこうなる - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0137" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p class="noindent">日本を覆う瘴気に飲まれて、日本と共に老い衰え、朽ち果ててていくか……<br /> それとも、自分の人生を生きるのか……</p> <p class="noindent">2018年・春、「平成」という時代が終わるまで後1年ちょっと……。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/404275001X/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51GoJJj1UOL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)" title="アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/404275001X/galaneet-22/">アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> パウロコエーリョ,Paulo Coelho,山川紘矢,山川亜希子</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 角川書店</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1997/02/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> ペーパーバック</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 65人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 692回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/404275001X/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (242件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet さらば日本!また合う日まで!!─オラ、海外さ行ぐだ hatenablog://entry/17391345971629387630 2018-03-26T07:00:00+09:00 2018-03-26T22:09:49+09:00 演歌歌手・吉幾三さんの出世作となった『俺ら東京さ行ぐだ』という歌がある。出身の青森県北津軽郡金木町の田舎ぶりをオーバーに歌った自虐ソングだ。発表されたのは1984年だが、吉さんが上京した1968年当時の「なんにもない」ふるさとを歌った曲である。 「俺ら東京さ行ぐだ」の替え歌はかなり作られているが、私も作ってみた。(元の曲を聴きながらどうぞ) 俺ら海外さ行ぐだ 自由も無エ 民主も無エ (「自由民主党」のどこが自由? どこが民主?) 経済もそれほど回って無エ (失われた10年は、20年から30年に) 嫁も無エ 子供も無エ (3人に1人が生涯未婚) ネットで 毎日ぐーぐぐる (ググる) 朝起ぎて ス… <style><!-- small { color :#888; font-size:80%;} --></style> <p>演歌歌手・吉幾三さんの出世作となった『俺ら東京さ行ぐだ』という歌がある。出身の青森県北津軽郡金木町の田舎ぶりをオーバーに歌った自虐ソングだ。発表されたのは1984年だが、吉さんが上京した1968年当時の「なんにもない」ふるさとを歌った曲である。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」の歌詞は結構ホントだった! 当時の様子を知る人が“答え合わせ”してみると……" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fnlab.itmedia.co.jp%2Fnl%2Farticles%2F1707%2F20%2Fnews009.html" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>「俺ら東京さ行ぐだ」の替え歌はかなり作られているが、私も作ってみた。(<a href="https://www.youtube.com/results?search_query=%E4%BF%BA%E3%82%89%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%81%95%E8%A1%8C%E3%81%90%E3%81%A0" target="_blank" title="俺ら東京さ行ぐだ - YouTube">元の曲</a>を聴きながらどうぞ)</p> <div style="padding: 8px 15px 15px; background-color: #eee;"> <h4>俺ら海外さ行ぐだ</h4> <p class="noindent">自由も無エ 民主も無エ <small>(「自由民主党」のどこが自由? どこが民主?)</small><br /> 経済もそれほど回って無エ <small>(失われた10年は、20年から30年に)</small></p> <p class="noindent">嫁も無エ 子供も無エ <small>(3人に1人が生涯未婚)</small><br /> ネットで 毎日ぐーぐぐる <small>(ググる)</small></p> <p class="noindent">朝起ぎて スマホ持ち <small>(4人に3人がスマホ所有者)</small><br /> 二時間ちょっとの痛勤電車 <small>(2時間はさすがにないか……。すし詰めなのは相変わらず)</small></p> <p class="noindent">彼女も無エ 親友も無エ <small>(リア充爆発しろー)</small><br /> クソリプは一日山と来る <small>(勘弁してよ)</small></p> <p class="noindent">俺らこんな村社会いやだ<br />俺らこんな村社会いやだ</p> <p class="noindent">海外へ出るだ<br />海外へ出だなら 銭コア貯めで <small>(円安なのでいっぱいいるね)</small><br /> 海外で大学出るだ <small>(これからはアジアが熱い)</small></p> <p class="noindent">定時も無エ 有給も無エ <small>(定時退社? 有給?)</small><br /> 生まれてこのかた 見だごとア無エ <small>(そんなものは都市伝説)</small><br /> 年金も無エ 保険も無エ <small>(年金もらえるの?)</small><br /> まったぐ若者ア 俺一人 <small>(高齢化社会だよね。2030年は3人に1人が高齢者)</small></p> <p class="noindent">あんちゃんと ねえちゃんと <small>(最近は若い人も保守化)</small><br /> スマホ握って自民に入れる <small>(あんな政党のどこがいいのだろう?)</small></p> <p class="noindent">ゆとりも無エ 寛容も無エ <small>(吹き荒れる自己責任論と弱者叩き)</small><br /> たまに来るのはヘイトデモ <small>(愛国のつもりだろうが日本の恥)</small></p> <p class="noindent">俺らこんな村社会いやだ<br />俺らこんな村社会いやだ</p> <p class="noindent">海外へ出るだ<br />海外へ出だなら 大学出て <small>(そのまま大学院進学もあり)</small><br /> 海外で仕事 見つけるだ <small>(日本のシューカツはバカバカしいしね)</small></p> <p class="noindent">残業代も無エ ボーナスも無エ <small>(非正規ばかり)</small><br /> ワークライフバランスは何者だ <small>(日本にとってはくせ者)</small><br /> 労基法はあるけれど <small>(憲法もあることはあるけど)</small><br /> 守る企業を見だごとが無エ <small>(ブラック企業だらけ)</small><br /> カネ無エ ヒマも無エ たまに来るのは請求書 <small>(貧乏暇無し大変だ〜)</small><br /> 未来無エ ある訳無エ 俺らの村には覇気が無エ <small>(日本自体が老いている)</small></p> <p class="noindent">俺らこんな村社会いやだ<br />俺らこんな村社会いやだ</p> <p class="noindent">海外へ出るだ<br />海外へ出だなら 仕事見つけて <small>(しっかりスキル身につけて)</small><br /> 海外で嫁 見つけるだ <small>(日本から連れて行くのもあり)</small></p> <p class="noindent">俺らこんな村社会いやだ<br />俺らこんな村社会いやだ</p> <p class="noindent">海外へ出るだ<br />海外へ出たなら 永住権取って <small>(国によるけど3〜5年ぐらいで取得可能)</small><br /> 海外で幸せ 見つけるだ <small>(自分の幸せだけでなく、次の世代の幸せもね)</small></p> </div> <h3>東京はもはや憧れの街でも何でもない</h3> <p>東京への人口流入は相変わらず続いている。しかし、その流れも2025年で止まると予想されている。東京は相変わらずキラキラしているが、そんなものに惑わされてはならない。東京に行ったところで、「飛んで灯に入る夏の虫」になることは目に見えている。</p> <p>ここまで書いていると、一昨年(2016年)夏に公開され、大ヒットした映画『君の名は。』を思い出した。作中では、東京に憧れている17歳の女子高生と、東京に住む男子高校生の夢の中で入れ替わるというストーリーだ。</p> <p>もし、入れ替わったのが高校生同士ではなく、社会人同士だったらどういう展開になっていただろうか?</p> <ul class="nodot"> <li>三葉(in瀧君) 「毎晩毎晩残業いややー」</li> <li>瀧君(in三葉) 「女ってこんなに差別されてたのかよ……」</li> </ul> <p>といことになることは請負だ。</p> <p>入れ替わったのが、日本人と外国人だとしたら、外国人にとっては、完全な悪夢となりそうだ。</p> <p>東京は世界有数の大都市だが、決して国際都市ではない。しょせんは<strong>巨大な村に過ぎない</strong>。そこに住む人たちの<strong>メンタリティーは封建的な村社会そのもの</strong>だ。もちろん、「損得抜きで東京が好きだ」「東京の大学に進学する」「仲間と起業する」のような明確な理由があれば別だが、そうでなければ日本(特に東京)にとどまる理由はどこにもない。</p> <h3>日本自体が憧れの国ではない</h3> <p>ブログで幾度となく取り上げてきたことだが、日本は、労働環境も、子育て環境も、研究開発環境も、教育環境もお世辞にも優れているとはいえない。今後も改悪はされど改善される見通しはない。</p> <p>日本を牛耳っているおっさんたちは、自分たちの保身のことで頭がいっぱいで、若者のことはこれっぽっちも考えていない。何か問題が発生しても、トカゲの尻尾切りで事を収めようとする。<strong>そんな国に未来はない</strong>。<a href="/entry/0137" title="【関連記事】 死にゆく国─人口減で日本はこうなる ">極東の貧乏国として没落していく</a>のがオチだ。</p> <p>あなたは若くて優秀な人間だ。こんなゲゲゲなオワコン国家で貴重な若き日々を消耗し、優秀な能力を<strong>飼い殺しにされる必要はどこにもない</strong>。</p> <p>かつて地方に住む人たちが集団就職列車で上京したように、今こそ日本という村社会を後にするときだ。</p> <p>世界に飛び出そう。あなたを必要とする人は必ずいる。</p> <p><strong>大海を知らない井の中の蛙から、大空を自由に駆け巡る渡り鳥になろうじゃないか。</strong></p> <p>いつの日か、「こんな村社会イヤだ─俺ら海外さ行ぐだ」が、遠い過去の笑い話になる日を信じて……。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180325/20180325215652.png" alt="世界" /></p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>冒頭のリンク先記事は、「田舎には田舎の、都会には都会の良さがある」で閉じられていた。──しかし、今の時代に<strong>「村社会」に良さなんてない</strong>。なぜなら、民主主義と村社会は両立しないからだ。中世日本の安倍晋三酋長をその座から降ろし、さらに自民党という明治の亡霊を成仏させない限り、村社会から市民社会への脱皮はできないだろう。</p> <p class="note">先週末(2018年3月24日)、フロリダの銃乱射事件を受けて、全米で銃規制を訴える大規模なデモ<sup><a href="#f-2f01e732" name="fn-2f01e732" title="「6分20秒間で…」若者ら演説 銃規制行進に80万人:朝日新聞デジタル">*1</a></sup>が行われた。日本みたいな為政者の隠蔽と有権者の無関心がはびこる村社会<sup><a href="#f-fccbf7d5" name="fn-fccbf7d5" title="外国人からみて日本の民主主義は絶滅寸前だ | 国内政治 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準">*2</a></sup>出身の身からすると、民主主義が成熟している市民社会がすごく羨ましく思う。まるで東京に憧れる地方民のように。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4255007292/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61ok3myhoGL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="セカ就! 世界で就職するという選択肢" title="セカ就! 世界で就職するという選択肢"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4255007292/galaneet-22/">セカ就! 世界で就職するという選択肢</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 森山たつを</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 朝日出版社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/07/18</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4255007292/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-2f01e732" name="f-2f01e732" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.asahi.com/articles/ASL3T1PC2L3TUHBI001.html" target="_blank">「6分20秒間で…」若者ら演説 銃規制行進に80万人:朝日新聞デジタル</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-fccbf7d5" name="f-fccbf7d5" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://toyokeizai.net/articles/-/213722" target="_blank">外国人からみて日本の民主主義は絶滅寸前だ | 国内政治 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準</a></span></p> </div> galaneet 仕事に「やりがい」を感じるのは結構、しかしそれを押しつけるな hatenablog://entry/17391345971628293256 2018-03-23T07:00:00+09:00 2018-03-23T07:00:29+09:00 「仕事=人生」「仕事にやりがいを感じる」「仕事を通じて自己実現しなければならない」──それらは大いに結構なことだ。しかし、あなたがそう感じていても、あなたの周りの人間が同じように感じているかどうかは分からない。だから、そういった「やりがい」を押しつけるべきではない。 「やりがい」を感じるかどうかなんて主観的なもの 仕事に対してやりがいを覚えたり、楽しく感じたりする……これはものすごく主観的なものである。 私は、ゲームに似ていると思う。 今は下火だが、一昨年(2016年)夏に「ポケモンGO」が世界中で大ブームになったことは記憶に新しい。街をウロウロして、卵を孵化させたり、経験値を稼いだりするプレ… <p>「仕事=人生」「仕事にやりがいを感じる」「仕事を通じて自己実現しなければならない」──それらは大いに結構なことだ。しかし、あなたがそう感じていても、あなたの周りの人間が同じように感じているかどうかは分からない。だから、そういった「やりがい」を押しつけるべきではない。</p> <h3>「やりがい」を感じるかどうかなんて主観的なもの</h3> <p>仕事に対してやりがいを覚えたり、楽しく感じたりする……これはものすごく主観的なものである。</p> <p>私は、ゲームに似ていると思う。</p> <p>今は下火だが、一昨年(2016年)夏に「ポケモンGO」が世界中で大ブームになったことは記憶に新しい。街をウロウロして、卵を孵化させたり、経験値を稼いだりするプレーヤーが続出した。時には、レアポケモンを手に入れるためだけに遠出するプレイヤーもいたほどだ。ポケモンGOに興味が無い人からすれば、「いい歳こいた大人がポケモンポケモンってバカみたい」と思った人もいるだろう。</p> <p>ポケモンGOに限らず、「ドラクエ」「FF」などのRPGでも当てはまる。キャラクターを強くするためには、何度も何度もザコ敵と戦っては経験値とギルやゴールドを稼がなければならない。HPが少なくなってきたらアイテムを使ったり、街に戻ったりして回復させるということの繰り返しだ。プレーヤーからすれば、それもゲームの楽しみの1つだが、ゲームに興味がない人から見れば、単純作業に他ならない。</p> <p>仕事もそれと同じだ。「人それぞれ」という言い方は身も蓋もないのだが、<strong>仕事にやりがいを感じるかどうかは本来人それぞれであるはず</strong>だ。</p> <p>社畜が「毎日お仕事お仕事、楽しいな♪ 今日もサービスサービス♪」と思っていても、社畜の同僚や部下までがそう感じているとは限らない。もしかしたら、「こんな会社嫌やぁ。でも、今のご時世では転職成功させる自信もあれへんし。あ〜あ、はよ終わってくれへんかいなぁ」と思っているかも知れないのだ。</p> <h3>仕事が楽しいかどうかは立場に大きく依存する</h3> <p>堀江貴文さんのサイト「<a href="http://horiemon.com/" target="_blank">ホリエモンドットコム</a>」のページ最上部のタイトル下には、「働くって楽しい。働くって素晴らしい」と書かれている。この気持ちはよく理解できる。</p> <p>仕事が楽しいと感じるのは、以下に挙げる項目のうち、複数に当てはまっている時だ。</p> <ul> <li>自分が好きなことを仕事にしている</li> <li>経営者や管理職などの権限が多い立場にある</li> <li>一緒に働く仲間(同僚・上司)と非常に馬が合っている</li> <li>順風満帆に物事が運んでいる</li> </ul> <p>特に、経営者や管理職などの裁量が大きい立場にいるほど仕事にやりがいを感じる。逆に、ホワイトカラーであれ、ブルーカラーであれ、裁量が小さい立場にいるほど、仕事はルーチンワーク化し、やりがいは感じにくくなる。</p> <p class="note">私も、自分の(ウェブの)ためのアプリを開発している時は、「どういう機能を追加しようか」「デザインはどうしよう」と考えが目まぐるしく頭を駆け回り、「進捗状況は80%といったところか……。あとちょっとだな」と楽しめる。ところが、仕事として、他人のためのシステムを開発しているときは、そういうことはほとんど感じられなかった。</p> <h3>「やりがい」を劣悪な労働条件を押しつける免罪符にしてはならない</h3> <p>以前に、「労働条件よりも、まずやりがいを訊いてほしい」という記事があった。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="「仕事内容」より「労働条件」ばかりを聞く学生はいらない | プレジデントオンライン" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fpresident.jp%2Farticles%2F-%2F15860" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>これは、典型的な「やりがいの押しつけ」である。こういう風潮が社会全体に広がってくると、本当はやりがいを感じていないにも関わらず、「仕事はやりがいがあることだ」「仕事を通して自己実現しなければならない」などと信じ込む人が出てくる。「労働教」というカルト宗教の完成である。さらに、日本特有の同調圧力も加わって、労働教を否定する人間は徹底的に迫害される。</p> <p>搾取する側から見れば、これほど都合が良いことはない。なぜなら、<strong>劣悪な労働環境を押しつける免罪符</strong>にできるからだ。</p> <p>その結果、</p> <ul class="nodot"> <li>「この仕事はやりがいがあるから、賃金が安くてもいいだろ?」</li> <li>「やりがいがあるだろ? 楽しいだろ? 残業しろよ!」</li> <li>「自己実現できるのだから、たかが残業代ぐらいでグタグタ言うな!」</li> <li>「労働条件? そんなこと言っているのはお前だけだぞ!」</li> </ul> <p>ということがまかり通ってくる。これこそが「<strong>やりがい搾取</strong>」である。</p> <p>2020年東京五輪、高度な専門知識を有する人をボランティアとして無償で働かせようとする事案があり、ブラックだと批判が上がった<sup><a href="#f-a211f40b" name="fn-a211f40b" title="ブラックすぎ?五輪薬剤師ボランティア 募集条件に批判:朝日新聞デジタル">*1</a></sup>。「オリンピックは世界最大の平和の祭典だぞ。一生に一度だぞ。やりがいあるぞ。やりがいがあるのだから、賃金いらないだろ?」と言わんばかりの手法は、まさに「やりがい搾取」の見本だ。「嫌だったら応募しなければいいだろう」というのはもっともだが、そこからは、高度な専門知識や技能を有する人へのリスペクトは微塵も感じられない。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180322/20180322180651.png" alt="やりがい=クソ" width="300" /></p> <h3>働くこと=商取引、「やりがい」なんて二の次</h3> <p><a href="/entry/0139" title="【関連記事】日本人に欠けている「働くこと=商取引」という考え方">前回の記事</a>でも書いたが、「働く」とは、人生そのものでも自己実現の手段でもなく、労働契約に基づいて役務を提供し、賃金をその対価として受け取る商取引に過ぎない。やりがいなんて二の次だ。そんなやりがいを前面に押し出したやりがいの押しつけは、やりがい搾取へとつながり、生産性を向上させたり、労働環境を改善したりすることへの足かせとなる。</p> <p>人が仕事にやりがいを感じるのはその人の自由だが、<strong>それをさも当たり前のように押しつけるのは「大きなお世話」である</strong>。社畜の「やりがい」なんて「やり害」でしかない。「やりがい!? そんなものいらないから有給くれ」と言いたくなる。</p> <p class="note">ドラえもんの秘密道具の中に「<a href="http://www.tv-asahi.co.jp/douga/doraemon/412" target="_blank">そうなる貝セット</a>」があって、その中の「やり貝」という貝殻を付けると、メキメキとやりがいを感じるようになって宿題がすらすら終わったというエピソードがあったが、社畜はいい加減に「やり貝」「サビ残しよう貝」から貝外脱出したらと思う。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344984471/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41LqKgZbUsL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える (幻冬舎新書)" title="仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える (幻冬舎新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344984471/galaneet-22/">仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える (幻冬舎新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 泉谷閑示</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 幻冬舎</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/01/28</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4344984471/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-a211f40b" name="f-a211f40b" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.asahi.com/articles/ASKCW4K16KCWUTQP014.html" target="_blank">ブラックすぎ?五輪薬剤師ボランティア 募集条件に批判:朝日新聞デジタル</a></span></p> </div> galaneet 日本人に欠けている「働くこと=商取引」という考え方 hatenablog://entry/17391345971627188951 2018-03-20T07:00:00+09:00 2018-03-20T07:00:17+09:00 今の日本を見ていると、そもそも「働くこと」の本当の意味を理解していない人が非常に多いように感じる。今回の記事は、「働くこと」に的を絞って書いてみる。 「働くこと」は、ただの商品売買(商取引)である。メルカリで何かを売るのと同じだ。何を売るのかと言えば、「自分の労働力」である。誰に売るのかと言えば、雇用主(企業)にである。 何度も言っていることであるが、企業が労働者の持つ労働力を商品として買い、それを使ってモノを生産し、剰余価値を生み出していく仕組みが資本主義である。 辞書から引用しておこう。 しほん‐しゅぎ【資本主義】〘名〙 生産手段をもつ資本家が労働者から労働力を商品として買い、その労賃を上… <p>今の日本を見ていると、そもそも「働くこと」の本当の意味を理解していない人が非常に多いように感じる。今回の記事は、「働くこと」に的を絞って書いてみる。</p> <p><strong>「働くこと」は、ただの商品売買(商取引)である</strong>。メルカリで何かを売るのと同じだ。何を売るのかと言えば、「自分の労働力」である。誰に売るのかと言えば、雇用主(企業)にである。</p> <p>何度も言っていることであるが、企業が労働者の持つ労働力を商品として買い、それを使ってモノを生産し、剰余価値を生み出していく仕組みが資本主義である。</p> <p>辞書から引用しておこう。</p> <blockquote style="margin-bottom: 20px;"> <dl> <dt><strong>しほん‐しゅぎ</strong>【資本主義】〘名〙</dt> <dd>生産手段をもつ資本家が労働者から労働力を商品として買い、その労賃を上回る価値をもつ商品を生産することによって利潤を得る経済体制。キャピタリズム。 <div class="source">明鏡国語辞典(C)Taishukan, 2002-2008</div> </dd> </dl> </blockquote> <blockquote style="margin-bottom: 20px;"> <dl> <dt><strong>じょうよ‐かち</strong>【剰余価値】〘名〙</dt> <dd>賃金労働者がその労働力の価値(賃金)を超えて生産する価値。これが資本家の利潤・利子・地代などの源泉となり、資本主義生産の決定的動機となる。◇マルクス経済学の基本概念の一つ。 <div class="source">明鏡国語辞典(C)Taishukan, 2002-2008</div> </dd> </dl> </blockquote> <ul class="nodot"> <li>働く人にとって、働く(雇ってもらう)とは「自分の労働力を商品として企業に売ること」</li> <li>雇う人にとって、雇う(働いてもらう)とは「従業員の労働力という商品を買うこと」</li> </ul> <p>これ以上でもこれ以下でもない。</p> <h3>すべての商取引は契約である</h3> <p>では、商取引とは何だろうか? 売買契約に基づいて行われる取り引き行為である。コンビニでドリンクを買うのも、スマホアプリに課金するのも、メルカリで服を売買するのも、すべて売買契約に基づく取引である。売買契約は法的契約である故に、何らかの瑕疵があった場合、法律上の賠償責任が生じる。</p> <p>そして、<strong>すべての役務の提供は契約した内容に基づく</strong>。契約にないことは求めないし、求められても応じる義務はない。</p> <p>例えば、家のリフォームに来た工事担当者に、「ちょっと買い物行ってくるから子守しといて」とは言わない。家庭教師に「ついでに風呂掃除とお洗濯してね」とも言わない。そんなことを言えば、十中八九「私の仕事じゃないので」「それは契約にないでしょう」と断られる。それと同じだ。</p> <p>リフォーム業者の仕事は、リフォームという役務を提供することである。家庭教師の仕事は、勉強を教えることである。</p> <p>契約に基づいて役務を提供し、その対価を支払う─それが売買(商取引)である。</p> <p>もし、契約という概念がなければ、世の中はめちゃくちゃになっているだろう。</p> <p>「働くこと」に話を戻せば、<strong>労働も「労働力」という商品を企業と売買する商取引</strong>である。労働者にとって会社は、会社にとって労働者は、ただの取引相手に過ぎない。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180319/20180319144932.png" alt="働くこと=商取引" /></p> <h3>ガラパゴス化している日本の働き方</h3> <p>それにもかかわらず、契約という概念があやふやで、長時間労働やサービス残業などの理不尽が当たり前のようにまかり通っているのが、日本の労働環境だ。</p> <p>なぜ「労働」になったとたんに、理不尽がまかり通るのだろうか?</p> <ul class="nodot"> <li>人間として成長させてくれる??</li> <li>生きがい??</li> <li>尊いこと??</li> <li>辛いことに我慢してこそ……??</li> </ul> <p>完全に洗脳されているとしか言いようがない。ここまでくれば、「労働教」とでもいうべきカルト宗教か、「労道」という修行なのだろう。</p> <p>修行において、写経をフリック入力で作ったり、寺の廊下をルンバに掃除させたり、ポテチ食いながら説法を聞いたりすることは許されない。「辛いことに耐えることで、人間としてより高みを目指す」のが修行なのだから。</p> <p class="note">※ 実際、新人研修の一環として寺で修行するケースもある。</p> <figure class="figure-image figure-image-fotolife mceNonEditable" title="日本と海外の「働くこと」の考え方"> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180319/20180319144747.png" alt="日本と海外の「働くこと」の考え方" /></p> <figcaption>日本と海外の「働くこと」の考え方</figcaption> </figure> <p>日本では、働く事に対する意識のあり方がガラパゴス化している。</p> <div class="column"> <h4>労働以外では、「契約に基づく取り引き」がちゃんとできている</h4> <p>メルカリで売るとき、相場が3万円の商品に「1万円まで値下げできませんか?」というコメントをもらうと、ほとんどの人は断る。メルカリに限らず、あらゆる商取引で、条件面で折り合いが付けられなければ、最初から取引はしない。契約成立後でも、契約通りに役務が提供されなければトラブルになり、場合によっては裁判になる。多くの人は「理不尽でも耐えることで人間として成長できる」なんてことは微塵にも感じない。なぜ「労働」だけ特別なのか理解に苦しむ。</p> </div> <h3>「働き方改革」は「働くこと=商取引」という意識改革から</h3> <p>今、日本では「働き方改革」が取り沙汰されているものの、今ひとつうまくいっていないような印象を受ける。</p> <p>就職するとは、会社と結婚して家族になることでもなければ、お寺に出家することでもない。<strong>会社に、労働契約に基づいて労働という役務を提供し、その対価として賃金をもらう─会社とそういう商取引の契約をすること</strong>だ。</p> <p>働くことの意味を理解せずして、真の働き方改革なんて実現できない。</p> <p>止まらない人口減に対応して、外国人労働者を受け入れるにしても「働くこと=契約」という考え方に基づいて対応することが求められる。職務内容は曖昧だわ、長時間働かされるわ、残業代はもらえないわ、休暇は取れないわ、抗議したら「嫌なら辞めろ」と言われるわでは、多くの外国人は日本で働きたいとは思わないだろう。</p> <p>ネット通販やメルカリで何かを買うとき、出品者の評価が低く、評価コメントが「約束を守らない」であれば、取り引きを敬遠するのと同じように。</p> <p>私たち日本人は、「働くこと」の意味を、もう一度原点に立ち返って、考え直してみるべきだろう。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774194271/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61U%2BoI9TkkL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="働き方の問題地図 ~「で、どこから変える?」旧態依然の職場の常識" title="働き方の問題地図 ~「で、どこから変える?」旧態依然の職場の常識"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774194271/galaneet-22/">働き方の問題地図 ~「で、どこから変える?」旧態依然の職場の常識</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 沢渡あまね,奥山睦</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 技術評論社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/12/27</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4774194271/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 世間や周りの冷ややかな反応より、自分の信念とファンを大切に…… hatenablog://entry/17391345971625919687 2018-03-16T07:00:00+09:00 2018-03-19T23:58:19+09:00 何か新しいことを始めようとした時、それに対して冷ややかな視線を浴びせたり、ケチを付けたり、足を引っ張ったりする人は必ずと言っていいほど出てくる。特に前例がないことや、世間では一般的ではないとされることほど、批判的な声は大きくなる。 私に言わせれば、そんな批判の声なんかスルーしてしまえばいいと思う。 「世間の反応」なんて当てにならない アップル社がiPhoneの前身であるiPodを発売した時、「あんなものは売れない」「音楽の違法コピーを助長するだけ」と言われていた*1。アップル社は、iPodの画面に「音楽を盗まないでください」というステッカーを貼り付けて売り出した。音楽を1000曲を持ち歩くとい… <p>何か新しいことを始めようとした時、それに対して冷ややかな視線を浴びせたり、ケチを付けたり、足を引っ張ったりする人は必ずと言っていいほど出てくる。特に前例がないことや、世間では一般的ではないとされることほど、批判的な声は大きくなる。</p> <p>私に言わせれば、そんな批判の声なんかスルーしてしまえばいいと思う。</p> <h3>「世間の反応」なんて当てにならない</h3> <p>アップル社がiPhoneの前身であるiPodを発売した時、「あんなものは売れない」「音楽の違法コピーを助長するだけ」と言われていた<sup><a href="#f-3223c1f2" name="fn-3223c1f2" title="ASCII.jp:【コラム】今、明かされる初代iPod発表会の真実──記者100人、予算5万ドルの幻のイベント">*1</a></sup>。アップル社は、iPodの画面に「音楽を盗まないでください」というステッカーを貼り付けて売り出した。音楽を1000曲を持ち歩くという発送は当時は目新しく、大ヒットを記録した。改良を重ねていき、今のiPhoneへと繋がっていく。</p> <p>今では非常に売れている任天堂スイッチも、発表された時は、「据え置き機としても携帯機としても中途半端」と言われ、期待外れと投資家の失望をかい、株価が下落した。<sup><a href="#f-960f8847" name="fn-960f8847" title="全文表示 | 任天堂株急落を招いた「Nintendo Switch」 投資家はここに失望した : J-CASTニュース">*2</a></sup></p> <p>先日、マクドナルドが過去最高益を記録したというニュースを耳にした。こちらもカサノバ氏が就任したときは、散々な言われようだったことは記憶に新しいだろう。</p> <p>これが世間である。いや、世間なんてこの程度のものだ。</p> <p>子どもが成りたい職業第1位の「ユーチューバー」。そんな人気ユーチューバーの1人、HIKAKINさんも、堀江貴文さんとの対談で以下のように言っている。</p> <blockquote> <p class="noindent">HIKAKIN:僕の場合、動画をアップし始めた頃、周りのパフォーマーは口には出さないけど「いやいや、ネットなんかやっていてもダメだろう。お前、人前でパフォーマンスできるの?」という雰囲気でした。それでも、続けていくうちに手応えが出てきました。</p> <p class="noindent">堀江:日本人らしい反応だよね。<strong>リスクがまったくない挑戦でも何だかんだ言い訳してやらない。そのくせ、冷静に考えたらリスクだらけのことでも、みんながやっていると何の疑問も持たずにやる</strong>んだよね。</p> <div class="source"><a href="http://toyokeizai.net/articles/-/70157" target="_blank">起業することのリスクなんて、ほとんどない | 読書 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準</a></div> </blockquote> <p>ちなみに、私が最初、海外に出る計画を周囲に話したとき、「どうせ3ヵ月持たず根を上げるだろう」「日本でダメな奴が海外で通用するわけない」といったありきたりな反応だった。まぁ、コミュ力ゼロのダメ人間だし。(笑)</p> <h3>9割の批判(敵)より、1割の賛同(ファン)を味方に……</h3> <p>周囲の声は気にせずに、自分が正しいことをしていると信じて、突き進んでいけばいいと思う。世間や周りの冷ややかな反応とは裏腹に、応援してくれる人(ファン)は必ずいる。</p> <p class="note">※ 蛇足だが、自分を信じると書いて「自信」となる。(英語でも"self-confidence")</p> <p>私のブログは、アルファブログと呼ばれる人気ブログに比べたら足下にも及ばない。それでも、fc2ブログ時代(〜'13/08)からの読者の方もいる。Googleアナリティクスを見ていると、それなりに見られている。日本やサラリーマンに批判的なので、アンチな人もいるが。</p> <p class="note">何らかのメッセージをやり取りしたことがない方が大半ですが、私は読者の皆様に大変感謝しています。ありがとうございます。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">自分が不条理だと思うこと、正しいと思うことがあれば、例え世の中の99.9%の人から反対されても、やり抜けばいい。残りの0.1%を味方に付けてね。正しいかどうかは歴史が判断してくれる。iPhoneの前身のiPodも当初は「あんなものは売れない」と言われていたけど、今では……。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/967381629130833921?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年2月24日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p class="note">※ 独裁国家でもない限り、99.9%という数字はありえない。「パレートの法則」(8:2の法則)に当てはめれば、8:2あたりに落ち着くだろう。</p> <p>その過程で「自分が間違っているな」「おかしい方向に進んでいるな」と感じたら、都度軌道修正すればよい。<strong>時には自分の過ちを素直に認める勇気も必要</strong>である。(それができず、嘘を嘘で塗り固めようとする政治家も多いけど)</p> <p>くれぐれも、「赤信号、みんなで渡って、みんな轢かれる」なんてことはないように。</p> <p>以前にも書いたが、<strong>正しいかどうかを判断するのは、世間ではなく歴史</strong>である。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">批判してくる奴らを黙らせる一番良い方法は「黙れ!」と言い返す事じゃない。結果だ。結果出せば勝手に黙る。それまでは何言っても無駄だ。無駄な言い争いよりもやるべき事に集中して結果出せ。頑張ってる君と他人にケチつける事しか趣味のない人間、別世界の住人もしくは宇宙人だと思って無視しとけ。</p>&mdash; Testosterone (@badassceo) <a href="https://twitter.com/badassceo/status/865144915168083968?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年5月18日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <h3>失敗してもOK</h3> <p>成功するかもしれない。失敗するかもしれない。仮に失敗しても命まで取られるわけではない。ゼロからやり直せばいい。</p> <p>失敗すれば、アンチや悲観論者たちは「ほら見ろ! 言わんこっちゃない」「ざまぁ」と嘲ることだろう。しかし、私は以下のように思っている。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20180315174247p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180315/20180315174247.png" alt="f:id:galaneet:20180315174247p:plain" /></p> <p>海外脱出に限らず、転職でも起業でも恋愛でも、多くのことに当てはまる。</p> <p>「ワシも若い頃、思い切って海外に飛び出していれば良かった」「あの時、デートに誘えば良かった」「(成功した奴と)同じこと考えてたのに……俺は何で行動に移せなかったんだろう!?」といった声も現実にあるわけだし。</p> <p>特にネットで匿名でギャーギャーと足を引っ張っている連中は、やるべき事を、然るべき時にできなかった人たちではないかと私は思っている。だから、同類で集い、自分より上を見ては嫉妬心を露わにしながら足を引っ張り、自分より下を見ては優越感に浸りながら蔑んでいるのだろう。(そうやって歳を取って死んでいくのかなぁ。南無……)</p> <p>故スティーブ・ジョブズのように「今日を人生最後の日だと思え」などと言うつもりはないが、後になって「あぁ、あの時ああしてればよかった……」とは、なるべく言いたくないようにしたいものだ。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478025800/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/312QeCm8-gL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく" title="ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478025800/galaneet-22/">ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 堀江貴文</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ダイヤモンド社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/11/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4478025800/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (46件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-3223c1f2" name="f-3223c1f2" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://ascii.jp/elem/000/000/355/355993/" target="_blank">ASCII.jp:【コラム】今、明かされる初代iPod発表会の真実──記者100人、予算5万ドルの幻のイベント</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-960f8847" name="f-960f8847" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.j-cast.com/2016/10/21281479.html?p=all" target="_blank">全文表示 | 任天堂株急落を招いた「Nintendo Switch」 投資家はここに失望した : J-CASTニュース</a></span></p> </div> galaneet 死にゆく国─人口減で日本はこうなる hatenablog://entry/17391345971624947660 2018-03-13T07:00:00+09:00 2018-03-15T19:42:59+09:00 私が予想する21世紀後半の日本は次のような感じだ。(それまでに日本が巻き込まれる戦争が起きなければ話だが) * 西暦20xx年、日本……。 日本上空を飛ぶ飛行機から…… 「見ろ、至る所に廃墟が見えるぞ!」 「道路は凸凹で穴だらけみたい。おまけに橋は落ちたままだね」 「あれは作りかけのリニアだ。工事は中断して長年放置されたままだよ」 「あそこに見えるのは『新幹線』と呼ばれた高速鉄道の残骸かな?」 地上に降り立つと…… 「のどが渇いたな……水でも飲むか」 「水道水なんか飲んじゃダメダメ! お腹壊しちゃうよ」 「日本って水道水飲めるんじゃなかったっけ?」 「いつの時代の話だよ。浄水設備の劣化で水道水… <p>私が予想する21世紀後半の日本は次のような感じだ。(それまでに日本が巻き込まれる戦争が起きなければ話だが)</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>西暦20xx年、日本……。</p> <p>日本上空を飛ぶ飛行機から……</p> <ul class="nodot"> <li>「見ろ、至る所に廃墟が見えるぞ!」</li> <li>「道路は凸凹で穴だらけみたい。おまけに橋は落ちたままだね」</li> <li>「あれは作りかけのリニアだ。工事は中断して長年放置されたままだよ」</li> <li>「あそこに見えるのは『新幹線』と呼ばれた高速鉄道の残骸かな?」</li> </ul> <p>地上に降り立つと……</p> <ul class="nodot"> <li>「のどが渇いたな……水でも飲むか」</li> <li>「水道水なんか飲んじゃダメダメ! お腹壊しちゃうよ」</li> <li>「日本って水道水飲めるんじゃなかったっけ?」</li> <li>「いつの時代の話だよ。浄水設備の劣化で水道水は飲用には適さなくなったんだよ。水だったらコンビニで買うしかないよ」</li> </ul> <p>街に観光に出かけると……</p> <ul class="nodot"> <li>「ここってあの有名なアニメ映画の聖地だよね」</li> <li>「そうだよ」</li> <li>「見る影もないほど朽ち果ててるね」</li> <li>「あの建物は学校かな? 廃校っぽいね。校舎はぼろぼろだし、グラウンドも雑草がぼうぼうだ。かなりの年月が経過しているみたいだね」</li> <li>「2軒に1軒は空き家らしいし、残っている人もほとんどは高齢者だよ。子供がいないからねぇ」</li> <li>「この先に団地があるはずなのに、道路に立入り禁止のロープが張ってあるね」</li> <li>「この先の団地はもう誰も住んでいない。倒壊の恐れがあって危険だから、区画ごと立入り禁止にしてるんだよ。取り壊して更地にするにも費用がかかるからねぇ」</li> <li>「街自体が老いているみたいで、何か寂しいなぁ……」</li> <li>「あそこにあるのはスタジアムかな? スポーツ観戦でもしよう」</li> <li>「あぁ、廃墟だった……」</li> <li>「国内のプロスポーツチームは統廃合が進んだ。人口減少でマーケットが縮小したことに加え、少子化でプロを目指す子どもの数も激減して、競争が緩んだことで選手の層も薄くなったんだよ」</li> <li>「あの廃墟になっているスタジアムも、30年前は優勝争いをして、大歓声がこだましてたんだよ」</li> <li>「はぁ〜。もうホテルに行くよ」</li> </ul> <p>ホテルでは……</p> <ul class="nodot"> <li>「テレビでも見るか……」</li> <li>「あれれ……健康番組とか、昭和末期〜平成を舞台にした時代劇とか、お年寄りが好みそうな番組ばっかり」</li> <li>「人口の半分以上は高齢者だからね。子ども向けの番組を放送しても数字がとれないしねぇ」</li> <li>「あっ、面白そうな番組があったよ。『世界に輝いていたニッポン〜スゴかったですね!!敬老団』だって」</li> <li>「それも高齢者向け。じいちゃんばあちゃんが経済大国にして超先進国だった頃に日本に思いを馳せる番組だよ」</li> <li>「なんだよ〜それ」</li> </ul> <p>翌日、東京に行くと……</p> <ul class="nodot"> <li>「このホームドアは可動式だよね? 開けっ放しだよ」</li> <li>「きっと壊れてるんだよ」</li> <li>「この駅、やけに暗いね。電気が半分しか付いてないよ」</li> <li>「ホームの長さは15両分なのに、6両編成の電車しか来ないね」</li> <li>「車内には液晶モニタが付いているけど、何も映ってないよ。あっちの液晶は割れたままだ」</li> <li>「○○線は車両故障で運転見合わせ中なんだって。故障が多いよねぇ」</li> <li>「街を行き交う人たちの表情もなんか暗いね」</li> </ul> <p>そこにお年寄りが現れて……</p> <ul class="nodot"> <li>「山手線は11両もあって、ひっきりなしに電車が来ては、多くの乗客でどこの駅もごった返しておってのう。あまりの乗客の多さで、ドアが開かなかったり、窓ガラスが割れたりすることもあったのじゃ。かれこれ50年以上も前の話じゃがな」</li> <li>「この国はものすごくエネルギッシュな国だったんですね」</li> <li>「あぁ、そうじゃとも。GDPは世界第2位、1人あたりのGDPも世界第2位。ノーベル賞受賞の常連国じゃった」</li> <li>「なぜ、この国はこんなに無様に落ちぶれてしまったんですか?」</li> <li>「長い話になるが……」</li> <li>〜</li> <li>「あなたはもしかして『伝説の企業戦士リーマン・シャーチック』では?」</li> </ul> <p style="margin-top: 30px; margin-bottom: 30px;"><span style="font-style: italic;">夏草や<ruby>社畜<rp>(</rp><rt>つわもの</rt><rp>)</rp></ruby>どもが夢の跡……</span></p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180312/20180312203307.png" alt="廃墟" /></p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>ベタなストーリーだが、こんな会話が交わる日が現実となるかもしれない。5年10年でこのようになることはないが、50年100年先を見据えると……。</p> <p class="note">貧しくても、明るい国民性であれば「飲んで歌って笑って恋をして、太く短く生きよう」というのもありだが……日本は「孤独の国」なので望み薄である。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062884313/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51xMlmrOFTL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)" title="未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062884313/galaneet-22/">未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 河合雅司</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/06/14</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062884313/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (19件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062884364/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/31kntXCC-yL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)" title="縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062884364/galaneet-22/">縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> NHKスペシャル取材班</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/07/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062884364/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (4件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>日本はもはや先進国ではない</h3> <p>「確かに日本は以前ほどの勢いはないけど、まだまだ豊かな先進国じゃん」というのは、典型的な00年代思考である。日本のGDPが中国に抜かれて世界第3位に転落したのが2011年のことであるが、今では3倍近い開きがある。</p> <p>「日本をべた褒めする外国人が増えてるじゃん」というのは、愛国ポルノ(日本賞賛番組)の見過ぎである。この手の番組が増えていること自体、自信の無さの現れだろう。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">日本はもう先進国じゃなくて、衰退途上国。「衰退途上」なので、これからどんどん衰退していく。まだ豊かな生活を送れるのは、先進国だったころの余熱が残っているから。電源を切ったアイロンと同じ。</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/968406882988642304?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年2月27日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>認めたくない人もいるだろうが、事実は事実である。</p> <p>格差が拡大しているのは、日本に限らず海外でも共通である。経済、産業や技術といった面では、日本が一人負けし続けている。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">この1年くらいだけでも<br><br>三菱重工→大型客船撤退<br>三菱航空機→MRJの相次ぐ納期延期<br>東芝→米国の原発事情で巨額損失<br>タカタ→不良エアバッグで経営破綻<br>日産→不正検査発覚<br>神戸製鋼→データ改竄発覚<br>日立→英高速鉄道で初日から故障<br><br>みたいな有様って、何かが始まってる感がすごいな。</p>&mdash; まことぴ (@makotopic) <a href="https://twitter.com/makotopic/status/920615190973919232?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年10月18日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>ただの偶然が重なっただけとは言えない。日本の「終わり」が始まっているのだろう。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="欧州からは「日本だけが勝手にどんどん貧しくなっている」ように見えている - エストニア共和国より愛をこめて" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fwww.from-estonia-with-love.net%2Fentry%2Fpjapan" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>なぜこうなったのか?……完全な失政であろう。</p> <p>女性の登用はできず、外国人労働者の受け入れは進まず、イノベーションは起こらず、画一的な教育のあり方は変わらず、長時間労働を是認する働き方は変化せず……etc。まるで<strong>高度経済成長期の亡霊に取り憑かれているかのように、旧態依然なやり方を変えようとしなかった</strong>のが原因ではないか。</p> <h3>日本はオワコンのブラック国家。しかし……</h3> <p>ただ、1つだけ言えることがある。</p> <p>(先進国としての)日本はオワコンかもしれないが、<strong>あなたの人生はオワコンではない</strong>。</p> <p>ちっぽけな自分を、強大な国家と一体化すると、どうしても「日本はスゴい=自分もスゴい」「日本はもうダメ=自分ももうダメ」となってしまう。しかし、自分を国家と切り離し、独立した「個」と見なせば、「日本がダメなら海外だ」「俺たちで新しい国を作ろうぜ」と気概が生まれてくる。</p> <p><a href="/entry/0133" title="【関連記事】「日本に生まれたから幸せ」という時代は終わり、価値を生み出せる人が生き残る">以前の記事</a>でも書いたのだが、<strong>価値を生み出せる人間になって、前途多難なグローバル時代を生き残ろう</strong>ではないか。戦前・戦中と違って、私たちは自由なのだから。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757426054/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41fwXDQPzPL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="世界で働く人になる!" title="世界で働く人になる!"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757426054/galaneet-22/">世界で働く人になる!</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 田島麻衣子</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> アルク</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/12/29</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4757426054/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet まだ就活で消耗してるの? そんなに社畜になりたいの? hatenablog://entry/17391345971623347390 2018-03-09T07:00:00+09:00 2018-03-09T07:00:04+09:00 今年もシューカツ(就活=就職活動)という愚にも付かない通過儀礼が始まった。今日も、多くの就活生(=社畜候補生)たちが、没個性なリクルートスーツに身を包み、東奔西走していることだろう。 シューカツで消耗する社畜候補生たち 私は、日本の就活ほどバカバカしいものはないと思っている。 就活には、入試のように客観的な評価基準がないため、多くの就活生は暗中模索している。評価基準は、大学の偏差値(偏差値が低い大学は門前払い)、コミュニケーション能力(という名のリア充度・空気読み力・同調力・忖度力)と会社への忠誠心であろう。 エントリーシートを数十枚(平均26枚)もせっせと手書きで書く。 最近の企業は、就活生… <p>今年もシューカツ(就活=就職活動)という愚にも付かない通過儀礼が始まった。今日も、多くの就活生(=社畜候補生)たちが、没個性なリクルートスーツに身を包み、東奔西走していることだろう。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180308/20180308203409.png" alt="就活" /></p> <h3>シューカツで消耗する社畜候補生たち</h3> <p>私は、日本の就活ほどバカバカしいものはないと思っている。</p> <p>就活には、入試のように客観的な評価基準がないため、多くの就活生は暗中模索している。評価基準は、大学の偏差値(偏差値が低い大学は門前払い)、コミュニケーション能力(という名のリア充度・空気読み力・同調力・忖度力)と会社への忠誠心であろう。</p> <ul> <li>エントリーシートを数十枚(平均26枚)もせっせと手書きで書く。</li> <li>最近の企業は、就活生のSNS(Facebook)を見ているのはほぼ間違いないので、就活のためにわざわざイケてる自分を演出する。(SNSを使っていないと、逆に不審がられる)</li> <li>「バイトでリーダーしてました」「サークル活動でこんなに活躍しました」と協調性があることをアピールする。</li> <li>自分史を作って自己分析に励む。</li> <li>サイトの会社概要ページや、会社案内冊子を受験勉強の参考書のごとく何度も読み返して志望動機を考えたり、面接での問答を想定したりする。</li> </ul> <p>実にバカバカしい。時間の無駄である。これを「消耗」と言わずしていったい何を消耗と言うのだろうか?</p> <p>就活に失敗して、そのまま卒業すると「既卒」という烙印を押されてアウト。わざと単位を落として留年すればセーフ。新卒カードのために、わざわざ高い学費を払って留年する人もいる。ここまでくれば消耗を通り越して浪費である。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">就活で内定取るまでにかける総時間は一体全体どのくらいになるのだろうか?<br><br>ESを書く、サイトの会社概要ページの閲覧、会社説明会に参加、何度も面接、面接想定問答に割く、OB訪問、インターン、それらにかかる移動……etc。<br><br>人生の中で、これほど無駄な時間が果たしてあるだろうか?</p>&mdash; ガラニート (@GalaNEET) <a href="https://twitter.com/GalaNEET/status/969904204616646656?ref_src=twsrc%5Etfw">2018年3月3日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <div class="column"> <h4>海外で新卒採用は?</h4> <p>海外では、日本のような新卒一括採用はゼロではないにせよ、一般的ではない。労働市場が流動化しているので、大学を出たばかりで実務経験がない新卒を雇って、先輩社員が手取り足取り仕事のやり方を教えて育てていくなどと悠長なことはしない。求められているのはあくまでも即戦力である。 日本のような採用を「メンバーシップ型採用」、海外のような採用を「ジョブ型採用」と呼ぶ。これらについては、いずれ別の記事で書きたいと思う。</p> </div> <h3>就職できたとしても、安住の地などではない</h3> <p>血のにじむような苦労をして、何とか内定を勝ち取って就職できたとしても、そこは決して安住の地などではない。自分がやりたい仕事に就かせてもらえるという保証はなく、<strong>偉くもないのに偉そうなおっさんの下で、そのおっさんを偉くするための下働きをさせられるだけ</strong>だ。</p> <p>新人研修では穴掘り(笑)をさせられたり、自衛隊に体験入隊させられたり、トイレを素手で掃除させられたり……こんな研修を見ている限り、研修後も精神根性論全開で長時間労働に苦しめられることは火を見るより明らかだ。</p> <p>例え、仕事がつまらなくても、ワークライフバランスが取れていて、プライベートが充実していれば、「仕事なんて日々の糧を得るための手段に過ぎない」「クビにならない程度に頑張ればいい」と割り切ることもできよう。しかし、<strong>労働環境が劣悪極まる今の日本では、ワークライフバランスなんて絵に描いた餅</strong>だ。</p> <p>さらに人口減で労働力不足も深刻化してくることから、そのしわ寄せは現在働いている労働者に来る。「働き方改革」(という名の「働かせ方改悪」)も加わって、労働環境が酷くなること請け合いだ。</p> <p>社畜は、「やりがい」「社会貢献」「社会の一員」「責任ある社会人」などという口当たりの良い言葉でお茶を濁そうとするかもしれない。 あるいは、そう自分に言い聞かせているだけかもしれない。</p> <p>しかし、そんな言葉に騙されてはいけない。過労死するまで働かせられたり、給料もらえても使う暇すらないほど長時間働かせられたりするのは、<strong>実質的には奴隷と何ら変わらない</strong>。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="社畜と奴隷に共通する10のこと - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0046" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>そんな奴隷状態が少なくとも40年以上、場合によっては死ぬまで続くのである。</p> <h3>海外脱出するか? 起業するか? それとも……</h3> <p>では、どうするのか? 就活戦線なんていうくだらないことからさっさとおりればいい。</p> <p>海外脱出するとか、起業するとか、地方に行くとか、仮に就職するにしても大企業ではなくベンチャーにするとか……etc。</p> <p>もう20世紀ではないので、生き方なんていくらでもある。むしろ、<strong>20世紀型の「大学出てサラリーマンになれば一生安泰」という生き方自体が時代遅れ</strong>になりつつある。</p> <p>ネットのお陰で、起業の敷居はぐんと下がっている。身近なところで仲間がいなければ、SNSで仲間を探せばいいのではないか。資金が必要なら、クラウドファンディングもある。私が常日頃から提案している「海外脱出」も、きちんと情報収集し、必要なスキルと語学力さえ身につければ、さほど難しいことではない。</p> <p>必要なことは、他人の批判とか世間体を気にせず、自分で考え、自分で決め、失敗を恐れずに突き進んでいく勇気。<strong>あなたの選択が正しいかどうかは、歴史が証明してくれる</strong>。</p> <p>日本は坂を転げ落ちるように衰退しているが、日本を支配しているおっさんが無能だったということの証明に他ならない。あなたは若くて優秀なのだから、そんな無能なおっさんにホイホイついて行く必要はどこにもない。</p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">日本の衰退っぷりがひと目でわかるGIFがこれ 冗談抜きでヤバいぞ<a href="https://t.co/aXDuOVW7av">https://t.co/aXDuOVW7av</a><br><br>変わったのはアジア域内だけで本当に日本「だけ」がはっきり縮小してる。その他の地域のバランスは域内でも安定というのは面白い発見だ。 <a href="https://t.co/Lz2Pvxjg0U">pic.twitter.com/Lz2Pvxjg0U</a></p>&mdash; sakamobi (@sakamobi) <a href="https://twitter.com/sakamobi/status/881423593715884032?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年7月2日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p>まだ就活で消耗してるの? そんなに社畜になりたいの? どMなの?</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p><span style="font-style: italic;">拝啓社畜様。今後の貴殿のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。<s>チーン。</s></span></p> <p>と、過労死したり、妻子から蔑ろにされる自宅難民になったりしないように心の中でサイレントお祈りでもして、自分の人生を生きよう。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4006032056/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41F-r71ri5L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="なぜ日本は没落するか (岩波現代文庫)" title="なぜ日本は没落するか (岩波現代文庫)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4006032056/galaneet-22/">なぜ日本は没落するか (岩波現代文庫)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 森嶋通夫</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 岩波書店</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2010/07/17</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li> <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 6回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4006032056/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (11件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 女性優遇ファシズム─ただし、「お客様としての女性」に限る hatenablog://entry/17391345971621820446 2018-03-05T07:00:00+09:00 2018-03-05T22:39:11+09:00 ここのところ、日本では「女性専用車両」をめぐって、テレビやネット界隈で揉めにもめている。この問題に関しては、私のブログでは、過去2回ほど取り上げた。1回目『女性専用車両の何が問題か?』では女性専用車両の問題点を、2回目『女性専用車両ではなく混雑緩和こそが痴漢対策』では女性専用車両の解決策を、そして3回目となる今回は、女性専用車両問題を含めた今の日本を覆う女性優遇の風潮の異常さについて書く。 女性優遇に傾倒する日本のマスコミ この問題が大きく取り沙汰されて以降、私は「女性専用車両」に反対するグループのサイトやブログ、関連するYouTube動画を見てまわった。放送されたテレビ番組の動画も見てみたが… <p>ここのところ、日本では「女性専用車両」をめぐって、テレビやネット界隈で揉めにもめている。この問題に関しては、私のブログでは、過去2回ほど取り上げた。1回目『<a href="/entry/0132">女性専用車両の何が問題か?</a>』では女性専用車両の問題点を、2回目『<a href="/entry/0134">女性専用車両ではなく混雑緩和こそが痴漢対策</a>』では女性専用車両の解決策を、そして3回目となる今回は、女性専用車両問題を含めた今の日本を覆う女性優遇の風潮の異常さについて書く。</p> <h3>女性優遇に傾倒する日本のマスコミ</h3> <p>この問題が大きく取り沙汰されて以降、私は「女性専用車両」に反対するグループのサイトやブログ、関連するYouTube動画を見てまわった。放送されたテレビ番組の動画も見てみたが、その多くが、問題の本質に迫ることなく、「女性専用車両に反対する側を叩く」という残念な構成になっていた。</p> <p>インタビューを受けた本人(<a href="http://sabetsu.net/" target="_blank">差別ネットワーク</a>:ドクター差別さんこと兼松信之さん)は、実名・顔出しを求めていたにもかかわらず、放送時は顔にモザイクがかけられ、実名も団体名も出されなかった。彼は「誹謗中傷まがいの発言があっても、名誉毀損で訴えられないための予防策」と自身のブログで述べていてが、誹謗中傷まがいの発言をするであろう人を、出演させるのはいかがなものだろうか。結局のところ、反対派を悪者に仕立て上げ、叩く方向に持って行きたいという印象操作にしか見えなかった。</p> <p>「女性優遇を旗印に、お年寄りや障がい者の男性など、本来優先されるべき弱者の人たちが蔑ろにされている」とコメントがあった「モーニングショー」が比較的まともだった。その番組は「トラブルを起こすような方法はよくない」で閉じられていたが、事が大きくなるまでマスコミが取り上げない以上、私は仕方ないのではないかと思う。</p> <p class="note">※ 実際、朝日新聞が「遅延の原因」としてサイトで取り上げ、ネットが炎上し、テレビが取り上げ、さらに別のテレビ局もそれに追随したという形になった。</p> <p>世の中には、理不尽なことや間違った方向に進んでいることがたくさんあるが、きちんと取材し、追求し、論評し、そして文や映像といった形で表現することで、世間に知らしめ、社会をより良い方向に動かしていく。そんな大きい力があるからこそ、「第4の権力」と呼ばれるゆえんである。<strong>今のマスコミは、そんな崇高な精神は忘れ、大衆とスポンサーに迎合している</strong>としか思えない。日本のマスコミのレベルの低さが垣間見える。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180304/20180304163605.png" alt="ギャップ" /></p> <h3>もはや女性優遇ファシズム</h3> <p>それにしても、こういった状況を見ていると、今の日本は「女性優遇ファシズム」とでもいうべき状況になっているように思う。<strong>女性を喜ばせたり、優しくしたりすることこそが大切という風潮が日本全体に広がっていて、それに異を唱える人を、「思いやりがない」「男としての器が小さい」「マナー違反」などと徹底的に排斥する</strong>のである。そういった空気の中では、法、論理、理論、原理原則や客観的事実といったものは軽んじられる。場合によっては、法さえ解釈をねじ曲げ、こじつけようとする。女性専用車両はその筆頭だろう。</p> <p>戦中・戦前の日本では、自由や人権といったものは、国益の名の下に徹底的に弾圧され、反対するものは、国民からも「愛国心がない」「非国民」と非難された。今の日本の異様な女性優遇も、それと同じようなものである。即ち、全体主義だ。</p> <p>安倍政権は、「<a href="https://www.kantei.go.jp/jp/headline/josei_link.html" target="_blank">すべての女性が輝く社会づくり</a>」を掲げているが、それがガラパゴス化したのものではないか。</p> <p class="note">フェミニスト(feminist)という言葉だが、日本では「女性を大切に扱う男性」「女に甘い男」という意味合いである。しかし、<strong>英語本来の意味は「女性に対する差別や不平等の解消を唱える人」である</strong>。日本語のような意味ではまず使われない。言葉の定義までガラパゴス化する日本……。</p> <h3>日本の女性差別はこんなに酷い</h3> <p>とはいっても、<strong>日本で女性が優遇されているのは、あくまで「お金を払ってくれるお客様としての女性」、あるいは「性の対象としての女性」である</strong>。社会の一員として働き、尊厳を守られる1人の人間としての女性は、おおよそ先進国とは思えないほど冷遇されている。</p> <p>いくつか例を挙げよう。</p> <ul> <li>単身女性の貧困率は32%、男性は25%<sup><a href="#f-c3b07459" name="fn-c3b07459" title="単身女性の32%「貧困」、男性は25% 人口問題研 :日本経済新聞">*1</a></sup></li> <li>結婚したり、出産したりすると退職を迫られる風潮</li> <li>女性の管理職の割合は108ヵ国中96位で中国より下<sup><a href="#f-51cc0971" name="fn-51cc0971" title="【女性管理職ランキング】日本は中国以下の96位 フィリピンはトップ10入り">*2</a></sup></li> <li>女性議員の割合は193ヵ国中158位で中韓を大きく下回る<sup><a href="#f-69861b92" name="fn-69861b92" title="女性議員の割合、日本は158位 中韓を大きく下回る - Sputnik 日本">*3</a></sup></li> <li>セクハラや性犯罪の被害者となった女性を批判する風潮<sup><a href="#f-d2469a20" name="fn-d2469a20" title="(@シンガポール) シンガポールから考える被害者重視のセクハラ対策:朝日新聞デジタル">*4</a></sup><sup><a href="#f-3fa4e04f" name="fn-3fa4e04f" title="In patriarchal Japan, saying 'Me Too' can be risky for women - ABC News">*5</a></sup></li> <li>AV出演強要や「JKお散歩」などに見る性的搾取</li> <li>政治家による女性蔑視発言の数々(「産む機械」「有害なのはババア」「女の子にサイン・コサイン」……etc)</li> </ul> <p>国連の女子差別撤廃委員会から散々勧告されている「選択式夫婦別姓」<sup><a href="#f-402a6876" name="fn-402a6876" title="「男女が同じ選択肢を」 夫婦同姓、国連は改善勧告|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE">*6</a></sup>も相変わらず実現していない。最近、二度目の訴訟が提起されたが、保守の塊とも言える自民党政権を忖度する日本の司法のことだから望み薄であろう。</p> <p>さらに、安倍政権になってから、男女の格差の度合いを示すジェンダーキャップ指数も下がっている。(2017年は世界144ヵ国中114位、過去最低だった前年からさらに後退)</p> <p>レディースデーなどを実施して、「当社は女性に優しい会社です」と言わんばかりに世間にアピールしている会社が、女性の管理職ゼロだったり、セクハラが横行してしたり、結婚・出産を機に辞めさせられたりすることがまかり通っているのが日本社会なのだから、開いた口がふさがらない。</p> <p>これが「女性の輝く社会」なのだろうか?</p> <p>おっさんたちは、女性の胸にではなく、自分の胸に手を当てて考えてみるべきではないか。</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>それにしても、日本ってどうしようもない国だなぁとつくづく思う。「あっ、だから衰退するのか……」と納得した瞬間、しょせん日本はこの程度の国なのかなと感じた。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4915855252/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/415BEpfiOIL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="女性専用車両の社会学" title="女性専用車両の社会学"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4915855252/galaneet-22/">女性専用車両の社会学</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 堀井光俊</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 秀明出版会</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2009/11/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 3人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 67回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4915855252/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-c3b07459" name="f-c3b07459" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG08001_Y2A200C1CR0000/" target="_blank">単身女性の32%「貧困」、男性は25% 人口問題研 :日本経済新聞</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-51cc0971" name="f-51cc0971" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/20/japan-woman_n_6719344.html" target="_blank">【女性管理職ランキング】日本は中国以下の96位 フィリピンはトップ10入り</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-69861b92" name="f-69861b92" class="footnote-number">*3</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://jp.sputniknews.com/japan/201803034635703/" target="_blank">女性議員の割合、日本は158位 中韓を大きく下回る - Sputnik 日本</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-d2469a20" name="f-d2469a20" class="footnote-number">*4</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.asahi.com/articles/ASL2164KNL21UHBI01X.html" target="_blank">(@シンガポール) シンガポールから考える被害者重視のセクハラ対策:朝日新聞デジタル</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-3fa4e04f" name="f-3fa4e04f" class="footnote-number">*5</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://abcnews.go.com/Entertainment/wireStory/patriarchal-japan-risky-women-53412136?cid=social_twitter_abcn" target="_blank">In patriarchal Japan, saying 'Me Too' can be risky for women - ABC News</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-402a6876" name="f-402a6876" class="footnote-number">*6</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://style.nikkei.com/article/DGXMZO98795970U6A320C1TY5000" target="_blank">「男女が同じ選択肢を」 夫婦同姓、国連は改善勧告|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE</a></span></p> </div> galaneet 女性専用車両ではなく混雑緩和こそが痴漢対策 hatenablog://entry/17391345971620747529 2018-03-01T07:00:00+09:00 2018-03-01T07:00:16+09:00 前々回の記事では、最近話題になっている「女性専用車両」の問題点を取り上げ、男性にとっても女性にとっても差別に当たり、痴漢対策としても何ら意味がないという趣旨の記事を書いた。前々回の記事では、割愛した部分や書き足りない部分があったので、今回はその部分について書こうと思う。 この記事を書いているさなか、女性専用車両に反対するグループ「差別ネットワーク」が渋谷駅前で街頭演説をし、彼らに反対するグループがカウンター行動をするという事件があった*1。また、テレ朝が反対派グループの男性を取材し、テレビ放送されたことで、Twitterでも一時トレンドになり、今でも賛否両論が繰り広げられている。 カウンター団… <p><a href="/entry/0132" title="【関連記事】女性専用車両の何が問題か?">前々回の記事</a>では、最近話題になっている「女性専用車両」の問題点を取り上げ、男性にとっても女性にとっても差別に当たり、痴漢対策としても何ら意味がないという趣旨の記事を書いた。前々回の記事では、割愛した部分や書き足りない部分があったので、今回はその部分について書こうと思う。</p> <p>この記事を書いているさなか、女性専用車両に反対するグループ「<a href="http://sabetsu.net/" target="_blank">差別ネットワーク</a>」が渋谷駅前で街頭演説をし、彼らに反対するグループがカウンター行動をするという事件があった<sup><a href="#f-558e9b3f" name="fn-558e9b3f" title="「女性専用車両」反対派とカウンターが渋谷駅前で衝突、「帰れ」コール響き騒然 - 弁護士ドットコム">*1</a></sup>。また、テレ朝が反対派グループの男性を取材し、テレビ放送されたことで、Twitterでも一時トレンドになり、今でも賛否両論が繰り広げられている。</p> <p class="note">カウンター団体は、レイシズムに反対するグループという指摘がある。人種差別に反対する人が、性差別に反対するグループを批判しているところをみると、彼らは「差別」の定義を理解していないように思えてくる。</p> <p class="note">反対派の人たちは以前からちょくちょくと「任意確認乗車」と称して女性専用車両に乗り込んだり、女性専用車両に反対する街頭演説を行ってたりしているようだ。女性客とトラブルになって電車を止めてしまうことも何度かあったが、今回はたまたま朝日新聞が「遅延の原因」として記事にした<sup><a href="#f-e35a0c59" name="fn-e35a0c59" title="女性専用車に男性3人居座り メトロ千代田線遅れる:朝日新聞デジタル">*2</a></sup>ことで一気に広がった感じだ。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180301/20180301005813.png" alt="ラッシュアワー" /></p> <h3>痴漢は日本の恥部</h3> <p>混雑した通勤電車内で痴漢が多く、痴漢によって苦しめられている女性が少なくないことは、紛れもない事実である。そして、痴漢は女性の尊厳を踏みにじる卑劣な性犯罪であると同時に、公共交通機関における痴漢は、無関係な男性に濡れ衣を着せるリスクをもはらむ。</p> <p>女性客にとっては、自分の夫や父や息子が痴漢冤罪に巻き込まれることで、家庭崩壊に繋がる。男性客にとっては、自身が冤罪に巻き込まれるリスクがあることはもちろん、自分の妻や娘が、性犯罪の被害者になることもある。</p> <p>国にとっては、痴漢が"chikan"として世界語になり、国際社会において性犯罪大国とのレッテルを貼られることは、日本を訪れたり、日本で働こうとしたりしている外国人の二の足を踏ませることになる。</p> <p>痴漢は一般市民にとっても、国にとっても、深刻な社会問題である。早急な対策が必要なのは言うまでもない。</p> <p>ただ、痴漢加害者の大半が男性であることを鑑みても、<strong>女性専用車両は痴漢問題の解決策ではない</strong>。女性専用車両が導入されて15年以上経つが、<strong>一向に問題の解決はしていない</strong>。むしろ、男女間の対立を煽ったり、問題の本質を覆い隠したりしているだけだ。痴漢対策として、女性専用車両(=基本的に女性しか乗れない車両)を作ればよいというのは、あまりにもお粗末すぎる。</p> <h3>痴漢対策は混雑率の緩和しかない</h3> <p>電車内での痴漢の発生時間帯が朝ラッシュ時<sup><a href="#f-6bf784d8" name="fn-6bf784d8" title="「痴漢」のピークは<朝8時半>! 東京で年に痴漢1800件|ヘルスプレス/HEALTH PRESS">*3</a></sup>であることからも、電車内の痴漢の多くは、身動き取れないほどのすし詰め状態の中で行われる。では、<strong>混雑率の緩和こそが最大の痴漢対策</strong>になるだろう。</p> <p>実際、特に東京圏の通勤電車の混雑は常軌を逸している。</p> <p>英語版Wikipediaの<a href="https://en.wikipedia.org/wiki/Yamanote_Line">山手線の記事</a>(2016年)によると、</p> <ul> <li>ロンドン地下鉄は、11路線270駅で、1日の利用者数は336万人。</li> <li>ニューヨーク地下鉄は、26路線482駅で、1日の利用者数は508万人。</li> <li>東京は、山手線1路線29駅だけで、1日の利用者数は368万人。</li> </ul> <p>である。</p> <p>つまり、<strong>東京は山手線1路線だけでロンドンの地下鉄全路線に匹敵する利用者</strong>がいる。もちろん、東京を走っているのは山手線だけでなく、山手線の内側を中心に多数の地下鉄が網の目のように張り巡らされ、池袋・新宿・渋谷などのターミナルには他の路線が乗り入れている。さらに10両編成といった比較的長い電車がひっきりなしに発着している。それにもかかわらず、あの混雑なのだから、<strong>東京の鉄道混雑水準が、欧米先進国の大都市のそれからかけ離れている</strong>かは想像に難くない。</p> <h3>「9時だョ!全員集合」を今度こそ見直すとき</h3> <p>混雑を緩和するには、編成両数を増やすか、線路を増やすか、あるいは、新路線を作るかしかない。東京の人口は増え続けているが、2025年をピークに減少に転じると予想されている。将来的な人口減少を見越せば、鉄道事業者は設備投資には及び腰にならざるを得ない。</p> <p>輸送力増強に頼らずに鉄道の混雑を緩和するにはどうすればいいだろうか?</p> <ul> <li>東京一極集中の是正</li> <li>フレックスタイム</li> <li>在宅勤務</li> <li>時差通勤</li> </ul> <p>あたりだろう。</p> <p>多くの会社や学校は午前9時までに始まる。そのため、必然的に午前7時〜8時代の電車が混雑する。</p> <p>ITがこれほど発達しているにもかかわらず、なぜ9時始業にこだわるのだろうか? 9時に全員が顔を合わせる必要がどこにあるのだろうか? サービス業など職によっては9時に全員がそろっていなければ仕事が始められないというケースもあるだろう。しかし、ホワイトカラーの仕事であれば、始業・終業時間の融通は利かせることができるはずである。また、学校においても、授業の一部をオンライン化して自宅で受けられるようにできるだろう。実際、ネットを使った通信制の高校や大学はあるのだから。</p> <p>私が生まれる前に「8時だョ!全員集合」というバラエティー番組があったが、日本は「9時だョ!全員集合」と言わんばかりの前世紀的な働き方をいい加減に終わらせるときではないかと思う。</p> <h3>鉄道事業者は実効性のある痴漢対策を</h3> <p>鉄道事業者も、「他社局もやっている」「(消費者としての)女性を優遇する=女性に優しい会社=世間受けがいい」といった理由で女性専用車両を設定するのではなく、<strong>実効性のある痴漢対策(混雑緩和策)</strong>を本気で取り組んでもらいたい。例えば、車内防犯カメラの設置、制服警官の配置、定期券やICカードの時間帯別運賃の導入などだ。</p> <p class="note">※ 防犯カメラ設置や制服警官配置で犯行の一部始終をとらえることは難しいが、抑止効果はある。</p> <p>百歩譲って、「女性専用車両が痴漢対策に効果的であり、今後も続ける」と主張するなら、女性専用車両導入で痴漢がどれだけ減ったのか、他の車両の混雑率はどうなったのかなどの説得力のあるデータを出すと同時に、男女平等との整合性や任意性の担保について自社の考えを明らかにすべきではないか。残念なことに、「<a href="http://www.eonet.ne.jp/~senyou-mondai/" target="_blank">女性専用車両に反対する会</a>」のサイトを見る限り、鉄道事業者は、そういった指摘には曖昧な対応に終始しているようだ。</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>それにしても、女性専用車両問題とその背後には、日本が抱える非常に多くの問題が凝縮されているように思う。</p> <p>性差別、東京一極集中、9時始業という画一的な働き方、冤罪リスクと「人質司法」と呼ばれる司法の後進性、消費者としての女性は優遇する一方で労働者としての女性は冷遇する社会、性犯罪に対する認識の低さ、差別に対する理解不足、論理ではなく感情論で良し悪しを判断する世間……etc。</p> <p>解決への道のりは遠そうだが、私たち日本人が問題を問題として認識し、解決へと向けて考え、行動に移す必要がある。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4915855252/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/415BEpfiOIL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="女性専用車両の社会学" title="女性専用車両の社会学"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4915855252/galaneet-22/">女性専用車両の社会学</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 堀井光俊</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 秀明出版会</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2009/11/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 3人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 67回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4915855252/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-558e9b3f" name="f-558e9b3f" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.bengo4.com/internet/n_7490/" target="_blank">「女性専用車両」反対派とカウンターが渋谷駅前で衝突、「帰れ」コール響き騒然 - 弁護士ドットコム</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-e35a0c59" name="f-e35a0c59" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.asahi.com/articles/ASL2J64NML2JUTIL073.html" target="_blank">女性専用車に男性3人居座り メトロ千代田線遅れる:朝日新聞デジタル</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-6bf784d8" name="f-6bf784d8" class="footnote-number">*3</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://healthpress.jp/2017/09/post-3195.html" target="_blank">「痴漢」のピークは<朝8時半>! 東京で年に痴漢1800件|ヘルスプレス/HEALTH PRESS</a></span></p> </div> galaneet 「日本に生まれたから幸せ」という時代は終わり、価値を生み出せる人が生き残る hatenablog://entry/17391345971619695644 2018-02-26T07:00:00+09:00 2018-02-26T07:00:13+09:00 目に見えて訪日外国人観光客の数が増えた。増えたのはアジアの人たちだ。欧米語ではない言葉でおしゃべりしながら、スーツケースをガラガラと引いている姿は珍しくなくなった。かつて物価が高い日本に旅行に来られるアジア人は、比較的裕福な人が多かったことを考えると、相対的に「日本は安くなった」ということである。 他方、日本に目を向けると、大学を出ながらも就職口を見つけられず、非正規雇用に甘んじたり、ブラック企業で長時間労働を余儀なくされたりしている人が少なくない。奨学金(という名の多額の借金)を背負い、連帯保証人共々自己破産する人もいる。 こういう状況を目の当たりにすると、否が応でも時代は変わってしまったん… <p>目に見えて訪日外国人観光客の数が増えた。増えたのはアジアの人たちだ。欧米語ではない言葉でおしゃべりしながら、スーツケースをガラガラと引いている姿は珍しくなくなった。かつて物価が高い日本に旅行に来られるアジア人は、比較的裕福な人が多かったことを考えると、相対的に「日本は安くなった」ということである。</p> <p>他方、日本に目を向けると、大学を出ながらも就職口を見つけられず、非正規雇用に甘んじたり、ブラック企業で長時間労働を余儀なくされたりしている人が少なくない。奨学金(という名の多額の借金)を背負い、連帯保証人共々自己破産する人もいる。</p> <p>こういう状況を目の当たりにすると、否が応でも時代は変わってしまったんだと痛感せざるを得ない。</p> <p>ネット上には相変わらずマイノリティーを標的にしたヘイトが蔓延し、テレビを付ければ外国人に日本を賞賛させる番組が相変わらず人気だが、否応なしに見せつけられるこの事実から刹那でも目を背けるための一種のドラッグのような役割を果たしているのだろうか。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="グローバリゼーション" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20180225/20180225234818.png" alt="グローバリゼーション" /></p> <h3>価値を生み出せる人が上に来る</h3> <p>先進国出身か途上国出身かであるかに関わらず、より多くの価値を生み出せる人が、より多くの富を得られる。反面、あまり価値を生み出せない人は、あまり富を得られない。価値を生み出せる人と生み出せない人の差が急速に広がっている。</p> <p>「価値を生み出す」とはどういうことか?──<strong>多くの人が、より多くのお金(時間)を投じたいと思うものを生み出すことである</strong>。</p> <p>ネットユーザーの中でも、価値を生み出せる人とそうでない人とに見事に別れている。人気ブロガーや人気YouTuberは、多くの価値を生み出している。他方、ヤフーニュースのコメント欄や掲示板に匿名でゴミみたいな投稿をしたり、Twitterでクソリプを飛ばしたりしている人たちは、少なくともネット上では何の価値も生み出していない。</p> <p>人気YouTuberを「バカみたいことしてるだけだろ」「おしゃべりしながらゲームやってるだけじゃん」と批判的に捉える人がいる。しかし、そういった動画を「面白い」と思い、貴重なお金や時間を費やして見る価値があると多くの人が思っているからこそ、あれだけの再生回数とチャンネル登録者数を稼ぎ、莫大な広告収入を得ている。</p> <p><strong>資本主義的な価値があるかどうかを判断するのは、自分ではなく、あくまでも市場である。</strong></p> <p class="note">※ 私はまとめサイトは嫌いなので見ないが、資本主義的には価値を生み出している。</p> <h3>会社も価値を生み出す場所</h3> <p>多くの人が勤めている「会社」も価値を生み出す場所だ。生産手段を持つ資本家が、労働者から労働力という商品を買い、その労働力を使うことで、剰余価値を生み出していく。それが資本主義である。</p> <p>ところが、日本の会社はガラパゴス化していて、仲良しクラブや疑似家族のようになっている。女性だったり、履歴書が手書きではなかったり、残業を嫌がったりするからといった理由で十分な職業能力がある人を雇わない。逆に、コミュニケーション能力(って何?)があったり、従順であったりという理由で職業能力の高低を問わず採用し、さらに勤続年数に応じて昇進・昇級させている。こうやって見ると、日本の労働市場は、全然資本主義的ではない。性別や年齢に関係なく、より多くの価値を生み出す人を雇うのが資本主義的なやり方だからだ。</p> <p>日本的な年功序列や終身雇用がうまく機能したのは、戦後の高度経済成長期という一時期に過ぎない。</p> <p>このグローバリゼーションの時代に、そんな日本的なやり方がいつまでも通用するわけがない。非正規雇用が増えていたり、無期雇用転換を嫌がったり、追い出し部屋なるものができたり、「働き方改革」が唱えられたりしているのは、日本のいびつなやり方がもはや限界に来ている証拠だろう。</p> <p>遅かれ早かれ、日本的なやり方は終焉を告げる。そうしないと、このグローバリゼーションの時代に生き残れないからだ。<strong>「グローバリゼーション」と言えば、聞こえはいいが、実体は「無間競争地獄」である</strong>。大学の受験戦争が可愛く見えてくるほどの地獄だ。</p> <p class="note">※ 日本という国自体が時代の変化について行けず、終焉を迎えるかもしれないけど。</p> <p>日本に生まれたから豊かで幸せ、さらに、一流大学を出て一流企業に入れば一生安泰という時代は終わりを告げ、<strong>価値を生み出せる人が上に来る時代</strong>だ。</p> <p>東京に勤めているサラリーマンのおっさんたちは、どれだけの価値を生み出しているのだろうか? 単に勤続年数が長いというだけで、それに見合わない高給をもらっているだけではないだろうか? 複数ヵ国語を流暢に話し、ITリテラシーが高く、ハングリー精神あふれるアジアの若者の方が、より多くの価値を生み出せるのではないだろうか?</p> <h3>僕たちはどう生きるか?</h3> <p>どうすれば価値を生み出せるのか?……残念ながら「こうすればいい」という答えはない。あえて答えを出すとすれば、「勉強」→「実践」→「失敗」の繰り返しだろうか? では、何を勉強するのか? 仮想通貨かもしれないし、動画の編集方法かもしれないし、英語かもしれないし、プログラミングかもしれないし、コミュニケーション能力かもしれないし、ネット民の煽り方かもしれないし……etc。</p> <p>私は、自分がやりたいこと、自分にできそうなこと、世の中の動向の3つがキーになるのではないかと思っている。</p> <p class="note">※ AIの発達で不要となっていく職を選んでも将来性がないし、自分がやりたくもないことを我慢して続けても鬱になるし、逆立ちしても自分にできそうにないことに挑戦するのは時間の無駄になるからだ。</p> <p><strong>自分が「これだ!」と思うものに挑戦してみればいい</strong>。もし、失敗したら、その失敗経験を糧に何度でもやり直せばいい。失敗しても、命を取られるわけではないのだから。にっちもさっちもいかなくなったら、堂々と行政のお世話になればいい。税金を払うのは、そういったセーフティーネットのためでもある。</p> <p>私たちはそういう世界、そういう時代に生きている。</p> <p class="noindent">さて、<br /><s>君たちはどう生きるか?</s><br /> 僕たちはどう生きるか?</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729464/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51q5Yu5U4qL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="君たちはどう生きるか" title="君たちはどう生きるか"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838729464/galaneet-22/">君たちはどう生きるか</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 吉野源三郎</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> マガジンハウス</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/08/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4838729464/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (3件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 女性専用車両の何が問題か? hatenablog://entry/17391345971618243759 2018-02-21T07:00:00+09:00 2018-02-28T17:42:13+09:00 先週金曜日(2018年2月16日)、東京メトロ千代田線で、女性専用車両をめぐって一悶着があった。 ※ 女性専用車両に反対する男性が女性専用車両に乗り込み、トラブルが発生することは以前からたまにあったが、今回は朝日新聞が記事にしたことで議論を巻き起こした。 「女性専用車両」と聞くと、男性は乗れないと思われがちだが、法律上の根拠はない。法の下の平等を定めた憲法に抵触するからである。そのため、鉄道事業者としては「お願い」するしかない。*1 私が女性専用車両に反対する3つの理由 私は、以下の3つの理由により「女性専用車両」には反対する。 ① 女性専用車両は性差別 「差別」の定義は、性別、肌の色、出身地… <p>先週金曜日(2018年2月16日)、東京メトロ千代田線で、女性専用車両をめぐって一悶着があった。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="女性専用車に男性3人居座り メトロ千代田線遅れる:朝日新聞デジタル" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fwww.asahi.com%2Farticles%2FASL2J64NML2JUTIL073.html" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p class="note">※ 女性専用車両に反対する男性が女性専用車両に乗り込み、トラブルが発生することは以前からたまにあったが、今回は朝日新聞が記事にしたことで議論を巻き起こした。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="女性専用車両" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20071101/20071101193326.jpg" alt="女性専用車両" /></p> <p>「女性専用車両」と聞くと、男性は乗れないと思われがちだが、法律上の根拠はない。法の下の平等を定めた憲法に抵触するからである。そのため、鉄道事業者としては「お願い」するしかない。<sup><a href="#f-7d2a93b9" name="fn-7d2a93b9" title="「女性専用車両」に乗ってきた男性が「地蔵化」して降りない! 法的な問題はないの? - 弁護士ドットコム">*1</a></sup></p> <h3>私が女性専用車両に反対する3つの理由</h3> <p>私は、以下の3つの理由により「女性専用車両」には反対する。</p> <h4>① 女性専用車両は性差別</h4> <p>「差別」の定義は、性別、肌の色、出身地、性的指向・性自認(LGBT)、国籍など能動的に変えられない属性に対して、不利益な扱いをすることである。その定義に当てはめれば、女性専用車両は、男性であることだけを理由に、性犯罪者予備軍や不快な存在として特定の車両から実質的に排除しているのだから、<strong>明白な差別である</strong>。どんな詭弁を弄しようが差別は差別だ。</p> <p>鉄道営業法34条では「婦人ノ為ニ設ケタル待合室及車室等ニ男子妄ニ立入リタルトキ」は科料を科すと定められている(現憲法下では無効)が、法的根拠のない「お願い」しかできない時点で、鉄道事業者自体が男女平等に反する(=男性差別)ことを事実上認めてしまっている。</p> <h4>② 女性専用車両は男性客の利便性を大きく損う</h4> <p>エスカレーターや階段でホームに上がった場所に女性専用車両が位置していると、それを避けるため、男性は一車両分(約20メートル)歩かなければならない。発車間際であれば乗り遅れることもあるだろうし、駆け込み乗車しようとして人とぶつかってしまうこともあるかもしれない。また、お年寄りや身体の不自由な人にとっては、わずか一車両分の移動すら困難な場合がある。</p> <p>※ 鉄道事業者は身体の不自由な男性も乗れることを周知しているが、身体が不自由かどうかは外見からは分からない人もいる。移動に困難を来す人が必ずしも障害者であるとは限らない。</p> <h4>③ 女性専用車両は痴漢対策になっていない</h4> <p>女性専用車両は痴漢対策として導入されたが、痴漢対策に何ら寄与していない。女性専用車両によって、痴漢の発生件数が増えることはあっても、減ることはない。</p> <p>痴漢の発生する時間帯は、平日朝ラッシュ時が突出している。痴漢は逮捕されることを最も恐れているので、混雑が激しければ激しいほど好都合である。実際、女性専用車両を写した動画や画像を見てみると、女性専用車両とその隣の車両で混雑率に大きな差があることが分かる。結局、<strong>女性専用車両は、他の車両の混雑を悪化させ、一般車両に乗る女性が痴漢に遭う確率を増やしているだけ</strong>である。当然、男性客にとっては、痴漢冤罪に巻き込まれるリスクも増える。</p> <p>偶数号車は男性、奇数号車は女性といったように完全に男女別にすれば痴漢はほぼなくなるだろう、おおよそ現実的ではない。</p> <p class="note">※ 女性専用車両導入の前と後では、後の方が痴漢被害が増えたという報道が以前あった。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781615716/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51UhmUtN-RL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="男が痴漢になる理由" title="男が痴漢になる理由"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781615716/galaneet-22/">男が痴漢になる理由</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 斉藤章佳</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> イースト・プレス</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/08/18</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4781615716/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>「女性専用車両」は痴漢問題解消の「解」ではない</h3> <p>女性専用車両に反対する人が鉄道事業者に抗議すると、「迷惑行為防止のためです」「任意協力なので法律上問題ありません」と言われる。では、痴漢被害に苦しんでいる女性が鉄道事業者に対策を求めて抗議すると、何と言われるのだろうか? 十中八九「女性専用車両を設けておりますので、そちらをご利用ください」と言われるであろう。</p> <p>ここが問題である。痴漢の存在を鉄道事業者自らが認めてしまっていることになるからだ。</p> <p>女性専用車両は、首都圏では端っこにあることが多いため、混み合ったホームを女性専用車両の乗車位置まで歩かなければならない。非常に不便である。痴漢に遭いたくない女性を、不便な「女性専用車両」に隔離することが正しいことなのだろうか?</p> <p><strong>女性は好きな車両に乗り、かつ、痴漢(という名の性犯罪)によって尊厳を犯されない権利がある</strong>はずではないか。</p> <p>同和問題に例えると、行政が「差別されたくないなら引っ越せばいいだろ」と言っているのと同じことだ。私たちには居住の自由(憲法22条)があり、差別を受けない(憲法14条)ことが憲法で定められている。この場合、「移動しろ」というのではなく、差別をなくすのが本筋であろう。</p> <p>つまるところ、女性専用車両は、男性差別であることはもちろんのこと、痴漢対策にすらなっておらず、「男性がいないこと」自体を売りにした鉄道事業者の女性優遇サービスに他ならない。JRと私鉄との競争が激しい関西の方が、女性専用車両の設置時間帯が長い(終日導入も珍しくない)ことからも明らかだ。</p> <h3>女性専用車両ではなく痴漢問題の根本解決を</h3> <p>女性専用車両は、日本人の大好きなオーベー(欧米)にはない。以前、英国で痴漢対策として女性専用車両導入が提言されたことがあったが、「我々は性別によるアパルトヘイトは望まない」と一蹴された。<sup><a href="#f-e2d7075a" name="fn-e2d7075a" title="Labour MP faces backlash over women-only carriages idea - BBC News">*2</a></sup><sup><a href="#f-c347e4ec" name="fn-c347e4ec" title="Shadow minister faces backlash over women-only train carriage idea | World news | The Guardian">*3</a></sup> 英国を初めとした欧米の鉄道は頻繁に遅れるが、人権意識や男女平等といったものは、日本とは比較にならないほど進んでいる。逆に、日本が未だ先進国と言えるのは、インフラ、技術力と経済力だけと言えるだろう。(その技術力も経済力も急速に落ちている)</p> <p>日本は、20秒の早発を謝罪するよりも大切なことがあるのではないか。</p> <p>私たちは、臭いものに蓋をするのではなく、臭いの原因となるものを少しずつ取り除いていくべきである。痴漢(という名の性犯罪)に苦しめられている<strong>女性が求めているのは、隔離ではなく、痴漢をなくすこと</strong>なのだから。そして、そのことは日本の国益にも繋がる。</p> <blockquote> <p>性犯罪やセクハラは、社会の秩序を乱し、成長の要である外資企業の誘致を阻む重大な社会問題――。そんな認識がシンガポールでは徹底している。「日本は伝統的に均質で男性上位のヒエラルキー社会で、女性が性被害を訴えることを好まない。そうした社会や職場の『普通』に負けないこと」</p> <div class="source">(@シンガポール) <a href="http://www.asahi.com/articles/ASL2164KNL21UHBI01X.html">シンガポールから考える被害者重視のセクハラ対策</a>:朝日新聞デジタル</div> </blockquote> <p>誰も、自分の彼女や娘を、性犯罪が横行している国に行かせたいとは思わないだろう。</p> <p class="note">※ <a href="https://www.gov.uk/foreign-travel-advice/japan/safety-and-security" target="_blank" title="Safety and security - Japan travel advice - GOV.UK">英外務省の訪日注意喚起情報サイト(英語)</a>に「通勤電車内での痴漢(chikan)はかなり一般的である」と掲載されている。</p> <p style="text-align: center;">*</p> <p>女性専用車両のことを外国人に話すと、</p> <ul class="nodot"> <li>「女性専用エスカレーター、女性専用車線、女性専用駐車スペースとかも導入したら(笑)」</li> <li>「日本って変な国だよね。<strong>消費者(お客)としての女性は優遇されてるのに、生産者(労働者)としての女性は信じられないほど冷遇されている</strong>のだから。日本の女性はもっと怒った方がいいよ」</li> </ul> <p>と言われた。</p> <p>ダボス会議を主催する「世界経済フォーラム」が発表した男女格差の度合いを示すジェンダーギャップ指数(2017年)で、日本は世界144カ国中114位となり、過去最低だった前年の111位から<em>さらに後退</em>したそうだ。<sup><a href="#f-ce7bf345" name="fn-ce7bf345" title="日本のジェンダーギャップ指数、過去最低を更新 114位に - ハフポスト">*4</a></sup> 安倍晋三首相曰く「<a href="https://www.kantei.go.jp/jp/headline/josei_link.html" target="_blank">すべての女性が輝く社会づくり</a>」(笑)</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479794379/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2BuuTgYTyL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="日本の女性がグローバル社会で戦う方法" title="日本の女性がグローバル社会で戦う方法"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479794379/galaneet-22/">日本の女性がグローバル社会で戦う方法</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 谷本真由美(@May_Roma)</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 大和書房</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/03/28</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4479794379/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-7d2a93b9" name="f-7d2a93b9" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.bengo4.com/internet/n_4823/" target="_blank">「女性専用車両」に乗ってきた男性が「地蔵化」して降りない! 法的な問題はないの? - 弁護士ドットコム</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-e2d7075a" name="f-e2d7075a" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.bbc.com/news/uk-politics-41028234">Labour MP faces backlash over women-only carriages idea - BBC News</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-c347e4ec" name="f-c347e4ec" class="footnote-number">*3</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.theguardian.com/world/2017/aug/23/shadow-minister-faces-backlash-over-women-only-train-carriage-idea">Shadow minister faces backlash over women-only train carriage idea | World news | The Guardian</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-ce7bf345" name="f-ce7bf345" class="footnote-number">*4</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2017/11/01/nippon_a_23263093/" target="_blank">日本のジェンダーギャップ指数、過去最低を更新 114位に</a> - ハフポスト</span></p> </div> galaneet 有給をいつ何に使おうが勝手だし、そもそも有給を使われることを前提にすべき hatenablog://entry/8599973812317135041 2017-11-13T07:00:00+09:00 2017-11-13T10:18:28+09:00 何気なくGoogleニュースを見ていたら、「『わざわざ有休取ったのに家にいたの?なら出勤しろ』 部下の休日に口を出すトンデモ上司に震撼」というキャリコネニュースの記事を目にした。以前にもゲームの発売日に有休の是非についての記事があったのを思い出した。 一瞬、「まだこんなことで不毛な議論してるんだぁ」と思ったが、日本の会社は相変わらず、休むことには不寛容なんだなぁとつくづく感じた。 逆に聞きたいのだが、有給はどんな時に使えばよいのだろうか? もしかして、40度近い熱があってとても仕事に行けない時に「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と低頭平身になりながら、「私の体調管理がなってないゆえに会社を… <p>何気なくGoogleニュースを見ていたら、「<a href="https://news.careerconnection.jp/?p=42850" target="_blank">『わざわざ有休取ったのに家にいたの?なら出勤しろ』 部下の休日に口を出すトンデモ上司に震撼</a>」というキャリコネニュースの記事を目にした。以前にも<a href="https://www.j-cast.com/kaisha/2017/03/25293754.html?p=all" target="_blank">ゲームの発売日に有休の是非</a>についての記事があったのを思い出した。</p> <p>一瞬、「まだこんなことで不毛な議論してるんだぁ」と思ったが、日本の会社は相変わらず、休むことには不寛容なんだなぁとつくづく感じた。</p> <p>逆に聞きたいのだが、有給はどんな時に使えばよいのだろうか? もしかして、40度近い熱があってとても仕事に行けない時に「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と低頭平身になりながら、「私の体調管理がなってないゆえに会社を休んでしまい、会社に多大な迷惑をかけてしまった」と罪悪感に駆られながら使わなければいけないのだろうか?</p> <h3>有給は労働者の当然の権利</h3> <p>ゲームの発売日だろうが、遊びだろうが、小旅行だろうが、ただ単にダルいからだろうが、有給を使うことにいちゃもんを付けられる筋合いはどこにもない。なぜなら、<strong>有給休暇は労働者に与えられた当然の権利</strong>だからである。法律で認められた正当な権利を行使するのだから、後ろめたい気持ちになる必要はない。</p> <p>こういうことを言うと、必ずと言っていいほど「権利を主張する前に義務を果たせ」と言ってくる社畜がいる。</p> <p>権利と義務の関係は、多くの日本人が勘違いしている。ずっと以前にも書いたが、権利とは義務を果たさなければ与えられないという類いのものではない。権利を持っている人が、それを行使すると、それに応じなければならない義務が生じる。ただそれだけのことだ。</p> <p>例えば、債権を持っている人が債務者に弁済を求めた場合、弁済する義務が生じる。選挙権を持っている人が、投票可能な日時に投票所に行くと、投票させる義務が生じる。有給の例に当てはめると、従業員が有給の権利を行使した場合、使用者は有給を与える義務が生じる。</p> <p class="note">※ 有給休暇は、6ヵ月以上働いて、出勤率が8割を超えている時点で、雇用形態にかかわらず発生する。</p> <p>したがって、従業員の有給使用を難癖付けて認めないとなれば、義務を果たしていないのは企業の方である。</p> <h3>有給は「遊ぶため」にある</h3> <p>海外には、有給病欠(sick leave)がある。これは本来の有給とは別に与えられる、病気(軽い風邪や体調不良を含む)の時に使えるものだ。数日以内であれば、医師の診断書も不要だ。家族が病気の時でも使える。病気の場合は、有休を使わずに、この有休病欠を使っていく。なぜこういう制度があるかというと、有給の目的は「遊ぶため」だからだ。</p> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20171112185206p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20171112/20171112185206.png" alt="f:id:galaneet:20171112185206p:plain" /></p> <p>「会社を休んで遊ぶ」と聞くと、怠けるとかサボるとかといったネガティブな印象を受けるが、それは大きな間違いだ。休むことで、心身共にリフレッシュをし、英気を養うことができる。その方が、労働者のパフォーマンスも上がり、会社全体の生産性が上がる。</p> <p>逆に、多くの日本企業のように、連日連夜残業させたり、有給を捨てさせたり、病気の場合でも休ませなかったりすると、当然労働者のパフォーマンスも上がらない。ストレスが溜まっている状態で良い仕事は期待できない。<strong>休ませることは、労働者のためのみならず、会社のためにもなる</strong>。</p> <h3>企業は従業員が休むことを前提にすべき</h3> <p>海外では、従業員が休むことを前提に経営するのが普通である。数日程度の突発の休みなら、いつ発生しても問題ないようにゆとりを持っているし、休みが発生しても、同僚たちで穴を埋め合う。数週間単位の長い休みでも、事前に申請していれば取れるように、仕事やシフトなどをうまく調整する。これが世界標準である。遊びでなくても、従業員も生身の人間である以上、いつ病気になったり、怪我をしたりするか分からないのだから。</p> <p class="note">※ 海外でもクリスマスや新製品の販売時期などの繁忙期は休暇取得を制限することがある。</p> <p>しかし、多くの日本企業ではそうではない。ギリギリの人員で会社を回しているからか、従業員が休まないことを前提にしている。もっとも、そんな企業でも、始業時間ギリギリに行くと、多くの場合、「もっと時間に余裕を持って来い」と怒られる。企業もゆとりを持つことの大切さは分かっているではないか。従業員の出勤時間にはゆとりを求めるにも関わらず、自社の人員確保や勤務にはゆとりを持たないのだろうか。</p> <p class="note">始業時間は厳しいけど、就業時間はゆるゆるというケースと似ている。(1分の遅刻でも給料は差し引くにもかかわらず、残業代は払わなかったり、30分単位で30分未満は切り捨てにしたりする)</p> <p>ダブルスタンダードの典型例であるが、こういう態度は「インテグリティ(integrity)=一貫性がない」と見なされ、教養ある人間とは思われない。</p> <h3>いい加減に労働信奉はやめよう</h3> <p>たかが有給、されど有給。もっと気兼ねなく、1〜2日の突発から、数週間の長期まで取れるようにならないものだろうか。「働くこと=善、休むこと=悪」という労働信奉はやめて、休むことも、働くことと同じくらい大切なことだということに、多くの日本人に気付いて欲しい。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569823580/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51AqbE8C7zL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="日本人の働き方の9割がヤバい件について" title="日本人の働き方の9割がヤバい件について"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569823580/galaneet-22/">日本人の働き方の9割がヤバい件について</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 谷本真由美@May_Roma</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> PHP研究所</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/09/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4569823580/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 逃げるが勝ち─嫌なことからは我慢せずに逃げたらいい hatenablog://entry/8599973812316398026 2017-11-11T07:00:00+09:00 2017-11-11T07:00:53+09:00 生きていると様々な「嫌なこと」に出くわす。ところが、今の日本を見ていると、「嫌なことにも耐えるのが美徳」「つらさを経験することで成長できる」という精神論・根性論が幅をきかせている。私は、嫌なことは我慢せずに逃げ出せばいいと思っている。 日本の保守的すぎる村社会にうんざりしている人は、海外に出よう。 東京に疲れた人は、地方に移住しよう。 地方に嫌気がさした人は、都会に出よう。 親と折り合いが付かない人は、実家を出よう。 SNSに疲れた人は、SNSから距離を置こう。 会社が嫌な人は、転職なり起業なりしよう。 配偶者から暴力を振るわれている人は、離婚しよう。 部活がつらい人は、転部なり退部なりしよう… <p>生きていると様々な「嫌なこと」に出くわす。ところが、今の日本を見ていると、「嫌なことにも耐えるのが美徳」「つらさを経験することで成長できる」という精神論・根性論が幅をきかせている。私は、嫌なことは我慢せずに逃げ出せばいいと思っている。</p> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20171110113934p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20171110/20171110113934.png" alt="f:id:galaneet:20171110113934p:plain" width="402" /></p> <ul> <li>日本の保守的すぎる村社会にうんざりしている人は、海外に出よう。</li> <li>東京に疲れた人は、地方に移住しよう。</li> <li>地方に嫌気がさした人は、都会に出よう。</li> <li>親と折り合いが付かない人は、実家を出よう。</li> <li>SNSに疲れた人は、SNSから距離を置こう。</li> <li>会社が嫌な人は、転職なり起業なりしよう。</li> <li>配偶者から暴力を振るわれている人は、離婚しよう。</li> <li>部活がつらい人は、転部なり退部なりしよう。</li> <li>ブラック企業に勤めている人は、躊躇せずに辞めよう。</li> <li>過剰な指導や体罰が横行しているブラック学校に通っている人は、さっさと退学しよう。</li> </ul> <p>こんな感じで嫌なことからはどんどん逃げてOKだ。精神論・根性論がはびこっている日本でこんなことをいうと、「そんな弱気でどうする!?」「根性無し!!」だと顔を真っ赤にして怒り出す人がいそうだが、相手にする必要はない。</p> <p>もちろん、「何か嫌なことが起こるたびにすぐに逃げろ」と言っているわけではない。切迫度、解決可能性、逃げる先、逃げるのにかかるコスト、逃げたときのリスクといったことを冷静かつ適格に判断した上で、逃げた方が得策だと判断すれば、躊躇することなく逃げ出せばいいと言っているのである。</p> <p>そもそも日本人は我慢しすぎだ。<strong>我慢することは美徳ではない</strong>。</p> <h3>周囲の反応や世間体なんか気にしちゃダメ</h3> <p>日本は、「空気」という名の周囲の反応や世間体が、同調圧力として多くの人に重くのしかかっている国だ。</p> <p>例えば、</p> <ul> <li>「日本が嫌いだから海外に脱出する」と言えば、「反日」「非国民」と批判してくる人たちがいる。</li> <li>親の反対を押し切って実家を出て行けば、「親不孝者」と非難する親族がいる。</li> <li>会社の飲み会が嫌いだから参加しないと、「あいつは付き合いが悪い」と陰口をたたく同僚がいる。</li> <li>ブログやSNSで情報発信していると、いちいち匿名でクソリプやクソコメを付けてくる残念なネット民がいる。</li> <li>就職した会社がブラックだからといって3ヵ月で辞めたら、「『石の上にも三年』っていうだろう。お前みたいな根性無しはどこに行っても成功しないぞ」と難癖付けてくる社畜がいる。</li> </ul> <p>私に言わせれば、周囲の反応とか世間体などというものは気にする必要ない。世間体に殺されるわけでも、殴られるわけでもないのだから。勝手に言わせておけばいいのではないか。</p> <p>逃げるということを阻害しているものは、以下のように、自分のプライドである場合もある。</p> <ul> <li>「僕ってなんて弱い人間なのだろう」</li> <li>「生活保護なんて恥ずかしい」</li> <li>「逃げちゃダメだ」</li> </ul> <h3>逃げることは卑怯でも弱虫でもない</h3> <p>あなたが丸腰の時、目の前にライオンや熊が現れたらどうするだろうか? もちろん逃げるであろう。そこで逃げた人を、臆病者だと非難する人はいない。逆に、逃げずに立ち向かった人は「命知らずのバカ」と言われる。</p> <p>オープンワールドのRPGをプレイしていて、街道に「ジミンアベラー」というラスボス並に強大なザコモンスター(HP:999K、賢さ:0、特技:レベル1デス)が立ちふさがっているとしよう。倒すのが非常に困難な場合、どうするだろうか? それが遠回りであっても、そのモンスターがいる場所を避けて通るのも、立派な攻略方法の1つである。</p> <p>現実の世界もこれと同じだ。会社の労働環境が劣悪極まるとか、学校の部活の練習が過酷すぎるとか、家庭内暴力がひどいとかといった場合、自分の命を守るためにも、逃げるべきである。</p> <p>人間というものは、私たちが思っているほど丈夫ではない。直接的な暴力でなくても、我慢して続けているといつかは病気になる。普段は意識していなくても、知らず知らずのうちにストレスがたまっていく。最悪、何らの病気になることもある。</p> <h3>逃げることは消極的な意思表示でもある</h3> <p>あなたが購入した商品が、欠陥品かと思うほど酷い商品だったとしよう。積極的な意思表示が、そのメーカーに直接抗議したり、レビューサイトに書き込んだりすることだ。他方、消極的な意思表示は、黙って逃げることだ。そのメーカーの商品は二度と買わない。</p> <p>みんなが買わなくなったらどうなるだろうか? 目に見える形で売り上げが下がっていくと、会社の経営者は「何かおかしいぞ!?」と気付くはず。「このままだとヤバい」となれば、それは改善への見えない圧力となる。</p> <p>国の場合も同じだ。優秀な人材がどんどん海外に流出したらどうなるだろうか? 外国人が出稼ぎ先として日本を避けるようになったらどうなるだろうか? 目に見える形で国力がっさがっていくと、政府は「何かおかしいぞ!?」と気付くはず。いよいよ「このままだとヤバい」となれば、それは改善への見えない圧力となる。今年(2017年)の流行語大賞にノミネートされた「働き方改革」も、多くの人が「何かおかしいぞ!?」「このままだとヤバいって」と感じ始め、「何とかしたい」という機運が国全体で高まってきたからこそだろう。</p> <p>もっとも国のあり方は、「何とかしたい」と思って何とかなるほど、短期間で易々と変わることはない。だったら、絶望するよりもさっさと行動を起こせばいい。たった一人でも。「逃げる」というのは立派な行動だ。</p> <p class="note">檻に閉じ込めたネズミにランダムに電流を流すと、最初は痛がって必死に逃げ出そうとする。しかし、それが続くと「何をやっても無駄」と学習し、ただ痛みに耐えるだけとなる。これを学習性無力感という。ネズミの実験だが、私たち人間にも当てはまる。無気力なネズミはもう終わりだ。</p> <p>我慢する必要はどこにもない。嫌なことからはさっさと逃げ出して、自分の時間を生きよう。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014701/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41p0Y352VaL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。" title="LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478014701/galaneet-22/">LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 本田直之</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ダイヤモンド社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2012/06/15</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 2人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 35回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4478014701/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (9件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 長時間労働=絶対悪 hatenablog://entry/8599973812316105023 2017-11-10T07:00:00+09:00 2017-11-10T07:00:06+09:00 ブログでもたびたび取り上げていることであるが、長時間労働は100%間違っている。それにもかかわらず長時間労働は相変わらずだし、長時間労働を信奉する人も少なくない。この記事では、長時間労働のもたらす弊害を改めてまとめてみた。 長時間労働はあなたの健康を壊す 過労死はよく知られているが、長時間労働の弊害は過労死・過労自殺だけではない。そこまで至らなくても、長期的視野で見た場合、様々な健康被害を引き起こす。 ワークライフバランスが取れて、アフターファイブや週末は気の合う仲間と水入らずの時間を楽しんでいる人と、連日ストレスを抱えながら夜遅くまで働いている人のどちらが健康を害する可能性が高いだろうか? … <p>ブログでもたびたび取り上げていることであるが、長時間労働は100%間違っている。それにもかかわらず長時間労働は相変わらずだし、長時間労働を信奉する人も少なくない。この記事では、長時間労働のもたらす弊害を改めてまとめてみた。</p> <p><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20171109175015p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20171109/20171109175015.png" alt="f:id:galaneet:20171109175015p:plain" /></p> <h3>長時間労働はあなたの健康を壊す</h3> <p>過労死はよく知られているが、長時間労働の弊害は過労死・過労自殺だけではない。そこまで至らなくても、長期的視野で見た場合、様々な健康被害を引き起こす。</p> <p>ワークライフバランスが取れて、アフターファイブや週末は気の合う仲間と水入らずの時間を楽しんでいる人と、連日ストレスを抱えながら夜遅くまで働いている人のどちらが健康を害する可能性が高いだろうか? 答えは火を見るより明らかだ。<sup><a href="#f-0bbaf8df" name="fn-0bbaf8df" title="働きすぎていませんか? 長時間労働で心臓病のリスクが高まることが判明">*1</a></sup><sup><a href="#f-094145c6" name="fn-094145c6" title="長時間労働はなぜ問題視されるのか? | ヒューマンキャピタル Online">*2</a></sup></p> <p>また、体調に異変を感じていても、仕事に支障を来さない限り、仕事を優先して病院にいかない人は相当いる。事実、Googleで「<a href="https://www.google.co.jp/search?q=%22%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%8C%E5%BF%99%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%A6%E7%97%85%E9%99%A2%22" targeet="_blank">仕事が忙しくて病院</a>」と検索すると42,700件(2017年11月現在)もヒットする。予防医学の観点からも、これは問題であると考える。</p> <p>もちろん健康問題は、医療費を含む社会保障費の増大に直結する。</p> <h3>長時間労働はあなたの家庭を壊す</h3> <p>以前にオンライン英会話を受講していて、日本の労働環境について話が及んだとき、「働き盛りとされる40代は、年功序列による職場での重責と高収入とは裏腹に、家族とは疎遠になっているケースが珍しくない」といった旨の話をすると、相手の講師が「あぁ、僕の生徒にも『妻とほとんど話してないよ』って人がいるよ……」と返されたのが印象に残っている。実際、東京に住む40代の既婚男性の4割が「自宅に居場所がない」と感じる「自宅難民」であるという。<sup><a href="#f-81ffb2aa" name="fn-81ffb2aa" title="家に居場所がない!?“自宅難民”化したお父さんたちの実態調査 | NewsWalker">*3</a></sup> 以前には、産経新聞で夫婦喧嘩の原因第1位が「誰のお陰で食えるんだ!?」という発言であるとの記事を目にしたことがある。このような家族は、熟年離婚の予備軍となりうる。</p> <p>また、夫婦仲の良し悪しを含む家庭環境のあり方は、子どもの成育にも多大な影響を与える<sup><a href="#f-ee748037" name="fn-ee748037" title="生活苦と夫婦の不仲で“鬼父・鬼母”が急増!?過去最多の児童虐待の裏に潜む悲しすぎる事情 | 格差社会の中心で友愛を叫ぶ | ダイヤモンド・オンライン">*4</a></sup>。問題がある家庭環境で育った子どもは、不登校、ニート、引きこもり、対人コミュニケーション障害などの要因の1つになりうる。</p> <p class="note">日本では「飲みニケーション」と称する勤務時間外の付き合いが重視される。アルコール依存とまではいかなくても、頻繁に酔って帰宅し、子どもの前で醜態をさらすことは、子どもへの影響は決して小さくない。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4253106935/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41053rqD76L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)" title="酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4253106935/galaneet-22/">酔うと化け物になる父がつらい(書籍扱いコミックス)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 菊池真理子</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 秋田書店</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/09/15</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> コミック</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4253106935/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>長時間労働は勉強時間を奪う</h3> <p>長時間労働がなければ、空いた時間を勉強に費やすことができる。勉強といえば、机にかじりつくことを想像しがちだが、そればかりが勉強ではない。本を読んだり、フィールドワークで外に出たり、身近な人と議論をしたりして、自身の教養を高めることすべてが勉強である。</p> <p>高卒であっても、通信制の大学に行くことで、学位取得を目指すことができる。英語やプログラミングを独学で習得することもできる。知識や技術が高まると、生産性の向上、ひいては国力増加にも繋がる。</p> <p>テクノロジーは日進月歩で進歩しているのに、自分の持っている知識や技術は卒業時のままで、十年一日同じやり方をしているのでは生産性は高まらないだろう。</p> <h3>長時間労働は外国人労働者を遠ざける</h3> <p>先進国の労働市場は、外国人労働者の力無しでは成り立たない。ところが、長時間労働が蔓延していると、外国人労働者は日本を避けるようになる。せっかく日本に憧れて来日しても、労働環境がひどすぎるがゆえに日本を後にする外国人も少なくない。</p> <p>そうでなくても、アジアの経済発展により、日本は、「働きたい国」から「旅行したい国」へとシフトしつつある。韓国やシンガポールはもちろんのこと、中国やタイでも日本は「働きたい国」ではなくなってきている。そうなってくると、日本企業は外国人労働力を、アジアのより発展していない地域へと求める。それらの地域でも発展してくると、一体どこの国の人が、日本で働きたいと思って来日するのだろうか? (今の日本は、途上国との経済格差による高賃金以外の理由で、働きたいと思う国ではない)</p> <p>政府は、正規の労働ビザを発給して外国人労働者を受け入れるのではなく、非常に問題が多い「外国人技能実習制度」<sup><a href="#f-c3ad0e4e" name="fn-c3ad0e4e" title=""現代の奴隷"外国人実習生に頼る黒い企業 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online">*5</a></sup><sup><a href="#f-774dcb3a" name="fn-774dcb3a" title="外国人技能実習生という名の奴隷市場 | ハフィントンポスト">*6</a></sup><sup><a href="#f-3b4c68a4" name="fn-3b4c68a4" title="残業代出ない上に殴られる!日本の外国人技能実習生は「奴隷... - Record China">*7</a></sup>の範囲を拡大することで、事実上の外国人労働者受け入れとしている。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062729563/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51qLPiqxKFL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書)" title="ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062729563/galaneet-22/">ルポ ニッポン絶望工場 (講談社+α新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 出井康博</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2016/07/21</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062729563/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (4件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>長時間労働は会社を潰す</h3> <p>ブラック企業経営者が「安い賃金で搾取してやったぜ」と思っているかどうかは分からないが、経営者にとっても長時間労働はデメリットが非常に多い。</p> <h4>① 長時間労働が原因で事故が起こる可能性</h4> <p>道路交通法で過労運転が罰則対象であるように、過労状態で運転や機械操作を伴う仕事をすると、最悪大事故につながりかねない。ひとたび事故が起こると、賠償金の支払ったり、法規制が行われたりすることで会社の存亡に関わってくる。以前に相次いだツアーバスの件は記憶に新しいだろう。</p> <h4>② 労働者がいなくなる</h4> <p>以前はネット界隈の一部でしか使われていなかった「ブラック企業」という言葉も、今ではすっかり市民権を得た。ひとたびブラック企業との烙印を押されれば、人手不足の昨今、人材難に陥ることもある。「お前の代わりなんていくらでもいるから」と高をくくっていると、「(人口が減って)働き手がいない。このままだと潰れる。助けて!」ということになりかねない。<sup><a href="#f-eb740399" name="fn-eb740399" title="企業倒産、9年ぶり増加=人手不足が深刻化-17年度上期:時事ドットコム">*8</a></sup></p> <p class="note">もっともブラック企業のことだから、深刻な人口減や、それに伴うマーケットの縮小や労働者の減少などはまったく考えておらず、今さえ儲けられればよいという近視眼的な考えしか持ってないのかもしれない。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166608878/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41qS-pgPPzL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)" title="ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166608878/galaneet-22/">ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 今野晴貴</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 文藝春秋</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2012/11/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 3人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 137回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4166608878/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (70件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>幸せとは何か……もう一度考えてみよう</h3> <p>多くの日本人は、子供の頃から「人生=仕事」ということを親や教師から教え込まれてきた。中高年を中心に「仕事=人生」という価値観も根強く残っている。</p> <p>「働き方改革」なるものが上から押しつけのように進められている。<strong>より大切なのは、すべての労働者の「働き方に対する意識改革」である</strong>。「世間が働き方改革云々と言っているから」ではなく、人間にとっての幸せとは何か、働くとはどういうことか、……もう一度、胸に手をあてて考えてみよう。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569823580/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51AqbE8C7zL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="日本人の働き方の9割がヤバい件について" title="日本人の働き方の9割がヤバい件について"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569823580/galaneet-22/">日本人の働き方の9割がヤバい件について</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 谷本真由美@May_Roma</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> PHP研究所</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/09/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4569823580/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-0bbaf8df" name="f-0bbaf8df" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2016/03/17/staying-late-at-office-raise-risk-of-heart-disease_n_9483044.html" target="_blank">働きすぎていませんか? 長時間労働で心臓病のリスクが高まることが判明</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-094145c6" name="f-094145c6" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.nikkeibp.co.jp/article/hco/20140130/381957/" target="_blank">長時間労働はなぜ問題視されるのか? | ヒューマンキャピタル Online</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-81ffb2aa" name="f-81ffb2aa" class="footnote-number">*3</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://news.walkerplus.com/article/14712/" target="_blank">家に居場所がない!?“自宅難民”化したお父さんたちの実態調査 | NewsWalker</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-ee748037" name="f-ee748037" class="footnote-number">*4</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://diamond.jp/articles/-/8193" target="_blank">生活苦と夫婦の不仲で“鬼父・鬼母”が急増!?過去最多の児童虐待の裏に潜む悲しすぎる事情 | 格差社会の中心で友愛を叫ぶ | ダイヤモンド・オンライン</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-c3ad0e4e" name="f-c3ad0e4e" class="footnote-number">*5</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://president.jp/articles/-/23493" target="blank">"現代の奴隷"外国人実習生に頼る黒い企業 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-774dcb3a" name="f-774dcb3a" class="footnote-number">*6</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/saul-takahashi/slave-trainee_b_13258956.html" target="_blank">外国人技能実習生という名の奴隷市場</a> | ハフィントンポスト</span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-3b4c68a4" name="f-3b4c68a4" class="footnote-number">*7</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.recordchina.co.jp/b195560-s0-c30.html" target="_blank">残業代出ない上に殴られる!日本の外国人技能実習生は「奴隷... - Record China</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-eb740399" name="f-eb740399" class="footnote-number">*8</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.jiji.com/jc/article?k=2017101001127" target="_blank">企業倒産、9年ぶり増加=人手不足が深刻化-17年度上期:時事ドットコム</a></span></p> </div> galaneet 無理して「リア充=普通」にならなくてもよい、リア充度=人間の価値ではないのだから hatenablog://entry/8599973812279412537 2017-07-14T21:30:00+09:00 2017-10-01T19:45:00+09:00 今の日本を見ていると、リア充・コミュ力至上主義がはびこり、それが欠けるとまるで人間失格のような烙印を押される。しかし、リア充度やコミュ力だけが人間の価値ではない。 <p>今の日本を見ていると、「リア充至上主義」なるものがはびこっている。逆に、リア充でない人間、いわゆる「非リア」に対する風当たりはすこぶる強い。そのため、多くの人がリア充であろうと、あるいは、リア充に見せようと躍起になっている。今回は、そんな日本の風潮について書いてみた。</p> <h3>もはや「仲良し教」という宗教</h3> <p>かなり以前、私は以下のような記事を書いた。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="日本人は「労働教」というカルト宗教に洗脳されている - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0024" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>今の日本を覆う「リア充至上主義」もそれと同じで、「仲良し教」「リア充教」というべきカルト宗教のように見えてくる。おそらく、「友達は多ければ多いほどいい」「ぼっち=大罪」という教義でもあるのだろう。</p> <p>そのため、</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="f:id:galaneet:20170714003435p:plain" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170714/20170714003435.png" alt="f:id:galaneet:20170714003435p:plain" width="618" /></p> <p class="noindent">と見なされ、まるで人間失格のような烙印を押される。それを避けるため、多くの人が、時には不本意なことでも我慢してまで、「輪の内側の人間」であろうとあがいている。自分では「輪の外側の人間」と認識していても、周りからはそう悟られないようにしている人さえいるほどだ。「便所飯」「リア充に見せるサービス」「結婚式への代理出席サービス」などの存在は、まさにその典型例といえる。</p> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="「インスタ映え」求め“リア充ねつ造” 当事者が語る架空の自分を作り出す心理とは?" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fwww.oricon.co.jp%2Fspecial%2F50288%2F" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>リア充至上主義がはびこっているのは、プライベートだけでなく、就活の場でも同じだ。就活において、企業が求める能力の代表格が「コミュニケーション能力」(コミュ力)である。定義が曖昧な言葉だが、これは「リア充度」を指している可能性が高い。そのため、学業成績の良し悪しや専攻よりも、サークル活動やコンパに精を出し、SNSがそういった写真であふれている人ほど「コミュ力が高い」と見なされ、評価が上がる。逆にSNSを使っていないと、評価が下がる。<sup><a href="#f-621f16d1" name="fn-621f16d1" title="人事部は就活生たちのFacebookのココを見ている - ライブドアニュース">*1</a></sup><sup><a href="#f-f0f4563b" name="fn-f0f4563b" title="就活生の落とし穴!? SNSはここまで見られていた">*2</a></sup></p> <h3>「普通」になろうとせず、普通に生きよう</h3> <p>このように、日本では、リア充(=「普通」)であることへの同調圧力が極めて高いのだが、私は、無理して「普通」になる必要はどこにもないと思っている。なぜなら、リア充であるかどうかで、人間の幸福度や価値は決まらないからだ。</p> <p class="note">この記事では、カギ括弧付きの〝「普通」〟と、付けていない〝普通〟がある。前者は、みんなと同じという意味での「普通」であり、後者は本来の自分、自分らしい自分という意味での普通である。</p> <p>輪の中に入ってみんなとわいわいすることが好きな(得意な)人がいれば、嫌いな(苦手な)人もいる。初対面の人とでも容易に打ち解けられる人がいれば、それがなかなかできない人もいる。そういった、いわゆる「コミュニケーション能力」は、背が高い・低い、足が速い・遅いと同様、<strong>その人のパーソナリティーの1つに他ならない</strong>。そして、パーソナリティーは、変えようと思って簡単に変えられるものでもない。無理に変えようとすると、「私は輪の中に溶け込もうとしているのにできない」→「世の中はリア充至上主義で、リア充になれない人は人間失格」→「私は存在価値がない」という深みにはまってしまうだけだ。</p> <p>また、「リア充度=人間の価値」でもない。下図のように、人の評価する指標はいくらでもある。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="コミュニケーション能力に傾倒する日本" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170714/20170714123821.png" alt="コミュニケーション能力に傾倒する日本" /></p> <p>当然、人によって得手不得手がある。リア充度(コミュ力の高さ)もそれと同じで、<strong>しょせんは人を評価する指標の1つに過ぎない</strong>。高い方がいいかもしれないが、<strong>高くなければならないなんてことは全然ない</strong>。例えば、プログラミングができないからといって、人間のレベルも低いとは見なされないだろう。それと同じだ。</p> <h3>リア充のように見えているから幸せとは限らない</h3> <p>それに、リア充(に見える人)が必ずしも幸せとは限らない。</p> <p>今や多く人がスマホを持ち、LINEで繋がっている。特に中高生は、LINEですぐに返事を返さないと、既読スルー(KS)扱いされ、最悪、仲間はずれにされるケースがある。そうなると、当然「ぼっち」になってしまう。「仲良し教」がはびこる日本社会で、ぼっちは大罪とされている。そのため、「勉強したいけどLINEを優先せざるを得ない」というも生徒が少なくないというケースを本で読んだ。</p> <p>社会人になってからは、飲み会、BBQ大会やカラオケがあることが珍しくないが、そのような場が苦手な場合、それに無理して参加しても、心から楽しむことはできない。人によっては<a href="https://www.google.co.jp/search?q=%E9%A3%B2%E3%81%BF%E4%BC%9A+%E8%8B%A6%E7%97%9B" target="_blank">苦痛</a>に感じることすらあるだろう。しかし、半ば強制参加のケースもあるし、「リア充至上主義」の日本では、不本意でも参加することへの圧力が非常に強い。</p> <p>それで本当に幸せなのだろうか? そこまでして関係を維持しなければならないものだろうか? 日本特有の「リア充至上主義」「仲良し教」の<strong>同調圧力に押しつぶされているだけではないだろうか</strong>?</p> <h3>自分の時間を生きられる人こそが「真のリア充」</h3> <p>「『普通』になれない」「輪の外側の人間になってはいけない」と思い悩んでいる人は、「ぼっち上等」「リア充が何やねん」「私は人付き合いが悪い人間ですが何か」と開き直って、<strong>「自分の人生を生きること」を目標に舵を取ればよい</strong>のではと思う。つまり、「普通」になることよりも、自分が本当に好きなことに時間を割くのだ。スポーツ、ゲーム、プログラミング、読書、旅行、ボランティア、映画、音楽……などなど、好きなことなら何でもいい。その過程で、境遇が似ている人、気が合う人、この人と仲良くなりたいなと思う人は出てくれば、その時は、勇気を持って第一歩を踏み出してみればいいのではないかと私は思う。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="趣味" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170714/20170714104218.png" alt="趣味" /></p> <p>それが本来の友達のでき方・作り方ではないだろうか。</p> <p>私に言わせれば、「仲良し教」の同調圧力に負けて、「リア充」を演じているだけ人よりも、<strong>自分の時間を第一に生きている人の方が、100倍リア充である</strong>と思う。</p> <p>だから、「普通」になろうとせず、普通に生きようよ。</p> <p>「みんなで『リア充』の振りをして、みんなで不幸になろう会」なんてくだらない会はいい加減にお開きにしよう。</p> <p>*</p> <p>どうしても、同調圧力が強い村社会である日本社会が息苦しいと感じたり、溶け込むことが難しいと思ったりするなら、何度も言っている通り、「海外脱出」という選択肢がある。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344981324/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41N9PgIqG8L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)" title="しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344981324/galaneet-22/">しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 香山リカ</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 幻冬舎</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2009/07/01</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 13人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 299回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4344981324/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (163件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-621f16d1" name="f-621f16d1" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://news.livedoor.com/article/detail/7143185/" target="_blank">人事部は就活生たちのFacebookのココを見ている - ライブドアニュース</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-f0f4563b" name="f-f0f4563b" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.buzzfeed.com/jp/shunsukemori/snsosouji" target="_blank">就活生の落とし穴!? SNSはここまで見られていた</a></span></p> </div> galaneet コミュ障ニートの海外脱出記 hatenablog://entry/8599973812279405381 2017-07-14T21:00:00+09:00 2017-07-14T21:00:31+09:00 『思い出のマーニー』(スタジオジブリ)の杏奈のような周りに溶け込めなかったコミュ障ニートが、海外脱出した過程と、思い切って環境を変えることの大切さを書いたブログ記事。 <p>今夜(2017年7月14日午後9時)、日テレ系で米林宏昌監督の『思い出のマーニー』(スタジオジブリ)が放映される。</p> <p>「この世には、目には見えない魔法の輪がある。輪には内側と外側があって、私は外側の人間……」──このような主人公・杏奈の独白で始まる。</p> <p>学校でクラスに溶け込めず、喘息を患った主人公の杏奈が親戚の家へ療養に行くところから物語は幕を開ける。七夕まつりの願いごとの短冊に「毎日普通に過ごせますように」と書きながら、彼女に近づいてくる人を拒絶し、自己嫌悪に陥る。そんな中、マーニーという不思議な少女と出会い、打ち解けていくというストーリーだ。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00QWN9U7I/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51vbcHyC0ZL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="思い出のマーニー [DVD]" title="思い出のマーニー [DVD]"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00QWN9U7I/galaneet-22/">思い出のマーニー [DVD]</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/03/18</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> DVD</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00QWN9U7I/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (29件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p>日本には、杏奈のような人は非常にたくさんいるのではないだろうか。彼女ほどではなくても、他人との関係を築くことが苦労している人は少なくないはず。頻繁に耳にするようになった「リア充」「ぼっち」「おひとりさま」といった言葉がそれを証明している。ジブリがこの作品を今の時代に世に送り出したのも、そういう時代背景があったからこそだろう。</p> <h3>私も「輪の外側の人間」だった</h3> <p>実を言うと、かくいう私も「輪の外側の人間」であった。もし、私が中学生の時にこの作品が放映されていれば、「この杏奈みたいな子、うちのクラスにもいたよね」と言われるであろうレベルだ。実際、遠方故にめったに行かない島根県の田舎に帰省した時、同年代の地元の子供がいたら避けがちだったぐらい。不登校ではなかったものの、典型的な「コミュ障」だった。とは言っても、昔からそうだった訳ではなく、中学に入ってしばらく経ってからのことだ。</p> <p class="note">「<a href="http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%AF%E3%81%84%E3%80%81%E4%BA%8C%E4%BA%BA%E7%B5%84%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%83%BC">はい、二人組つくってー</a>」と言われたら、確実に余るタイプであった。その後、心許せる人と出会ったことで、周りからも分かるほど幾分持ち直した。(年間の欠席日数は7日前後から0日にまで激減) 「人を変えるのは、人しかいないんだなぁ」と実感。</p> <p>物心が付いてくるにつれ、個人主義という自分のパーソナリティーと、空気を読むことを重んじる集団主義の日本社会との間に、無意識のうちのギャップを感じるようになり、それが私を「輪の外側」へと追いやっていたのかもしれない。</p> <p>「日本ってなんか変な国だなぁ」「変わっているのは僕のほう? それとも日本の方?」と感じるようになり、地図帳や地理の副読本を見ては、「将来は海外に出たいなぁ」と見知らぬ土地への思いをはせていたのも、ちょうどその時だ。</p> <h3>そして、思い切って海外に飛び出した</h3> <p>元々、海外志向が強かったこと、そして、好奇心旺盛で新しいことに挑戦することが好きだったこともあり、初めて海外に出るまで時間はかからなかった。(周りからは当然、驚かれたけど……) そのため、初めて取ったパスポートは、紺色の5年間有効のものである。(20歳未満は10年間有効のパスポートが取れない)</p> <p>個人主義で海外志向が強いといっても、海外に出た途端にパーソナリティーが変わるわけではないので、当初は、「Don’t be shy!」(恥ずかしがらずにさ)などと言われたことは数知れない。しかし、海外の自由闊達な環境に身を置くことで、</p> <ul class="nodot"> <li>「日本ほど神経質に空気を読まなくてもいいんだ」</li> <li>「自分らしく振る舞えばいいんだ」</li> </ul> <p class="noindent">と思えるようになり、物の見方や行動も少しずつ変わっていった。</p> <p class="note">例えるなら、「はい、二人組つくってー」と言われて、「あれ!? こんなに相手いるじゃん」という感じである。</p> <p>私は、海外に出たことで、十数年ぶりに「輪の内側の人間」になれた気がする。その時になって、日本にいた頃のあの息苦しさって一体何だったのだろうと思った。</p> <p>それでも、外国人から見れば、まだまだシャイな方だ。また、日本に行くと相変わらず「輪の外側の人間」のように感じてしまう。それはもう、私のパーソナリティーだと思っている。実際、ネット上の性格診断を試してみると、「うわぁ、生きにくいわけだ」という結果が出てきた。</p> <div class="column"> <h4>海外にも「目には見えない魔法の輪はある」</h4> <p>もちろん海外にも「内側と外側を隔てる輪」はある。日本と違うのは、<em>輪を囲う壁の高さ</em>である。日本は非常に高く、かつ、登りにくい。乗り越えるには、「コミュ力」(忖度力・同調力・空気読み力)という名の高度なクライミング能力が必須だ。他方、海外(主に欧米の多民族国家)は低いので、ほんのちょっとばかりの勇気さえあれば、簡単に壁を乗り越えて、内側の人間になれる。逆に、内側の人間であることに疲れたら、一旦外に出ればよい。また、ずっと外側の人間として生きていくのもありだ。日本のような「みんな仲良し」への同調圧力はない。</p> </div> <h3>殻を破って、環境を変えよう</h3> <p>もし、あなたが「自分の人生を生きていない」と感じるなら、思い切って環境を変えてみることを提案したい。</p> <p>自分の意志で自分を変えることは非常に難しい。それは、巷にあふれる自己啓発書の多さからも明らかだ。しかし、<strong>自分を変えることはできなくても、自分を取り巻く環境なら変えることができる</strong>。そして、環境が自分を変えてくれる。</p> <p>だから、「自分の人生を生きたい」と願うあなたに必要なことは、<strong>環境を変えてみることだ</strong>。そして、そのための第一歩を踏み出す勇気を持つことだ。環境を変えてみて、「やっぱり違うな」と感じるなら、再び環境を変えてみればよい。(もちろん自分の行動を振り返って反省すべき点は反省して)</p> <p>成功するかもしれない。失敗するかもしれない。しかし、何もせず、ただ指をくわえて見ているただけの人とは、長い視野で見た場合、必ず違いが現れてくる。あなたが高齢者になったとき、「あぁ、ワシもあの時、思い切って踏み出していればよかったのう」と思う時が来るかもしれない。</p> <p class="note">ここでの「環境を変える」とは必ずしも海外脱出ばかりを意味しない。実家を出るのも環境を変えることだし、転職するのも環境を変えることである。地方から上京するのも、逆に地方に移住するのも環境を変えることだ。環境を変えるとはそういうことである。私の場合は、たまたま「環境を変える=海外脱出」だったに過ぎない。</p> <p class="note">*</p> <p>ところで、冒頭で取り上げた『思い出のマーニー』が劇場公開されたとき、米林監督は次のように述べている。</p> <blockquote> <p class="noindent">さびしい、ひとりぼっちだと感じて、コチコチの殻に閉じこもってしまうと、ますます悲惨な考えに陥ってしまう。でも、きっとあなたのことを愛してくれる人がいる、誰かに愛されている、あなたも誰かを愛することができるということを感じてもらえたらいいなと思いながらこの作品を作りました。</p> <div class="source"><a href="http://www.oricon.co.jp/news/2039946/full/">ジブリ『思い出のマーニー』の見方 あなたは内側? それとも外側?</a></div> </blockquote> <p>私も同意する。</p> <p><strong>あなたの居場所はきっとある</strong>。だからこそ、思い切って殻を破り、環境を変えてみよう。そして、自分の人生を生きようではないか。</p> <p class="note">くれぐれも「<a title="【過去記事】ネットの足を引っ張る声に惑わされず、自分の直感を信じて貫こう" href="/entry/0101">ネット村の瘴気</a>」に毒されないように。私は、ネットの馴れ合いが大嫌いだったので、ネット上のコミュニティーに沈没することはなかった。</p> <p class="note"><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344031326/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41OfdQ%2Bp54L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ひきこもらない" title="ひきこもらない"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344031326/galaneet-22/">ひきこもらない</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> pha</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 幻冬舎</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/06/22</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4344031326/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p class="note">▼こちらは原著の英語版。(末尾に単語辞書を付けて読みやすくしたもの)</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062500809/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51yo2piC4IL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="思い出のマーニー When Marnie Was There (KODANSHA ENGLISH LIBRARY)" title="思い出のマーニー When Marnie Was There (KODANSHA ENGLISH LIBRARY)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062500809/galaneet-22/">思い出のマーニー When Marnie Was There (KODANSHA ENGLISH LIBRARY)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> ジョーン.G・ロビンソン</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/06/20</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062500809/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 個人主義のあなた、今こそしよう海外脱出 hatenablog://entry/8599973812277742004 2017-07-08T07:00:00+09:00 2017-07-14T13:58:59+09:00 先日、「海外脱出は100%正しい」という記事を書いた。「海外脱出は100%正しい」に帰着するのは同じだが、今回は、別の視点から書いてみようと思う。 僕は「個人主義」です 私(ブログ著者)は、プロフにも書いてある通り、個人主義者(individualist)である。 日本で個人主義は、しばしば利己主義と混同されるが、まったくの別物だ。 こじん‐しゅぎ【個人主義】 (individualism) 個人の自由と人格的尊厳を立脚点とし、社会や集団も個人の集合と考え、それらの利益に優先させて個人の意義を認める態度。ルネサンスおよび宗教改革期における個人的・人格的価値の発見により自覚され、社会の近代化の進… <p>先日、「海外脱出は100%正しい」という記事を書いた。「海外脱出は100%正しい」に帰着するのは同じだが、今回は、別の視点から書いてみようと思う。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="海外脱出は100%正しい - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0123" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <h3>僕は「個人主義」です</h3> <p>私(ブログ著者)は、プロフにも書いてある通り、個人主義者(individualist)である。</p> <p>日本で個人主義は、しばしば利己主義と混同されるが、まったくの別物だ。</p> <blockquote> <dl> <dt><em>こじん‐しゅぎ</em>【個人主義】</dt> <dd>(individualism) 個人の自由と人格的尊厳を立脚点とし、社会や集団も個人の集合と考え、それらの利益に優先させて個人の意義を認める態度。ルネサンスおよび宗教改革期における個人的・人格的価値の発見により自覚され、社会の近代化の進行に伴って普及するに至った。俗に、利己主義(egoism)と同一視されるが、基本的に別である。</dd> </dl> <div class="source">広辞苑 第六版 ©2008 株式会社岩波書店</div> </blockquote> <p>私は、物心ついたときから、いわゆる「空気を読む」のが苦手だった。より正確には、空気は読めるのだが、空気を読んで不本意なことに同調するのはすごく嫌だった。</p> <p>学生時代に受けたリクルート社の適職診断では、「自立志向が強く、起業家向け」といった結果が出された。最近、ネットの性格診断を試してみても、「個人主義指向が強い」という結果が出てくる。</p> <p>私自身も個人主義であると思っているので、自他共に認める「個人主義者」である。</p> <h3>日本は「集団主義」です</h3> <p>他方、日本は集団主義である。</p> <p>「集団主義」という言葉は辞書にはなかったが、定義づけると、「自分の意志よりも、集団の意志を尊重する考え方」であろう。もっとも、日本の集団主義は、今に始まったことではなく、農耕民族という日本の文化的要因に起因する。(それについては長くなるので割愛する)</p> <p>集団主義と個人主義の関係は、まさに「水と油」である。決して混じり合うことはない。</p> <p>集団主義の人から見れば、個人主義の人はどのように見えているのだろうか? 逆に、個人主義の人から見れば、集団主義の人はどのように見えるのだろうか? 以下に簡潔にまとめてみた。</p> <table><colgroup> <col style="text-align: left;" /> <col style="text-align: left;" /> </colgroup> <thead> <tr> <th style="text-align: left;">集団主義⇒個人主義</th> <th style="text-align: left;">個人主義⇒集団主義</th> </tr> </thead> <tbody> <tr> <td style="text-align: left;">空気が読めない</td> <td style="text-align: left;">お手々繋いでみんな仲良し</td> </tr> <tr> <td style="text-align: left;">協調性がない</td> <td style="text-align: left;">付和雷同してるだけでしょう</td> </tr> <tr> <td style="text-align: left;">自己主張が強い</td> <td style="text-align: left;">アイデンティティーがない</td> </tr> <tr> <td style="text-align: left;">ぼっちで寂しくないのかな?</td> <td style="text-align: left;">群れないと何もできないのかな?</td> </tr> <tr> <td style="text-align: left;">理屈っぽい</td> <td style="text-align: left;">論理的思考ができず、感情に流されている</td> </tr> <tr> <td style="text-align: left;">典型的な海外かぶれ</td> <td style="text-align: left;">典型的な島国根性</td> </tr> </tbody> </table> <p class="note">※ 必ずしも「個人主義者=ひとりぼっち」ではないのだが、日本では孤立しやすい。日本の個人主義は「孤人主義」にも通じる。</p> <p>もちろん、個人主義が良くて、集団主義が悪いと単純に優劣を付けられるものではない。ただ、確実に言えるのは、個人主義と集団主義は、正反対ゆえに、互いに相容れないものだ。</p> <h3>合わない環境に無理にいても幸せになれない</h3> <p>これまで個人主義と集団主義について書いてきたが、あなたはどちらに近いだろうか? おそらく個人主義に近いのではないかと思う。</p> <p>残念ながら、集団主義の日本では、個人主義を貫くことはなかなか難しい。例えば、「海外では履歴書に写真は貼らないし、パソコンで作るのが当たり前だから」と英文履歴書をそのまま日本語にしたような履歴書を提出すると、十中八九落とされるだろう。プライベートにおいて、「僕ははっきり言うタイプだから」と空気を読まないでいると、孤立していくことになる。つまり、<strong>日本社会で生きていく以上、不本意であっても、理不尽なものであっても、日本社会のしきたりに従わなければならない</strong>。いや、従わざるを得ない。</p> <p>自分に合わない社会風土の中で生きていて、本当に幸せになれるだろうか? 答えは、否である。自分に合わない靴を履いていると、足が痛くなってくる。それと同様に、自分に合わない環境にいて、幸せにはなることは難しい。それどころか、どんどんストレスが溜まっていく。</p> <p>では、どうすればいいのか? 自分の方から、自分に合う環境に行けばいい。それは、何度も言っているように、海外に脱出することだ。</p> <h3>「国」を選ぶ時代が来ている</h3> <p>専攻を自由に選ぶように、人生のパートナーを自由に選ぶように、付き合う友達を自由に選ぶように、あるいは、今日着るTシャツを自由に選ぶように、<strong>自分が住む国も選ぶ時代に来ている</strong>。国を選ぶ基準は、労働環境、子育て環境、住環境、教育環境、社会保障の充実度、ビジネスのしやすさ、多様性の尊重レベル、治安の良さや民主主義の成熟度などだろう。(逆に、国からすれば、人から選ばれる時代でもある)</p> <p class="note">日本が良いところは、治安の良さとハイテクトイレぐらいのものだろう。その「治安の良さ」も強い相互監視によるもの。</p> <p>だから、私は自信を持って言おうと思う。何度でも。</p> <p>「<strong>海外脱出は100%正しい</strong>」と。</p> <p>そういう思いがあるからこそ、私は自分のブログに『だから僕は海外に出る、さあ君も』という名前を付けた。</p> <p>さあ、自由の風に乗って、今こそしよう海外脱出。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="自由の風に乗って羽ばたく鳥" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170708/20170708004146.png" alt="自由の風に乗って羽ばたく鳥" /></p> <p>今晩(この記事を書いているのは7月7日)は七夕ということもあり、「天」にちなんだことわざを1つ。</p> <blockquote> <p>Heaven helps those who help themselves.</p> <p>(天は自ら助くる者を助く)</p> </blockquote> <p>*</p> <p>もちろん、私は海外脱出を押しつけているわけではないので、「日本最高!!」「日本大好き!!」と言う人は、どうぞ日本で末永く幸せになってください。過労死しないように。冤罪に巻き込まれないように。人口減で社会保障はズタズタになっていくと思うので、たっぷり貯金するのも忘れずに。あと、安倍政権には気を付けて。あの人は、危険なウルトラナショナリスト<sup><a href="#f-7722e10c" name="fn-7722e10c" title="Risky Nationalism in Japan - The New York Times">*1</a></sup><sup><a href="#f-bbf711d9" name="fn-bbf711d9" title="Abe's nationalism hurts Japan | The Japan Times">*2</a></sup>だから。グッドラック。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902097699/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51PI3rg1FRL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="僕らはまだ、世界を1ミリも知らない" title="僕らはまだ、世界を1ミリも知らない"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902097699/galaneet-22/">僕らはまだ、世界を1ミリも知らない</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 太田英基</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> いろは出版</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/08/06</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4902097699/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-7722e10c" name="f-7722e10c" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.nytimes.com/2013/12/27/opinion/risky-nationalism-in-japan.html" target="_blank">Risky Nationalism in Japan - The New York Times</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-bbf711d9" name="f-bbf711d9" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.japantimes.co.jp/opinion/2017/03/07/commentary/japan-commentary/abes-nationalism-hurts-japan/" target="_blank">Abe's nationalism hurts Japan | The Japan Times</a></span></p> </div> galaneet 「ネット民」という残念な人たち hatenablog://entry/8599973812277307501 2017-07-07T07:00:00+09:00 2017-08-01T13:40:41+09:00 下の画像は、以前に「ネット住人」と何気なくGoogleで検索しようとした結果である。嫌われていることが一目瞭然だ。(「ネット民」「ネット住民」でもほぼ同じ) ネット民──名前欄には「名無し」「通りすがり」といったあからさまな捨てハンや匿名アカウントを使い、二人称は「お前」「てめぇ」、そして「○○厨」「ナマポ」「パヨク」「アスペ」「DQN」といった程度の低いネット用語をまき散らしながら、我こそが正義とばかりに傍若無人に暴れ回る、ちょっと、いや、かなり困った人たち。──嫌われない方がおかしい。 この記事を書いているさなか、ACジャパンが、そんなネット民たちを風刺したインパクトが強い広告(TV・ラジ… <p>下の画像は、以前に「ネット住人」と何気なくGoogleで検索しようとした結果である。嫌われていることが一目瞭然だ。(「ネット民」「ネット住民」でもほぼ同じ)</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="「ネット住人」のGoogle検索サジェスト" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170706/20170706163638.png" alt="「ネット住人」のGoogle検索サジェスト" /></p> <p>ネット民──名前欄には「名無し」「通りすがり」といったあからさまな捨てハンや匿名アカウントを使い、二人称は「お前」「てめぇ」、そして「○○厨」「ナマポ」「パヨク」「アスペ」「DQN」といった程度の低いネット用語をまき散らしながら、我こそが正義とばかりに傍若無人に暴れ回る、ちょっと、いや、かなり困った人たち。──嫌われない方がおかしい。</p> <p>この記事を書いているさなか、ACジャパンが、そんな<a href="https://www.ad-c.or.jp/campaign/self_all/self_all_01.html">ネット民たちを風刺したインパクトが強い広告</a>(TV・ラジオ・新聞)を展開し、話題になっている。非常に秀逸なので、一度見てもらいたい。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="ACジャパンのネット炎上批判の広告動画" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170706/20170706162753.png" alt="ACジャパンのネット炎上批判の広告動画" /></p> <div class="column"> <h4>俺たちは「正しい」??</h4> <p>よくネット民が自分たちの言動を正当化する口実として、「俺たちが言っていることは『正しい』」がある。論理的に正しいか否かと訊かれれば、「正しい」こともある。しかし、真面目なブログや実名を出している専門家に対して、呪詛に満ちた言葉を投げかけている様からは、相手に対するリスペクトは微塵も感じられない。もし、相手を説得したり、世の中を流れを変えたりしたい考えているならば、彼らのような物言いはまったく逆効果である。私には、匿名をいいことに、独り善がりな正義感に酔いしれている「御山の大将」にしか見えない。(禁煙場所で喫煙している人をスタッフが注意することは正しいが、その時でも「てめぇ、ここは禁煙だろうが。字が読めねえのかよ!?」と言わないのと同じだ)</p> </div> <h3>残念な「ネット民」が減らない理由</h3> <p>これだけ嫌われているにも関わらず、ネットで悪態をつく残念なネット民は一向に減らない。その理由はどこにあるのだろうか?──それは、叩くことに快感を覚える「バッシング中毒」になっているか、あるいは、ストレス発散の手段がそれしかないからであろう。</p> <p>誰かのあら探しをしたり、誹謗中傷したり、(御託を並べて)論破したり、暴言を吐いたり、あるいは、自分より下の者を貶めたりすることは気持ちがいい。なぜなら、それによって、溜飲を下げたり、優越感を感じたりできるからだ。</p> <p>しかし、現実世界ではなかなかこうはいかない。現実世界で、イライラするからといって、見ず知らずの人にいきなり暴言を吐けば、殴り合いの喧嘩に発展するかもしれない。会社・学校であら探しばかりしていると、自分に対する周囲の評価が下がってしまう。現実世界で、他人より優位に立ったり、他人から認められたりしようとすれば、目に見える結果を出す以外に道はないのだが、相応の努力が必要だ。(以下の過去記事も参考)</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="より下へと向かう頽落現象が起きている今の社会に危機感を感じる - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0116" frameborder="0" scrolling="no"></iframe></p> <p>他方、ネット空間は匿名である。よほど悪質でない限り、特定されて責任を問われる可能性は低い。また、自分より下の者も簡単に見つかる。</p> <p class="kome">※ 他人と自分を比較する物差しは何でもよい。学歴、収入、恋愛経験、実家暮らしか自活か、既婚未婚、SNS充実度……etc。</p> <h3>ネット特有の「狭い繋がり」が、「自分は正しい」を増幅させる</h3> <p>さらに、これらに拍車をかけているのが、ネット特有の「狭い繋がり」だ。</p> <p>SNSやブログであれば、多かれ少なかれフォロワーや読者がいる。掲示板であれば、足繁く通っている「住人」がいる。誰をフォローするのか、どのブログの読者になるのか、それを決めるのは自分である。そのため、多くの人は、自身の考えに近かったり、共通の趣味が合ったりする人をフォローする。そうなると、目にするのは、自分にとって心地いい情報が多くなる。また、同じ価値観を持つ人が集まっているので、必然的に自分のコメントにも、イイネが付いたり、シェアされたりするしやすくなる。時には、「よくぞ○○を論破してくださいました。さすがですね」「僕もそう思っていました!」といった同意や賞賛のコメントが付くこともあるだろう。逆に、意に反するコメントやユーザーは、ボタン1つで簡単にブロックできる。その結果、どうなっていくのか?──「裸の王様」のようになってしまう人が出てくる。</p> <blockquote> <dl> <dt><em>はだかの おうさま</em>【裸の王様】</dt> <dd>〔アンデルセン童話の題名から〕 直言する人がいないために、自分に都合のいいことだけを信じ、真実を見誤っている高位の人を揶揄する表現。「理事長は今や―だ」</dd> </dl> <div class="source">スーパー大辞林3.0 (C) Sanseido Co.,Ltd. 2010</div> </blockquote> <p>こういう現象のことを、「エコーチェンバー現象」という。昨年(2016年)11月のトランプ氏当選にも影響を与えた。</p> <h3>「残念なネット民」にならないために……</h3> <p>ここまで「残念なネット民」について書いてきたわけだが、実は、誰もが「残念なネット民」になる要素を有している。あなたのブログやSNSに批判コメントが投稿され、ついついそれに反論してしまい、気が付いたら汚い言葉による応酬になっていた、というようなケースだ。端から見れば、あなたも立派な「残念なネット民」である。</p> <p>では、そうならないためには、どうすればいいのだろうか?</p> <p>私は、「自分とは違う考え方がある」ということを肝に銘じ、それを尊重することではないかと思っている。どうしてもそれが受け入れられず、口論になりそう、あるいは、なってしまった時は、アメリカの人気作家スティーヴン・キングが言った、次のことを思い出すことを提案したい。</p> <blockquote> <p class="noindent">ウンコ投げ競争の優勝者は、手がいちばん汚れてない人間だ</p> <div class="source">スティーヴン・キング</div> </blockquote> <p>この部分は、村上春樹さんも自身の著書(ムック)の中で引用していて、次のように述べている。</p> <blockquote> <p class="noindent">理不尽なことを言われたらどうする? (疑問67より)</p> <p class="noindent">村上春樹:「それはちょっとないだろうよ」というような理不尽なことを他人に言われる機会は、僕にも少なからずあります。</p> <p class="noindent">昔スティーヴン・キングが「ウンコ投げ競争の優勝者は、手が一番汚れていない人間だ」と言いました。つまり、どれだけ他人にウンコを投げて命中させるかが大事なのではなく、そんな無意味なことで手を汚さないのが人間の品格なんだ、それよりは自分がやるべきことをちゃんとやろうということです。あなたも頭にくることがあったら、このキングさんの言葉を思い浮かべられるといいと思います。</p> <div class="source"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022721375/galaneet-22/">「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?</a></div> </blockquote> <p>今、この瞬間も、嫌われていることに気付かず、ウンコ=汚い言葉を投げ合って消耗している「残念なネット民」が数多くいる。そして、そんな雑魚たちによる糞コメントが金魚の糞のようにネット社会の底に延延とこびりついている。</p> <p>私たちは、彼らの土俵に上がらず、<strong>自分の時間を生きようではないか</strong>。</p> <p class="note">もし、ここで書いたような「残念なネット民」がこの記事を読んだ場合、顔を真っ赤にして私のあら探しをし始めることだろう。そして、叩けるものが見つかったら、鬼の首を取ったように、クソリプという名のウンコを投げつけてくる。そう、それこそが「残念な行動」である。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/442210098X/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51gbCN9nJAL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="人を動かす 文庫版" title="人を動かす 文庫版"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/442210098X/galaneet-22/">人を動かす 文庫版</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> D・カーネギー,山口博</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 創元社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2016/01/26</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/442210098X/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (7件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 「迷惑かけるべからず教」がはびこる不寛容な日本 hatenablog://entry/8599973812275724878 2017-07-02T07:00:00+09:00 2017-07-14T17:19:28+09:00 今の日本を俯瞰していると、「他人様に迷惑をかけるべからず教」なるものがはびこっている。「他人様に迷惑をかけてはいけない」は、一見もっともらしい理屈である。しかし、突き詰めていくと、不寛容・不自由でギスギスした世知辛い世の中になっていく。 「迷惑をかけるな」の問題点 生きていれば、多かれ少なかれ他人に迷惑をかけてしまうことになる。そもそも迷惑をかけずに生きること自体が不可能である。 いくつか例を挙げよう。 風邪を引いて会社を休めば、同僚・上司・取引先など多方面に迷惑をかけてしまう。だからといって、生身の人間である以上、風邪を引かないことは不可能だ。どれだけ体調管理をしていても引くときは引く。 子… <p>今の日本を俯瞰していると、「他人様に迷惑をかけるべからず教」なるものがはびこっている。「他人様に迷惑をかけてはいけない」は、一見もっともらしい理屈である。しかし、突き詰めていくと、不寛容・不自由でギスギスした世知辛い世の中になっていく。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="迷惑かけんニャ" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170701/20170701200910.png" alt="迷惑かけんニャ" /></p> <h3>「迷惑をかけるな」の問題点</h3> <p>生きていれば、多かれ少なかれ他人に迷惑をかけてしまうことになる。そもそも迷惑をかけずに生きること自体が不可能である。</p> <p>いくつか例を挙げよう。</p> <ul> <li>風邪を引いて会社を休めば、同僚・上司・取引先など多方面に迷惑をかけてしまう。だからといって、生身の人間である以上、風邪を引かないことは不可能だ。どれだけ体調管理をしていても引くときは引く。</li> <li>子供を産むと、泣き声で近隣に迷惑をかけてしまう。ベビーカーを使って外出すれば、歩道・駅・車内・商業施設など様々な場所で多くの人に迷惑をかけてしまう。</li> <li>身体に障害がある人が、車椅子を使ったり、介助犬を連れたりして外出すると、行く先先で迷惑をかけてしまう。</li> <li>歳を取って、認知症になったり、寝たきりになったりすれば、家族や近隣に迷惑をかけてしまう。</li> </ul> <p>もし、「迷惑をかけるな」と言うのであれば、<strong>それは「生きるな」と言っているのに等しい</strong>行為だ。</p> <h3>迷惑をかけない社会の行く末は地獄だ</h3> <p>「迷惑かけるべからず教」が蔓延していくと、どういう社会になっていくのだろうか? 何をするにも常に人目を気にして、少しでも他人に迷惑をかける可能性があれば控えなければならないようになる。自分が迷惑をかけることを恐れて手控えるようになると、他の人の些細な行動さえ許せなくなり、「俺は(迷惑をかけないために)我慢したのに、お前は何だ!?」という負の同調圧力が働くようになる。そういうことが社会全体に広がっていくと、ものすごく不寛容で息苦しい社会になっていく。</p> <ul> <li>「俺は38度の熱があったけど、休むと迷惑がかかるから無理して出勤したんだぞ。それに比べて、お前は何だ!? タクシー使っても出勤しろ」</li> <li>「私はキャリアのために結婚・出産をあきらめたのよ。それに比べて、あなたは何よ!? どれだけ私たちに迷惑かけてるか分かってるの?」</li> <li>「途中で原発再稼働反対のデモがあったよ。うるさいし、通行の邪魔だし、迷惑以外の何物でもないよな。共謀罪を恣意的に解釈して逮捕しろよ。そのための法律だろ?」</li> <li>「この前、レストランに行ったけど、盲導犬が隣にいたよ。迷惑だよなぁ」</li> <li>「車椅子って駅とか電車の中とかではマジ邪魔。車使えよ。迷惑考えろつーの」</li> <li>「○○駅で人身だってさ。会社遅れるじゃねぇか。死ぬときまで迷惑かけんな」</li> </ul> <p>このように「迷惑かけるべからず教」がはびこる社会は、ものすごく息苦しい。そして、その先に待っているのは、<strong>人間が人間らしく生きられない地獄のような世界</strong>だ。</p> <p>また、「迷惑かけるべからず教」がはびこる社会では、新しいことに挑戦しようとする人が現れてきにくい。なぜなら、新しいことに挑戦することは、常に失敗リスクがつきまとうからだ。失敗すると迷惑を被る人がたくさんいる。「失敗したら迷惑がかかるから」と何もしないと、当然そこからはイノベーションは生まれてこない。</p> <h3>大切なことは「思いやり」を持つこと</h3> <p>では、「他人のことなどお構いなしに自由勝手に振る舞っていいのか!?」と言われればそれは違う。</p> <p>『自由論』(ミル著)によれば、「自由」とは、他者の功利を損なわずに自身の功利を追求する自由である。この場合、功利の衝突が問題になってくる。例えば、「自由に表現したい」と「名誉をプライバシーを守りたい」といった具合だ。こういうときは、お互いが相手を思いやり、双方が納得できる着地点を見つけることが重要になってくる。この相互の調整こそが、日本国憲法にも書かれている「<a href="http://www.jicl.jp/chuukou/backnumber/09.html">公共の福祉</a>」である。</p> <p>ちなみに<a href="http://constitution.jimin.jp/draft/">自民党の改憲案</a>では、「公共の福祉」がすべて「公益及び公の秩序」に変えられている。これでは、「お国に迷惑をかけるな」「世間様に迷惑をかけるな」と言っているようなものだ。この改憲案がそのまま改憲項目として発議される可能性は低いが、自民党の本性が垣間見える。こんな政党が政権与党として相応しいかどうか、私たちは今一度考えてみる必要がある。</p> <div class="column"> <h4>私が「迷惑かけるべからず教」の呪いにかけられていた頃の話</h4> <p>欧米のスーパーマーケットはベルトコンベア式である。レジで精算する時、客は買い物カゴやショッピングカートから商品を1つずつ取り出し、ベルトコンベアの上に載せていく。前後の人との商品を区別するために、長細いプレートを置く。座っているレジ係がペダルを踏み込むと、そのベルトコンベアが動き、レジ係がバーコードを次々と通していく。バーコードスキャンが終わった商品から、買い物客がその場で袋詰めしていく。袋詰めが遅いと、後ろの人は待つことになる。私は、日本のようにカゴからカゴへ入れる方式の方がいいのにと思っていた。「袋詰めに手間取って後ろの人に迷惑をかけてはいけない」という思いが心の奥底にあったのだろう。しかし、周りを見てみると、私のように焦っているとみられる人は皆無だった。それどころか、レジ係の人と談笑しながら、ゆっくりとしたペースで袋詰めをしている人もいた。</p> <p>友人に話すと、大笑いされ「考えたこともなかったよ。もちろん、後ろの人を困らせてやろうとわざと遅くするのは論外だけど、そうじゃないんだから他人のことにそこまで気を遣う必要はないよ」と言われた。</p> <p>今思うと、あの時は「迷惑かけるべからず教」のドグマに毒されていたのだと思う。私を束縛していた「迷惑かけるべからず教」の足かせが取れたとき、まるで洗脳から解き放たれたように心が軽くなった。</p> </div> <h3>迷惑をかけないために……</h3> <p>「思いやりが大事だ」といくら声を大にしても、ここまで「迷惑かけるべからず教」がはびこっている日本ではなかなか難しい。では、開き直って、迷惑をかけないための最大限の努力をしようではないか。それは何か? ブログで何度も言っているように、海外に出ることである。</p> <ul class="nodot"> <li>有休を取られたら迷惑なんでしょ?</li> <li>残業しない人は迷惑なんでしょ?</li> <li>お上のやり方に口を挟む人は迷惑なんでしょ?</li> <li>子供がいる女性は迷惑なんでしょ?</li> <li>イノベーションに挑戦して失敗したら迷惑なんでしょ?</li> </ul> <p>ということで、優秀なあなた、意欲あふれるあなた。「迷惑かけるべからず教」がカルトのごとくはびこる日本なんかさっさと棄てて、海外に脱出しよう。成熟した民主主義、すばらしい労働環境と研究開発環境、多様性を尊重する自由な風土、失敗ややり直しに寛容な社会があなたを待っている。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334752500/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41qACsGOB0L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="自由論 (光文社古典新訳文庫)" title="自由論 (光文社古典新訳文庫)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334752500/galaneet-22/">自由論 (光文社古典新訳文庫)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> ジョン・スチュアートミル,John Stuart Mill,斉藤悦則</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 光文社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2012/06/12</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 2人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 149回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4334752500/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (9件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 海外脱出は100%正しい hatenablog://entry/8599973812275481119 2017-07-01T07:00:00+09:00 2017-08-01T17:10:08+09:00 私は、これまでブログやTwitterにおいて幾度となく海外脱出を推してきたが、改めて言おうと思う。 日本を棄てて、海外に脱出することは100%正しい。──もし、あなたが今(将来)の日本に悲観していたり、危機感を覚えたり、息苦しさを感じていたりするならば。 少なくとも、私はそう思っている。その思いは、日本という国を知れば知るほど、強くなってきている。 あなたがどれだけ日本を愛していても、幸せになれるとは限らない 日本が好きだという人もいる。飯のおいしさ、治安の良さ、サービスの質の高さ、サブカル、美しい四季……などなど、日本を好きになる理由はいくつもある。理由がなくても、自分が生まれ育った郷土に愛… <p>私は、これまでブログやTwitterにおいて幾度となく海外脱出を推してきたが、改めて言おうと思う。</p> <p>日本を棄てて、海外に脱出することは100%正しい。──もし、あなたが今(将来)の日本に悲観していたり、危機感を覚えたり、息苦しさを感じていたりするならば。</p> <p>少なくとも、私はそう思っている。その思いは、日本という国を知れば知るほど、強くなってきている。</p> <h3>あなたがどれだけ日本を愛していても、幸せになれるとは限らない</h3> <p>日本が好きだという人もいる。飯のおいしさ、治安の良さ、サービスの質の高さ、サブカル、美しい四季……などなど、日本を好きになる理由はいくつもある。理由がなくても、自分が生まれ育った郷土に愛着を持つのはごく自然のことだ。しかし、あなたが日本をどれだけ好いていても、日本にいて幸せになれるとは限らない。</p> <p>私は、以前に「『日本が嫌い』で海外脱出は全然あり」という、やや刺激的な見出しの記事を書いた。</p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="「日本が嫌い」で海外脱出は全然あり - だから僕は海外に出る、さあ君も" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fga.hatenablog.com%2Fentry%2F0093" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"></cite></p> <p>付き合っている男が、浮気をする、暴力を振るう、定職に就かない、借金がある、酒癖が悪い、ギャンブル依存症といったようなダメ男で、何とか改善を試みたがもう限界ならどうするか?──別れることを検討べきだろう。ダメ男と一緒にいても幸せにはなれない。国も同じだ。</p> <p>私は、日本は旅行先としては魅力的であるが、定住先(働き、学び、子育てし、老後を過ごす場所)としては、さほど魅力を感じない。先ほどの男女関係に例えると、友達としては良くても、人生のパートナーとしては問題があるのと似ている。外国人労働者が増えている現状を鑑みると、経済力が小さい途上国の人々にとっては、まだまだ仕事があって稼げる日本は魅力的なのかもしれない。しかし、日本人にとっては、日本は以前ほど魅力的な国ではなくなっている。</p> <h3>海外では海外脱出は当たり前</h3> <p>昨年(2016年)11月の米大統領選でトランプ氏の当選が確実になったとき、カナダの移民局のサイトがアクセス過多で一時閲覧できない状況になった<sup><a href="#f-352b08a6" name="fn-352b08a6" title="カナダ移民局のサイトがダウン。アメリカ人が本気で国外逃亡を考えているらしい【アメリカ大統領選】 - ハフィントンポスト">*1</a></sup>。トランプ政権の誕生に危機感を覚えた多くのアメリカ人が、カナダ移住を検討したのだろう。アメリカだけに限らない。政情が不安定な中南米諸国では、家族を連れて、何千キロも過酷な旅をして、アメリカに向かう人が数多くいる<sup><a href="#f-444a2c93" name="fn-444a2c93" title="墓標のない墓:米国国境を越えた不法移民をとりまく苛酷な状況 - INPS International Press Syndicate - JAPAN">*2</a></sup>。シリアでは、多数の難民が欧州に押し寄せた光景は記憶に新しい。私たちの祖先である日本人も、氷河時代に食料であるマンモスを追って日本列島に移り住んだ人たちだ。このように、どこで生まれようが、どこで育とうが、より良い環境を求めて別の土地に移り住む。──これは古今東西変わりない。</p> <p>日本はまだまだ豊かで安全で利便性の高い国だ。しかし、50年後も今と同じ豊かさが維持されているとは限らない。今から30年前までは、ほとんどすべての人が正規雇用に就き、結婚して家庭を持っていた。翻って、今はどうか。非正規雇用労働者の割合は4割を超えた。3人に1人は生涯未婚であると言われている。当時の人からすれば、想像だにできないだろう。それと同様に、30〜50年後の日本は、私たちの想像を遙かに絶するディストピアになっている可能性もある。北朝鮮のような国(暗く、貧しく、自由がなく、諸外国から信用されず、一部の特権階級だけがほしいままに振る舞っている国)になっているかもしれないのだ。</p> <h3>海外脱出はそろそろ潮時だ</h3> <p>深刻な少子高齢化と人口減、強すぎる同調圧力、減らない長時間労働、民主主義の劣化、低すぎるガラスの天井、有形無形の差別……。今日の日本が抱えている問題は少なくない。これらの問題は、容易に解決することも、短期間で解決することもまず無理であろう。おそらく50年、100年といった途方もない時間がかかるし、それだけの年月が過ぎても解決しているかどうかは分からない。島国根性という日本人の気質がそう易々と代わるとは思えない。</p> <p>もちろん、「日本はおかしい」「自民党はガチでヤバいよ」と声を上げ、時には行動を起こすことは極めて大切だ。それは、民主主義国家に生きる私たち国民の責務であるからだ。しかし、それと同時に、<strong>見切りを付ける時も重要</strong>ではないか。自分の人生を生きるために。<strong>あなたは日本国民である前に1人の人間である。そして、1人の人間として幸福を追求する普遍的権利を持っている</strong>。</p> <p>だから……日本という国にうんざりしているあなた。ためらうことなく、この国を後にしようではないか。世界は広い。日本でなくとも、あなたに合う土地はきっとある。安倍晋三首相というどうしようもないほど無能な暴君が舵を取る、沈みゆく船と運命を共にする必要などどこにもない。日本はもはや日出ずる国ではない。</p> <p class="noindent"><img class="hatena-fotolife" title="夕暮れ時の東京" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170701/20170701002752.png" alt="夕暮れ時の東京" /></p> <p>私は、よく訳の分からないシステムのために生きて、それに振り回され、たった一度しかない人生を無駄にしたくないので、日本を後にした。さあ、次はあなたの番だ。海外脱出は今が潮時だ。</p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-352b08a6" name="f-352b08a6" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/09/canadian-immigration-site-crashed-on-us-election-night_n_12876302.html" target="_blank">カナダ移民局のサイトがダウン。アメリカ人が本気で国外逃亡を考えているらしい【アメリカ大統領選】 - ハフィントンポスト</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-444a2c93" name="f-444a2c93" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.international-press-syndicate-japan.net/index.php/news/population-immigration/1299-migration-latin-america-unmarked-graves-across-the-us-border" target="_blank">墓標のない墓:米国国境を越えた不法移民をとりまく苛酷な状況 - INPS International Press Syndicate - JAPAN</a></span></p> </div> galaneet トランプ大統領はひどいけど、安倍晋三首相率いる自民党も相当ひどいよ hatenablog://entry/10328749687211652794 2017-01-31T07:00:00+09:00 2017-06-19T23:04:52+09:00 共和党のドナルド・トランプ氏がアメリカ合衆国第45代大統領に就任して、早くも10日が過ぎた。女性蔑視、マイノリティー排除、差別主義、移民・難民排斥、保護主義など、選挙期間中から過激な発言を繰り返していたトランプ大統領は、就任後は次々と過激な公約を実行に移し、アメリカ国内外から非難の声が上がっている。日本においても、トランプ大統領の政策を懸念する人が非常に多い。 世界中から批判の矛先が向けらているトランプ大統領だが、日本はどうなのだろうか? こんなにひどい自民党と安倍政権 残念ながら、トランプ大統領を強く批判できるほど、日本は自由や人権が尊重されている一流先進国とは言えない。 「日本ひどすぎ」と… <p><img class="hatena-fotolife" title="ドナルド・トランプ" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170130/20170130193605.png" alt="ドナルド・トランプ" width="277" align="right" hspace="5" vspace="5" />共和党のドナルド・トランプ氏がアメリカ合衆国第45代大統領に就任して、早くも10日が過ぎた。女性蔑視、マイノリティー排除、差別主義、移民・難民排斥、保護主義など、選挙期間中から過激な発言を繰り返していたトランプ大統領は、就任後は次々と過激な公約を実行に移し、アメリカ国内外から非難の声が上がっている。日本においても、トランプ大統領の政策を懸念する人が非常に多い。</p> <p>世界中から批判の矛先が向けらているトランプ大統領だが、日本はどうなのだろうか?</p> <h3>こんなにひどい自民党と安倍政権</h3> <p>残念ながら、トランプ大統領を強く批判できるほど、<em>日本は自由や人権が尊重されている一流先進国とは言えない</em>。</p> <p>「日本ひどすぎ」と思う部分のうち、トランプ大統領の言動と似通っている部分をピックアップしてみよう。</p> <ul> <li>政府を批判する真っ当なデモと悪質なヘイトスピーチを同一視<sup><a href="#f-cbeefa15" name="fn-cbeefa15" title="自民党、国会デモの規制を検討「仕事にならない」 ヘイトスピーチPTが議論">*1</a></sup>。</li> <li>昨年(2016年)春、政府に批判的なニュースキャスター3人がほぼ同時降板<sup><a href="#f-2733dfa2" name="fn-2733dfa2" title="安倍首相、メディアに口封じ? 政権批判のキャスター3人が同時降板 | 中央日報">*2</a></sup><sup><a href="#f-3102dc3c" name="fn-3102dc3c" title="政権圧力はあったのか? 古舘伊知郎ら降板キャスター「最後の発言」 - まぐまぐニュース!">*3</a></sup><sup><a href="#f-62d4270a" name="fn-62d4270a" title="Japanese TV anchors lose their jobs amid claims of political pressure | World news | The Guardian">*4</a></sup>。報道の自由度ランキングは、民主党政権時代の11位(2010年)から年々下がって2016年は72位<sup><a href="#f-21999c74" name="fn-21999c74" title="報道の自由度、日本は72位 国際NGO「問題がある」:朝日新聞デジタル">*5</a></sup>。</li> <li>安倍首相に近い自民党の若手議員が「経団連に働きかけてマスコミを懲らしめよう」と発言<sup><a href="#f-b47500d7" name="fn-b47500d7" title="大西英男議員「報道機関を懲らしめる」またやった 再び問題発言">*6</a></sup>。</li> <li>石原慎太郎前都知事は、「有害なのはババア」<sup><a href="#f-7c05ebdf" name="fn-7c05ebdf" title="2002年石原都知事の「ババア発言」を女性131人が提訴:日経ウーマンオンライン【働く女性の40年史】">*7</a></sup>「三国人」「犯罪を犯す民族的DNA」<sup><a href="#f-8be98094" name="fn-8be98094" title="『産経新聞』2001年5月8日">*8</a></sup>など女性差別・人種差別発言を繰り返しながら4回も当選。</li> <li>厚生労働大臣(当時)が、自民党県議の集会で「女性は産む機械」と発言<sup><a href="#f-51aba5b9" name="fn-51aba5b9" title="2007年柳澤厚生労働大臣「女性は産む機械」発言:日経ウーマンオンライン【働く女性の40年史】">*9</a></sup>。</li> <li>選択制夫婦別姓は未だに認められていない。(国連の女性差別撤廃委が勧告<sup><a href="#f-ea82eff4" name="fn-ea82eff4" title="東京新聞:夫婦同姓など「差別的」 国連委、日本に改正勧告:政治(TOKYO Web)">*10</a></sup>)</li> <li>女性管理職の割合は低く<sup><a href="#f-755da6e2" name="fn-755da6e2" title="企業の女性管理職比率、6.6% 政府目標遠く :日本経済新聞">*11</a></sup><sup><a href="#f-6dd4f1d4" name="fn-6dd4f1d4" title="【女性管理職ランキング】日本は中国以下の96位 フィリピンはトップ10入り">*12</a></sup>、賃金格差も大きい<sup><a href="#f-39f046e7" name="fn-39f046e7" title="男女間の給料格差、日本は世界でワースト3位にランクイン - まぐまぐニュース!">*13</a></sup>。(女性が輝く???)</li> <li>軽微な事件であっても、警察が被疑者を拷問して自白を得ようとするため、冤罪が後を絶たない。(国連の拷問禁止委が勧告<sup><a href="#f-b192cec7" name="fn-b192cec7" title="国連拷問禁止委員会が日本に勧告 | ヒューライツ大阪">*14</a></sup>)</li> <li>NHKの籾井勝人前会長が就任会見で「政府が〝右〟というものを〝左〟とは言うわけにはいかない」と発言<sup><a href="#f-fd364e02" name="fn-fd364e02" title="賠償提訴:「NHK経営委が会長罷免しない…放送法違反」 - 毎日新聞">*15</a></sup><sup><a href="#f-3017835a" name="fn-3017835a" title="東京新聞:NHK会長 権力との距離を保って:社説・コラム(TOKYO Web)">*16</a></sup>。</li> <li>5000人の難民申請に対して、認められたのはわずか11人。<sup><a href="#f-af30c7ec" name="fn-af30c7ec" title="「お金は出すが…」日本の少ない難民受け入れに海外から批判「責任を直視せよ」とも | NewSphere">*17</a></sup> (2015年は7586人の難民申請に対して、27人認定<sup><a href="#f-14efa538" name="fn-14efa538" title="法務省:平成27年における難民認定者数等について (速報値)">*18</a></sup>) 劣悪な入管の施設に長期間収容されている人も少なくない<sup><a href="#f-65abd0c6" name="fn-65abd0c6" title="難民 日本難民 入管収容所の外国人の待遇 - YouTube">*19</a></sup><sup><a href="#f-772d9296" name="fn-772d9296" title="働いたら収容所、帰国したら拷問〜〜謎のイラン人、ジャマルさんは難病で難民!! の巻(その2)‐雨宮処凛がゆく! | マガジン9">*20</a></sup>。</li> </ul> <p>枚挙に暇がない。これが日本である。安倍首相は、トランプ大統領の入国禁止令についてのコメントを差し控えたが、仮にトランプ大統領を批判したら、世界中から「お前が言うな」と冷ややかな視線を浴びせられただろう。</p> <p>さらに、<em>民主主義という側面では、日本はアメリカよりも遙かに劣っている</em>。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4865720081/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51e72YPdmJL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="安倍政治と言論統制 (テレビ現場からの告発!)" title="安倍政治と言論統制 (テレビ現場からの告発!)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4865720081/galaneet-22/">安倍政治と言論統制 (テレビ現場からの告発!)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 『週刊金曜日』編</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 金曜日</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2016/03/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4865720081/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>堅牢な民主国家・アメリカ、脆弱な民主国家・日本</h3> <p>アメリカの民主主義は非常に堅牢であり、三権分立がよく機能している。「第四の権力」と呼ばれるマスコミの権力監視も非常に強い。大統領令は確かに強力だが、議会は対抗法案を出したり、連邦裁判所が差し止めたりして、大統領の暴走を歯止めをかけることができる。早速、連邦裁判所は、イスラム教国の国民の入国を禁止する大統領令を一部無効にする判断を下した。さらに、今後、議会の対立が深まれば、弾劾されることもあり得る。(海外メディアでは、トランプ大統領の弾劾を予想する記事<sup><a href="#f-fb499dc2" name="fn-fb499dc2" title="Donald Trump ‘highly likely’ to face impeachment within first 18 months as US President, expert warns | The Independent">*21</a></sup>もある)</p> <p>トランプ大統領が自身の人気番組で言い放つ"You're fired"(お前はクビだ)がアメリカで流行語になったこともあるが、国民からクビを宣告される日もそう遠くないかもしれないのだ。</p> <p>他方、日本はどうか。<em>日本の民主主義はトタン屋根のように脆い</em>。ちょっとした弾みで簡単に崩れ落ちる。<em>三権分立どころか「三権癒着」</em>だ。メディアの権力監視も極めて弱い。お上が「右と言ったら右」なのが日本なのである。</p> <p>暴走列車に例えれば、ブレーキが付いているのがアメリカ、<em>ブレーキが壊れているのが日本</em>だ。前者は止める術があるが、後者は脱線転覆するまで止められない。(ここでいう「ブレーキ」とは、権力を縛る憲法であり、権力を見張るメディアであり、主権者たる私たち国民である)</p> <p>日本の最高裁に期待するのは間違いということだけは言っておく。一昨年(2015年)に可決成立した安保法制は、憲法学者の大半が違憲であると指摘している。違憲訴訟が行われているが、最高裁は、<a href="http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-29/ftp20080529faq12_01_0.html">統治行為論</a>を理由に憲法判断を避ける可能性が高い。法令審査権を持つ最高裁判所は「憲法の番人」と言われているが、実際は「<em>権力の番犬</em>」である。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062882507/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/511yiQyeFYL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="絶望の裁判所 (講談社現代新書)" title="絶望の裁判所 (講談社現代新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062882507/galaneet-22/">絶望の裁判所 (講談社現代新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 瀬木比呂志</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 講談社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/02/19</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062882507/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (23件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p>安倍首相は「法の支配」「民主主義」<ruby>云<rp>(</rp><rt>でん</rt><rp>)</rp>々<rp>(</rp><rt>でん</rt><rp>)</rp></ruby> と利いた風なことを言っているが、最高法規である憲法を無視して何が「法の支配」なのだろうか。国民の声を無視し、不都合なメディアを弾圧して何が「民主主義」なのだろうか。こんな<em>口先だけの狡猾な人間が私たちの首相だなんて、世界の恥、いや、世界にとっての危機</em>以外の何物でもない。ティアマト彗星でも落ちて消滅して、来来来世ぐらいに生まれ変わってくれないかなと思う。</p> <p><span style="font-style: italic;">♪でんでん無視無視 憲法無視 お前の真意はどこにある〜</span></p> <h3>トランプの振り見て日本の振り直せ</h3> <p>「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがある。トランプ大統領の言動や政策を見て「ひどい」と思うなら、<strong>私たちの国である日本の政治(特に安倍政権)についても、見直してみるべき</strong>だ。安倍首相には、トランプ大統領のような過激さこそ見られない。しかし、その根底にある<em>どす黒いものは、トランプ大統領のそれと共通する</em>。安倍晋三は、マイルドヤンキーならぬマイルドトランプといったところだろう。</p> <p><span style="font-style: italic;">♪カントリーロード どこまでも 嘘をつき 民だまし〜</span></p> <p class="note">もし、安倍首相とトランプ大統領が、夢の中で身体が入れ替わったとしても、(言葉や前提知識を抜きにして)することは大して変わらないだろう。それどころか、蜜月になりそう。来月10日の首脳会談で、手を繋ぎながら歩き、熱いキスでもしたらいい。<em>品がない極右のネトウヨ首脳同士で気が合うだろう</em>から<sup><a href="#f-22e6c534" name="fn-22e6c534" title="安倍首相とトランプ氏、相性バッチリ? 米機関が分析:朝日新聞デジタル">*22</a></sup>。</p> <p class="note">◇</p> <p>オバマ前大統領の退任演説より。</p> <blockquote> <p><em>我々一人ひとり</em>が、民主主義を「懸念する、嫉妬深い番人」たるべきであり、このすばらしい祖国をよりよいものにしようと常に務めるという、喜びに満ちた使命を担うべきです。我々の外見はすべて異なりますが、「市民」という誇らかな肩書を共有しています。</p> <p>究極的には、これが、我々の民主主義が要求することなのです。民主主義は、<em>あなたを必要としている</em>のです。それは、選挙がある時のみではありません。あなたの権利が侵害された時のみでもありません。<em>あなたの生涯において</em>です。</p> <p>もし、あなたが、インターネットで見知らぬ他人と議論することに疲れたなら、実際の生活で、他者と会話してみてください。…(略)…</p> <p><em>他人がなにかよいことをやってくれるだろうと期待するのには、リスクが伴い</em>、プロセスにがっかりすることがあるかもしれません。</p> <div class="source"><a href="http://logmi.jp/180020">【全文】オバマ大統領、任期最後の演説「あなたたちが私をよい大統領にしてくれた」 - ログミー</a></div> </blockquote> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4255009791/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51W7fqOJu2L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="[生声CD&電子書籍版付き] オバマ退任演説" title="[生声CD&電子書籍版付き] オバマ退任演説"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4255009791/galaneet-22/">[生声CD&電子書籍版付き] オバマ退任演説</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> CNN English Express編</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 朝日出版社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/02/02</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4255009791/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログを見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-cbeefa15" name="f-cbeefa15" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/28/hate-speech-ldp_n_5727114.html" target="_blank">自民党、国会デモの規制を検討「仕事にならない」 ヘイトスピーチPTが議論</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-2733dfa2" name="f-2733dfa2" class="footnote-number">*2</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://japanese.joins.com/article/625/211625.html" target="_blank">安倍首相、メディアに口封じ? 政権批判のキャスター3人が同時降板 | 中央日報</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-3102dc3c" name="f-3102dc3c" class="footnote-number">*3</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.mag2.com/p/news/172445" target="_blank">政権圧力はあったのか? 古舘伊知郎ら降板キャスター「最後の発言」 - まぐまぐニュース!</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-62d4270a" name="f-62d4270a" class="footnote-number">*4</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.theguardian.com/world/2016/feb/17/japanese-tv-anchors-lose-their-jobs-amid-claims-of-political-pressure" target="_blank">Japanese TV anchors lose their jobs amid claims of political pressure | World news | The Guardian</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-21999c74" name="f-21999c74" class="footnote-number">*5</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.asahi.com/articles/ASJ4N0SHDJ4MUHBI02M.html" target="_blank">報道の自由度、日本は72位 国際NGO「問題がある」:朝日新聞デジタル</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-b47500d7" name="f-b47500d7" class="footnote-number">*6</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2015/06/30/onishi-again_n_7693646.html" target="_blank">大西英男議員「報道機関を懲らしめる」またやった 再び問題発言</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-7c05ebdf" name="f-7c05ebdf" class="footnote-number">*7</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20100104/105430/" target="_blank">2002年石原都知事の「ババア発言」を女性131人が提訴:日経ウーマンオンライン【働く女性の40年史】</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-8be98094" name="f-8be98094" class="footnote-number">*8</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><span class="reference-text">『産経新聞』2001年5月8日</span></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-51aba5b9" name="f-51aba5b9" class="footnote-number">*9</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20100112/105511/" target="_blank">2007年柳澤厚生労働大臣「女性は産む機械」発言:日経ウーマンオンライン【働く女性の40年史】</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-ea82eff4" name="f-ea82eff4" class="footnote-number">*10</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016030902000112.html" target="_blank">東京新聞:夫婦同姓など「差別的」 国連委、日本に改正勧告:政治(TOKYO Web)</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-755da6e2" name="f-755da6e2" class="footnote-number">*11</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15IBZ_V10C16A8000000/" target="_blank">企業の女性管理職比率、6.6% 政府目標遠く :日本経済新聞</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-6dd4f1d4" name="f-6dd4f1d4" class="footnote-number">*12</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/20/japan-woman_n_6719344.html" target="_blank">【女性管理職ランキング】日本は中国以下の96位 フィリピンはトップ10入り</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-39f046e7" name="f-39f046e7" class="footnote-number">*13</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.mag2.com/p/news/162990" target="_blank">男女間の給料格差、日本は世界でワースト3位にランクイン - まぐまぐニュース!</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-b192cec7" name="f-b192cec7" class="footnote-number">*14</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section1/2013/06/post-47.html" target="_blank">国連拷問禁止委員会が日本に勧告 | ヒューライツ大阪</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-fd364e02" name="f-fd364e02" class="footnote-number">*15</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://mainichi.jp/articles/20160120/k00/00m/040/097000c" target="_blank">賠償提訴:「NHK経営委が会長罷免しない…放送法違反」 - 毎日新聞</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-3017835a" name="f-3017835a" class="footnote-number">*16</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017012502000140.html" target="_blank">東京新聞:NHK会長 権力との距離を保って:社説・コラム(TOKYO Web)</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-af30c7ec" name="f-af30c7ec" class="footnote-number">*17</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://newsphere.jp/national/20150914-1/" target="_blank">「お金は出すが…」日本の少ない難民受け入れに海外から批判「責任を直視せよ」とも | NewSphere</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-14efa538" name="f-14efa538" class="footnote-number">*18</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00111.html" target="_blank">法務省:平成27年における難民認定者数等について (速報値)</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-65abd0c6" name="f-65abd0c6" class="footnote-number">*19</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://www.youtube.com/watch?v=AL8wZarl1_0" target="_blank">難民 日本難民 入管収容所の外国人の待遇 - YouTube</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-772d9296" name="f-772d9296" class="footnote-number">*20</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.magazine9.jp/article/amamiya/12928/" target="_blank">働いたら収容所、帰国したら拷問〜〜謎のイラン人、ジャマルさんは難病で難民!! の巻(その2)‐雨宮処凛がゆく! | マガジン9</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-fb499dc2" name="f-fb499dc2" class="footnote-number">*21</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.independent.co.uk/news/world/americas/donald-trump-impeachment-impeached-highly-likely-us-president-elect-inauguration-us-congress-illegal-a7525761.html" target="_blank">Donald Trump ‘highly likely’ to face impeachment within first 18 months as US President, expert warns | The Independent</a></span></p> <p class="footnote"><a href="#fn-22e6c534" name="f-22e6c534" class="footnote-number">*22</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="http://www.asahi.com/articles/ASK1Y35BVK1YUTFK001.html" target="_blank">安倍首相とトランプ氏、相性バッチリ? 米機関が分析:朝日新聞デジタル</a></span></p> </div> galaneet 耳をすませば、怨嗟の声が聞こえる─♪カントリーロード この道 ずっと 行けば……😱 hatenablog://entry/10328749687210618413 2017-01-27T21:00:00+09:00 2017-07-14T17:40:12+09:00 昨週放映された『千と千尋の神隠し』に続き、今夜(2017年1月27日午後9時)は『耳をすませば』(近藤喜文監督/宮崎駿脚本)が放映される。 この作品がテレビ放映されるたびに、ネット上では「鬱になった」「死にたい」といった怨嗟の声が吹き荒れる。「鬱アニメ」「耳をすませば症候群」なんて言葉もあるほどだ。おそらく、パッとしなかった自分の中高生時代と比べてしまい、憂鬱な気分になるのだろう。たとえ、中高生時代に良い思い出がなくても、今が幸せならそれでよいだが、そうでないところを見ていると……。 私に言えることは1つ。──行動を起こそう! 耳をすませば [DVD]出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム… <p>昨週放映された『千と千尋の神隠し』に続き、今夜(2017年1月27日午後9時)は『耳をすませば』(近藤喜文監督/宮崎駿脚本)が放映される。</p> <p>この作品がテレビ放映されるたびに、ネット上では「鬱になった」「死にたい」といった怨嗟の声が吹き荒れる。「鬱アニメ」「耳をすませば症候群」なんて言葉もあるほどだ。おそらく、パッとしなかった自分の中高生時代と比べてしまい、憂鬱な気分になるのだろう。たとえ、中高生時代に良い思い出がなくても、今が幸せならそれでよいだが、そうでないところを見ていると……。</p> <p>私に言えることは1つ。──行動を起こそう!</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005R5J9/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51-SW5cZSQL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="耳をすませば [DVD]" title="耳をすませば [DVD]"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005R5J9/galaneet-22/">耳をすませば [DVD]</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2002/05/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> DVD</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 13人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 426回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00005R5J9/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (419件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <h3>♪カントリーロード この道 ずっと 行けば…</h3> <p>この映画の主題歌は、「カントリーロード」(Take Me Home, Country Roads)である。『耳をすませば』のプロローグはオリジナル(英語版)のままだが、エンディングの歌詞は変えられていて、</p> <blockquote> <p class="noindent">カントリーロード この道 ずっと 行けば<br /> あの街に 続いてる 気がする カントリーロード<br /> ひとりぼっち 恐れずに 生きようと 夢みてた<br /> さみしさ 押し込めて 強い自分を 守っていこう<br /> (略)<br /> カントリーロード 明日は いつもの僕さ<br /> 帰りたい 帰れない さよなら カントリーロード</p> </blockquote> <p>のようになっている。</p> <p>この作品が公開されたのは1996年であるが、歌詞を見ていると、ジブリは日本の行く末を知っていたのではないかと思うほど、現在の日本人の姿とそっくり重なる。(「ひとりぼっち」「さみしさ」「帰りたい帰れない」)</p> <h3>安倍晋三首相のカントリーロードは亡国街道</h3> <p><img class="hatena-fotolife" title="この道を。力強く、前へ" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20170127/20170127204948.png" alt="この道を。力強く、前へ" width="255" align="right" hspace="5" vspace="5" />安倍晋三首相は、「この道を。力強く、前へ」でんでんなどと言っているが、この道をずっと行って続いているのは、過労死・少子高齢化・介護難民・人口減・自治体消滅・孤独死・生涯未婚・貧困…etc、つまり、<strong>日本の破局である</strong>。オリジナルの歌詞では、"Almost Heaven"(ほとんど天国)というくだりがあるが、私にしてみれば、日本の現状は"Almost Hell"(ほとんど地獄)である。このまま人口減が続けば、"Absolutely Hell"(本当の地獄)になるだろう。</p> <p>安倍首相や日本会議が唱える、「美しい国」(うつくしいくに)を逆から読むと、「憎いし苦痛」(にくいしくつう)になるのだが、どうしようもないほど憎くて苦痛な国になっていくのだ。「一億総活躍」を旗印に奴隷のように死ぬまで働くことを余儀なくされ、弱者は「自己責任」と切り捨てられ、年金はもらえず、結婚もできず、孤独にうちひしがれ……。</p> <p>そう、自民党・安倍晋三ロードは、正に地獄の一丁目への道—亡国街道だ。</p> <h3>帰ることができる故郷がなくなっていく</h3> <p>「カントリーロード」(Take Me Home, Country Roads)の日本語タイトルは、「故郷に帰りたい」だ。このままだと、<strong>かつての故郷はなくなっていく可能性が高い</strong>。</p> <p>毎日のように使っていた鉄道は廃線になり、住み慣れた町は空き家だらけになり、商店はシャッターを閉じ、学び舎は統廃合で廃校と化し、道路はひび割れ…、のようになっているのではないかと予想する。残念であるし、想像したくないのだが、人口が減るとはこういうことだ。映画の舞台となった聖蹟桜ヶ丘でも、少子高齢化が進んでいるという<sup><a href="#f-dc2358c1" name="fn-dc2358c1" title="かつては“高嶺の花”ニュータウン いまは地価8分の1 一挙に高齢化 〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版">*1</a></sup>。</p> <p class="note">東京ではないのだが、高度成長期のニュータウンに私の家族と話すと「救急車のサイレンを聞く回数が増えた」「電車の乗客が少なくなった」と言われる。自治体のサイトを見てみると、いつしか「移住者歓迎」という特設ページができていた。</p> <h3>過ぎ去りし時を嘆くより、未だ来ぬ時を信じ、行動を起こそう</h3> <p>映画を見て、自分の過去と対比して、ブルーな気分になってしまう気持ちは分かる。しかし、時計の針を戻して、青春時代をやり直すことはできない。私たちにあるのは、未来だけだ。だから、未来を信じて行動を起こすしかない。「もう遅い」「手遅れだ」なんて言わずに。もし、あなたが今30歳で、15歳の頃からやり直したいと思っているならば、45歳のあなたが、30歳の頃からやり直したいと願って、30歳に戻ったつもりで。</p> <p>どのように行動をするのか?──ある人は地方移住を推している、ある人は海外脱出を推している、ある人は起業を推している。親は、「頑張ればいつかは上の人に認めてもらえて正社員になれる」「結婚するなら大企業や官公庁勤めの安定した人となさい」と言っているかもしれない。──こればかりは、正しい答えはない。(私は海外脱出を推しているが、万人に当てはまる解決策だとは思っていない)</p> <p><a href="/entry/0118">昨年末の記事</a>でも書いたが、時代の潮流、自分がやりたいことと自分にできそうなことを見極め、自分にとって少しでもプラスになりそうな生き方を模索していく以外にない。映画のようにうまくいかないかもしれないし、その可能性の方が高い。<strong>それでも前に進んでいくしかない</strong>。</p> <p class="note">私の中学時代を振り返ると、お世辞にも充実していたとは言い難いものだった。公民の教科書に載っていた通勤客らでごった返す山手線の写真を見たり、巻尾の日本国憲法と現実の乖離に嘆いたりしたことが印象に残っている。そして、「何でサラリーマンなんかになんなきゃいけないんだろう」と疑問を抱きながら、地図帳を開いては、「将来は海外に出たいなぁ」と見知らぬ土地への思いをはせていた。</p> <p>私の海外脱出は、誰から提案されたわけでもない。自分で選び、自分で決めた。</p> <p><strong>あなたは?</strong></p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902097575/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51x3j%2BVum-L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="日本がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは動く。" title="日本がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは動く。"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4902097575/galaneet-22/">日本がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは動く。</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 太田英基</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> いろは出版</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/04/24</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4902097575/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (2件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> <p class="note">▲kidle Unlimited対象本(2017/01/27現在) 日本がヤバいのは事実なんだけど、世界に目を向けてみよう</p><div class="footnote"> <p class="footnote"><a href="#fn-dc2358c1" name="f-dc2358c1" class="footnote-number">*1</a><span class="footnote-delimiter">:</span><span class="footnote-text"><a href="https://dot.asahi.com/aera/2016092000250.html" target="_blank">かつては“高嶺の花”ニュータウン いまは地価8分の1 一挙に高齢化 </a>〈AERA〉|dot.ドット 朝日新聞出版</span></p> </div> galaneet 『千と千尋の神隠し』に見るカオナシと化した現代日本人 hatenablog://entry/10328749687208400894 2017-01-20T09:00:00+09:00 2017-07-14T17:36:27+09:00 今夜(2017年1月19日午後9時)、日テレ系で宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』(スタジオジブリ)が放映される。 この作品が劇場公開されたのは、新世紀の余韻がさめやらぬ2001年夏である。当時は、今のようなスマホはなく、まだ機能が低いガラケー最盛だった。光回線やADSLなどの高速通信も普及しておらず、PCを使ってネットを使う層も限られていた時代だ。政治の世界では、小泉純一郎が首相の座について間もない頃だ。 当時はまだ、リア充・ぼっち・炎上・引きこもり・ニート・ブラック企業といった言葉は存在しなかった。言葉の指すものはあったにせよ、今ほどに可視化されていなかったのだ。 宮崎駿監督は、そんな時代に… <p>今夜(2017年1月19日午後9時)、日テレ系で宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』(スタジオジブリ)が放映される。</p> <p>この作品が劇場公開されたのは、新世紀の余韻がさめやらぬ2001年夏である。当時は、今のようなスマホはなく、まだ機能が低いガラケー最盛だった。光回線やADSLなどの高速通信も普及しておらず、PCを使ってネットを使う層も限られていた時代だ。政治の世界では、小泉純一郎が首相の座について間もない頃だ。</p> <p>当時はまだ、リア充・ぼっち・炎上・引きこもり・ニート・ブラック企業といった言葉は存在しなかった。言葉の指すものはあったにせよ、今ほどに可視化されていなかったのだ。</p> <p>宮崎駿監督は、そんな時代に、まるで予言していたかのように、日本人の本質を見抜き、アニメ映画という形で寓意を込めて送り出した。『千と千尋の神隠し』のテーマこそ少女の成長だが、その背景には、アイデンティティーを喪失した若者や、汚い大人たちの姿がある。そういったものがあるからこそ、千尋の成長がより際だって見える。</p> <h3>湯婆婆に見るブラック企業経営者とエゴ親</h3> <p>湯婆婆は、油屋の経営者としての側面と、坊の母親としての側面の2つの側面がある。</p> <p>経営者としては、がめつく、そして冷酷だ。傷ついたハクを「もうその子はもう使い物にならないよ」と容赦なくシューターに落として殺そうとしているところからも、その冷酷さがうかがい知れる。従業員を酷使し、過労死や過労自殺がでることをいとわないブラック企業経営者とそっくりである。</p> <p>その反面、息子である坊に対してはすこぶる甘い。ばい菌がいるからと外に出そうとしない。(「こんなところにいた方が病気になるよ」と千尋に言われる) ネズミに変えられた本物の坊にも、坊の偽者にも気付かない。坊の方も、湯婆婆と銭婆の区別が付かない。(物語の最終盤において、千尋はこれらと対比するかのように、ブタの中に両親がいないことを見破る) 終盤に坊が一人で立っている姿を見て驚く。独り立ちさせるべきで子を、いつまでもぬくぬくとした部屋に留め置き、子もそういう環境に甘える。子離れできない親、親離れできない子。現代の親の姿、子の姿と重なる。</p> <p class="note">※ 子供が自立できない要因の1つとして、格差拡大が挙げられる。格差が拡大しているのは事実だが、昨今の日本を見ていると、モンスターペアレントやエゴイズム(他人に不寛容)な親は確実に増えている。<a href="http://www.j-cast.com/2017/01/05287436.html?p=all" target="_blank">初詣ベビーカー自粛騒動</a>はその一例だろう。</p> <h3>カオナシという日本人</h3> <p>作中にカオナシという印象的なキャラクターが出てくる。最初は非常に大人しいのだが、人や物を飲み込み続けるうちに醜い化け物へと変貌し、手が付けられなくなる。</p> <p>カオナシ(顔無し)という名前、金で他人の心を操ろうとする、他人を取り込まなければしゃべれない、皆からちやほやされて傲慢に振る舞う、思い通りにならなければすぐにキレる、そして……ひとりぼっちで居場所を求めている。千尋から「おうちはどこなの?」「家族はいないの?」と言われた時、図星を指されたかのように「いやだ、いやだ」「さみしい、さみしい」と言いながら取り乱している。</p> <p>宮崎駿監督も言っているように、日本人の姿そのものだなぁと私は思った。</p> <p>金を払っている方が偉いと言わんばかりに傲慢に振る舞う客、気に入らないことがあれば瞬間湯沸かし器のごとく炎上させるネット民、「名無し」に代表される匿名という仮面をかぶった人、「リア充」「ぼっち」など孤独を連想させる言葉、自分の言葉ではなく他人の言葉ばかりを集めたまとめサイトが蔓延しているネット……などを見ていると。</p> <h3>私たちは不思議の町へ迷い込んでいる</h3> <p>今の日本を見ていると、多くの人が不思議の町へ迷い込み、そこでアイデンティティーを失い、元の世界に戻れない状態が続いているように思う。</p> <p>この物語の鍵となるのが名前だ。名前を忘れると元の世界に戻れなくなるという設定がある。名前とは、その人を表すアイデンティティーである。顔もまた、その人を表すアイデンティティーである。名前を奪われる、顔が無いというのは、その人のアイデンティティーが無いに等しい。</p> <p><strong>自分が何者であるのかを、当の自分自身がよく分かっていない。</strong>自分はどういう人間なのか、自分はどういう人生を送りたいのか、自分がいるべき場所はどこなのか、自分にとって幸せとは何か、自分に何ができるのか……。そういったことを見失っており、ただ何となく生きているだけ。そんな人が少なくないように感じる。</p> <h3>興行収入300億円が語るもの</h3> <p>『千と千尋の神隠し』は国内興行収入300億円を突破した唯一の作品だ。この額は、他の宮崎駿監督作品と比較してもずば抜けて高い。そして、昨年のスタジオジブリ総選挙では第1位に選ばれた。劇場公開から16年経った今なお、色あせた感じがしない。この裏には、多くの日本人の心に刺さるものがあったからであろう。</p> <p>他のジブリ作品と同様、この作品はテレビでも幾度となく放映されている。ストーリーはほとんどの人が知っているだろう。これからテレビで観る人がいれば、作品に込められたメッセージ性を感じながら、自分がカオナシになっていないか、湯婆婆になっていないかを、名前を奪われたままになっていないかを見つめ直す機会なのではないかと思う。</p> <p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00K73479A/galaneet-22/"><img src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51KX4zMgahL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="千と千尋の神隠し [DVD]" title="千と千尋の神隠し [DVD]"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00K73479A/galaneet-22/">千と千尋の神隠し [DVD]</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2014/07/16</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> DVD</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00K73479A/galaneet-22" target="_blank">この商品を含むブログ (11件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div></p> galaneet 生きねば hatenablog://entry/10328749687202319839 2016-12-31T05:00:00+09:00 2017-07-07T01:01:01+09:00 鳥かごの中と外、あなたはどちらを選ぶだろうか? 今ほど、「生きる」ということが重要であるはずなのに、それが意識されていない、あるいは忘れかけられている時代はないのではと、ふと思った。今年最後の日は、より原始的な「生きる」を主題に書いてみる。 「生きること」が大変な時代に再びなりつつある 生きることの難易度は、生まれ育った国や時代、周辺環境など当人の力ではどうすることもできないによって大きく左右される。 80年〜100年前の日本に生まれたならば、生きること自体に相当な苦労が伴った。 戦争が終わり、日本が成長軌道に乗ったか乗ろうとしている頃に生まれた多くの人は、生きることはさほど労しなかった。スマ… <p><span style="font-style: italic;">鳥かごの中と外、あなたはどちらを選ぶだろうか?</span></p> <p>今ほど、<em>「生きる」ということが重要であるはずなのに、それが意識されていない、あるいは忘れかけられている時代はないのでは</em>と、ふと思った。今年最後の日は、より原始的な「生きる」を主題に書いてみる。</p> <p><img class="hatena-fotolife" title="人生" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20161231/20161231002921.png" alt="人生" width="489" height="325" /></p> <h3>「生きること」が大変な時代に再びなりつつある</h3> <p>生きることの難易度は、生まれ育った国や時代、周辺環境など当人の力ではどうすることもできないによって大きく左右される。</p> <p>80年〜100年前の日本に生まれたならば、生きること自体に相当な苦労が伴った。</p> <p>戦争が終わり、日本が成長軌道に乗ったか乗ろうとしている頃に生まれた多くの人は、生きることはさほど労しなかった。スマホもコンビニもなく、今日ほどの便利さはなかったものの、周りと同じようにしているだけで、ベルトコンベアに乗っているかように、身の丈に合ったどこかの会社に就職でき、誰かと結婚できた。「一億総中流社会」と呼ばれた時代だ。その後に訪れるバブル期には、企業の方から就活生を海外旅行や温泉に連れて行ったそうである。</p> <p>現在はどうだろうか? 高度に発達したテクノロジーの恩恵を享受し、物質的には何不自由ない生活を送っている人が多い反面、生きづらい社会であると私は思う。</p> <ul class="nodot"> <li>正社員になれなくてつらい。正社員だけど労働時間が長すぎてつらい。</li> <li>結婚できなくてつらい。既婚だけど妻子とうまくいかなくてつらい。</li> <li>中世で思考停止している警察・検察・裁判所に濡れ衣を着せられてつらい。</li> <li>差別されていてつらい。差別せずにはいられない自分の状況がつらい。</li> <li>奨学金(という名のローン)が返せなくてつらい。</li> </ul> <p>問題点を挙げていけば枚挙に暇がない。</p> <p>日本が抱える多くの問題点のうち、私のブログでは「働き方」に焦点を当てて、日本を批判してきた。</p> <h3>社会はあまり変わらなかった</h3> <p>「ブラック企業」という言葉が初めて登場したのは10年前にさかのぼる。海外ニートさん(シンガポールに海外就職したブロガー)が、「社畜」という言葉を連呼して一部ネット界隈で喝采を浴びたのも、かれこれ10年前だろう。</p> <p>で、長時間労働は減ったのだろうか? ブラック企業は減ったのだろうか?</p> <p>答えは否である。電通の事件を見る限り、とても減ったとは思えない。では、何が変わったのか?</p> <p>「ブラック企業」という言葉が一般的になった。そこから派生して、ブラックバイトやブラック部活という言葉も登場した。一部で「脱社畜」がブームになった。</p> <p>つまり、<em>10年という歳月</em>を経て、ようやく「日本の働き方は少しおかしいのではないか」ということが、世間に少しだけ認識されるようになったのだ。それでも、まだまだ抵抗を示す人が少なくない。中高年を中心に「働くことこそが人生だ」という風潮は残っている。精神論・根性論も相変わらず幅をきかせている。脱社畜の流れは大いに結構なことだが、自分が働く立場にいる時はワークライフバランスを求めながら、金を払う立場になった途端に「俺は客だぞ」と言わんばかりに傲慢に振る舞うケースはさほど変わっていない。</p> <p>10年間でこの程度だ。ゲーム、携帯電話やAIといったテクノロジーが、ここ10年で別次元の進歩を遂げたのとは裏腹に。</p> <p>日本で真のワークライフバランスが定着するのは一体いつなのだろうか、と考えただけで気が遠くなる。</p> <h3>社会はあまり変わらないだろう</h3> <p>そんな中、安倍晋三首相は、一億総活躍社会を旗印に、「働き方改革を断行する」と宣言している。しかし、私は前途多難だと思っている。<em>トップが「こうします、ああします」と言っただけで、立ちふさがる障害が自動的に取り除かれ、目標に向かって一直線に道が開かれるということはない</em>からだ。</p> <p>改革によって既得権益を失う人や集団の反対、時に身内である与党議員の反対もあるだろう。もし、数の力に物を言わせて強行採決を繰り返せば、国民の支持率は急落し、たちどころに死に体になってしまう。</p> <p class="note">※ 安倍晋三首相は狡猾なので、選挙までの期間を織り込みながら、強行採決と野党との融和を使い分けている。</p> <p><em>説得し、説得し、説得し、譲歩し、説得し、譲歩しの繰り返しだ。1つ1つ問題を取り除いていかなければいけない。10年、20年、30年、50年、100年……。何世代にも渡る途方もない時間がかかる。</em></p> <p>オバマ大統領の医療保険制度改革(オバマケア)は、アメリカでは画期的だといわれているが、成立に至るまでに紆余曲折があった。多くの先進国にとって当たり前な国民皆保険制度も、アメリカでは当たり前ではない。歴史的な経緯があるとはいえ、これができるまでに半世紀以上もかかった。(トランプ次期大統領は一部を除き撤廃を表明している)</p> <p class="note">※ アメリカの医療保険の問題点を詳しく知りたければ、マイケル・ムーア監督の「シッコ」(Sicko)というドキュメンタリー映画を見るとよい。</p> <p>社会のあり方が10年、20年といった<em>短期間で変わることはない</em>。50年、100年といった非常に長い時間がかかる。その変わり方も、テクノロジーのような不可逆的な変わり方ではなく、<em>3歩進んで2歩下がるような変わり方</em>だ。そして、現在は後退局面にあるように思う。</p> <p class="note">以下のグラフは、日本の100年単位の人口推移である。人口が変化しているのは、何らかの大きな要因があることが見て取れる。グラフでは20世紀前半にわずかに減少しているが、原因はもちろん戦争である。これを見ていると、私たちは<em>壮大な歴史のストリームの中を生きている</em>んだなぁと実感する。(人口減が必ずしも後退とは限らない。現在の先進国においては、成熟したとも言える。ただ、日本の減少率の高さは問題だ)</p> <p><img class="hatena-fotolife" title="日本の人口推移" src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/galaneet/20161231/20161231002714.png" alt="日本の人口推移" /></p> <h3>それでも、生きねば</h3> <p>今よりもずっと生きることが大変だった時代、洋の東西を問わず、今以上に理不尽なことがたくさんあった。中世における魔女狩りや宗教裁判、近代のホロコーストなどだ。</p> <p>私たちは、中世の魔女狩りを野蛮だと感じ、「そんな時代に生まれなくて良かった」と思っている。同様に、おそらく未来人も、私たちの今生きている社会のあり方を野蛮だと感じ、「そんな時代に生まれなくて良かった」と思うだろう。それでも、古い時代を生きる人たちは必死に生き、私たちの生きる世界の土台を築いた。同様に、今の時代においても、<em>私たちは生きねばならない</em>。</p> <p><span style="font-style: italic;">私たち人類は、鳥かごの外を選んだのだから。</span></p> galaneet