歳末の候、ふと、故スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチを思い出した。
「今日が人生最後の日だとしたら、あなたは今日する予定のことをするだろうか?」というフレーズは有名だが、私が気になったのはその後の以下の部分だ。
原文:
Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogma - which is living with the results of other people's thinking. Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.意訳:
時間はあなたを待ってはくれません。だから、他人の人生を生きて無駄に過ごさないようにしてください。世間の価値観に惑わされてはいけません。あなたの内なる声が、他人のノイズにかき消されないようにしてください。あなたが本当に何をしたいのか、どういう人生を送りたいのかは、あなた自身がよく知っているはずです。自分の直感を信じ、それを突き通す勇気を持ってください。それ以外のことは、後回しでいいのです。
これは本当にその通りであると思う。
他人の人生を生きていたり、世間の価値観の惑わされていたりする。それで自分を見失っている、そんな人はネット上には非常に多そうだ。
他人の人生を生きるって?
「他人の人生を生きる」とは、自分のことすら満足にできていない(自分の人生に充足感・幸福感を感じていない)のに、他人のことをとやかく言う人のことではないかと思う。ネットを見ていると、自分と関係がないところでも他人の言動にいちいちケチをつけたり、足を引っ張ろうとしたりする人がごまんといることに気付くのではないか。
他人に意見を言うにしても、それが建設的であったり、背中を押したり、切磋琢磨し合ったりするのであれば別にOKだ。しかし、現実は揚げ足取り、あら探し、足の引っ張り合いが多数を占めている。(実際は少数でも、そういう声が目立ってしまうのがネットの特徴)
以前に、あるブログ記事のはてブで、その記事に対する否定的なコメントであふれかえり、そういうコメントに大量のスター(同意票)が付けられていたというケースを目にした。
ネット村の毒気はスルーしてOK
ネット村の悲観論者たちにありがちな例をいくつか挙げてみよう。
海外脱出を例にとると:
「日本でダメな奴が海外で通用するわけがない」「海外は危険だぞ」「海外に行って何が変わるって言うの」「家族や祖国を捨てるのか」……etc
地方移住を例にとると:
「そもそも地方は仕事ないだろ」「田舎は排他的で溶け込むのは難しい」「地方移住に成功したのは一部だけで聞くのは失敗談ばかり」……etc
結婚を例にとると:
「人生の墓場だよ」「3人に1人は離婚して、既婚者の2人に1人は関係が破綻しているんだよ」「私の知人にさぁ、……」……etc
正論である部分もあるだろう。しかし、海外・地方移住だろうが、結婚だろうが、一流大学進学だろうが何かしらの問題点や突っ込みどころはある。批判しようと思えばどんなことでも批判できる。
ネットに巣くう匿名の悲観論者たちは、問題点ばかりを声高にあげつらい、あなたの足を引っ張ろうとする。一部にしか当てはまらないことでも、もっともらしい理屈や統計データを持ち出して、足を引っ張ろうと躍起になる。(ネット住人にとっては、それが生きがいなのだろうなぁ)
足を引っ張る理由は僻みであろう。彼らは、今の彼らの人生に満足していないから、充実した人生を送っている人や、前に進もうとする人が許せないのではないか。
そういった声はノイズとして完全にスルーしよう。あなたは、ネットに渦巻く匿名の足を引っ張る声に惑わされて自分の信念を曲げてしまうほど弱くはないはず。
100のやらない理由ではなく、1のやる理由を見つけよう
やらない理由ではなく、やる理由を見つけよう。やる理由が見つかったら、行動に取りかかろう。もうすぐ年が明けるけど、新年を待たずに今すぐ始めよう。
仮に「10人に1人しか上手くいっていない」というデータがあるのなら、あなたが10人の中の1人になればいいだけではないか。大切なことは、悲観論者たちの声に惑わされず、自分の信念を貫くことである。(もちろん闇雲にするのではなく、緻密な分析・計画は立てることは重要)
「SNSでみんなやってるし、みんないいよって言っているから(本当は気が進まないけど)私もやる」「ネットで反対論・悲観論が多いから(本当はやりたいけど)やっぱり辞める」
最後に、もう一度。
あなたが本当に何をしたいのか、どういう人生を送りたいのかは、あなた自身がよく知っているはずです。自分の直感を信じ、それを突き通す勇気を持ってください。
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